ホンダ乗用車初の大ヒットモデルとなり、海外進出の原動力ともなったシビック。ホンダはそんなシビックを販売戦略の中心と位置づけ、2代目では販売チャンネル違いの姉妹車バラードを設定する。そのスポーツモデルとして1983年に登場したのが、3ドアハッチバッククーペの「CR-X」だった。ターボやツインカムでハイスペックを競うスポーツモデルが多いなか、CR-Xは軽量コンパクトなFFハンドリングスポーツ車として多くのファンを獲得した。
●まとめ:月刊自家用車編集部
バラードスポーツCR-X(1983年~)
MM(マンマキシマム・メカミニマム)思想から生まれた軽量FF2+2スポーツ。スライドレールなしに大きな開口部を誇った電動アウタースライドサンルーフや、低ボンネットを際立たせるセミリトラクタブルヘッドライトなど、走り以外でも非日常の魅力に溢れ、手ごろな価格と低燃費も手伝って人気モデルとなった。
当初は1カム4バルブの1.3Lと1.5Lエンジンだったが、発売翌年の1984年にホンダではS800以来となるDOHCモデル「1.6Si」が追加された。
【1983 ホンダ バラードスポーツCR-X 1.5iサンルーフ】 ●全長×全幅×全高:3675mm×1625mm×1290mm ●ホイールベース:2200mm ●トレッド(前/後):1400mm/1415mm ●車両重量:815kg ●乗車定員:4名 ●エンジン(EW型):直列4気筒SOHC16バルブ1488cc ●最高出力:110ps/5800rpm ●最大トルク:13.8kg-m/4500rpm ●10モード燃費:15.0km/L ●最小回転半径:4.3m ●トランスミッション:前進5段/後進1段 ●サスペンション(前/後):ストラット式/トレーリング式 ●タイヤ:175/70SR13 ●発売当時価格(東京地区):138万円
CR-X(1987年~)
3代目に生まれ変わったシビックのクーペとして、CR-Xも2代目にリニューアル。大まかなスタイリングはキープコンセプトながら、4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションの採用などで、さらなるワイド&ローと高いコーナリング性能を実現。室内も運転席用のプレミアムオーディオをオプションするなど、スペシャリティ色を強化。先代で人気だったアウタースライドサンルーフ車も設定した。
【1987 ホンダCR-X 1.6Si】●全長×全幅×全高:3775mm×1675mm×1270mm ●ホイールベース:2300mm ●トレッド(前/後):1450mm/1455mm ●車両重量:880kg ●乗車定員:4名 ●エンジン(ZC型):直列4気筒DOHC16バルブ1590cc ●最高出力:130ps/6800rpm ●最大トルク:14.7kg-m/5700rpm ●10モード燃費:15.2km/L ●最小回転半径:4.5m ●トランスミッション:前進5段/後進1段 ●サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン式/ダブルウィッシュボーン式 ●タイヤ:185/60R14 ●発売当時価格(東京地区):149万円8000円
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