
●まとめ:月刊自家用車編集部
受注再開は、2026年夏ごろが有力
カローラクロスは、2025年5月の改良時にフェイスリフトの実施やガソリン車の廃止、スポーティなGRスポーツの追加など、過去最大規模の大きな変更が加えられた。改良前から受注集中の影響でオーダーストップが続いていたが、改良後も極度の人気集中と供給不足により、入手困難なクルマになっている。
2025年11月の情報でも、多くの販売拠点で新規の注文受付が停止している状況で、複数の販売店に今後の見通しを尋ねてみても、「受注の再開の見通しは立っていない」とのこと。
ただ、最近のトヨタは、1年分の生産台数見込みを超えるオーダーは受け付けない傾向が強まっていて、ある程度のオーダーが捌けてくると、なんらかの改良がアナウンスされ、そこからオーダーを再開する流れになっている。おそらく受注再開は、最新改良の1年後となる2026年の夏頃になりそうだ。
とにかくカローラクロスを早く手に入れたいのであれば、あらかじめ経営資本が異なる販売店に「注文再開の情報が入ったら連絡して欲しい」「キャンセル待ちが発生したら教えて欲しい」と依頼しておくことをオススメしたい。
ちなみにジャパンモビリティショー2025で、次期カローラのコンセプトモデルが披露されたが、このモデルが製品化されるのは、まだまだ先の話。現行のカローラクロスは大改良を実施したばかりなので、あと数年は販売されるはずだ。
車両本体目標値引き額:−
納期の目安:−
リセール予想:B
オススメのグレードは、「Z」の2WD車。人気のGRスポーツは、受注再開後も、即オーダーストップになりそう
日常での使いやすさやコストパフォーマンスを重視するユーザーにとって、「Z」グレードの2WD車(343万円)は最も優れた優等生モデル。
都会的な上質感と堂々としたたくましさを具現化した「アーバン・アクティブ」デザインを採用。後席にも十分なスペースを確保した正統派SUVにふさわしいパッケージも人気の理由。
2025年5月の改良でフェイスリフトを実施。Zグレードには、1つの光源でロービームとハイビームを切り替えるBi-Beam LEDヘッドライトと、左右のヘッドランプから直線的につながるLEDクリアランスランプを採用。
1.8Lハイブリッド車は2Lハイブリッド車ほどの力強さはないものの、バランスの取れた安定感や快適な乗り心地を両立している。
ひとつ下の「S」グレード(298万円)よりも価格は45万円ほど高くなるが、ディスプレイオーディオのモニターサイズやナビ機能が強化されたり、ハンズフリーバックオートドアが標準装備になるほか、改良の目玉のひとつであるシートベンチレーション機能が装着されるなど、快適系の機能装備がバランス良く網羅されることが魅力だ。
「Z」でも派手な加飾は控えめで、いかにも実用車らしい落ち着いた雰囲気。
フロアコンソールのデザインを変更。シフトノブも上質感のある形状に変更されている。ディスプレイオーディオのディスプレイサイズが大型となり、独立ナビ機能も追加されている「プラス」にアップデートされていることも、このグレードをオススメする理由。
一方、運転の楽しさや操縦安定性を重視したいユーザーならば、改良時に新設定されたGRスポーツ(389万5000円)が有力候補に躍り出る。
GRスポーツは、ボディ剛性の強化や足回りのチューニングを実施。マニュアル感覚のシフトチェンジが楽しめる6速シーケンシャルシフトマチックをGR SPORT専用に設定されるなど、気持ちの良いスポーツ走行も楽しめる。
格上の2リッターハイブリッド採用、4WDのE-Four専用モデルということもあって、価格レンジはミドルSUV級まで上がってしまうが、よりリニアで引き締まった走りは、このモデルならでは。専用サスペンションやGR仕込みの駆動制御や補強が加えられたことを考えれば、価格以上の魅力が宿っている。
格上の2Lハイブリッドの搭載もGRスポーツの魅力のひとつ。
GRロゴ付の専用スポーツシートが奢られるなど、トップグレードにふさわしい内装質感も併せ持つ。
シリーズ随一のドライビング体験が楽しめることもあって、受注再開後も速やかにオーダーストップになる可能性は高そう。購入を検討しているならば、事前に販売店に相談しておくことをオススメしたい。
| ●カローラクロス グレードバリエーション&価格【2025年5月モデル】 | ||
| パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【2WD/4WD】 |
| 1794cc直4DOHC 98ps/14.5kg-m + モーター(フロント) 70kW/185Nm | G【電気式CVT】 | 276万円/- |
| S【電気式CVT】 | 298万円/- | |
| Z【電気式CVT】 | 343万円/- | |
| 1794cc直4DOHC 98ps/14.5kg-m + モーター(フロント) 70kW/185Nm モーター(リヤ) 30kW/84Nm | G【電気式CVT】 | -/301万9000円 |
| S【電気式CVT】 | -/323万9000円 | |
| Z【電気式CVT】 | -/368万9000円 | |
| 1986cc直4DOHC 152ps/19.2kg-m + モーター(フロント) 83kW/206Nm モーター(リヤ) 30kW/84Nm | GRスポーツ【電気式CVT】 | -/389万5000円 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(トヨタ)
全長5mを切り駐車場に困らない! でも室内はクラス最上級のゆったり仕様を実現 今回、紹介するキャンパーアシストのホロウのベース車はトヨタ•ハイエース。今までありそうでなかったワゴンGLの“ワイド+ロン[…]
モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」を結集 今回、TGRが発表した2台のハイパースポーツは、TGRが目指している「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を深化させ、GR[…]
トヨタのレジェンドモデルが高速走行を繰り広げる! 今回発表された「GR GT」は単なる新しいスポーツカーではない。TOYOTA 2000GT、Lexus LFAと続いてきた系譜を継ぐ、トヨタの思いが込[…]
トヨタセーフティセンスの機能強化を実施 今回実施された一部改良では、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を強化。先進機能付与による検知対象の拡大や、交差点での支援強化、運転状況に応じたリ[…]
電子ミラーの限界を、物理ミラーが補ってくれる 近年、採用する車種も増加傾向にあり、市場の大きく成長しているデジタルルームミラー。日本だけでなく、海外でもルームミラーのデジタル化は進んでいるようだ。 デ[…]
最新の関連記事(ニュース)
純正チューニングパーツ「BMW Mパフォーマンス・パーツ」装着車を展示 東京オートサロンは、1983年に初めて開催された日本最大級の自動車イベントの一つであり、近年は自動車メーカーも出展するビッグイベ[…]
目玉の「ミゼットX 大阪Ver.」には、ダイハツの地元を象徴する大阪城マークを採用 出展テーマは“わたしにダイハツメイ。小さいからこそできること。小さいことからひとつずつ。”とし、「わたしにぴったり」[…]
BEVでも「走りの楽しさ」は深化できる このモデルはマスタードライバーを務めるモリゾウ(豊田章男会長)の「クルマ屋が残していくべき技術・技能を次の世代に受け継がなければならない」という強い想いのもと、[…]
モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」を結集 今回、TGRが発表した2台のハイパースポーツは、TGRが目指している「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を深化させ、GR[…]
トヨタのレジェンドモデルが高速走行を繰り広げる! 今回発表された「GR GT」は単なる新しいスポーツカーではない。TOYOTA 2000GT、Lexus LFAと続いてきた系譜を継ぐ、トヨタの思いが込[…]
人気記事ランキング(全体)
冬のエアコンは“いきなり全開”が一番ムダになる理由 冬の朝は車内が冷え切り、シートもハンドルも硬く感じる。そんな状況で暖房を思い切り上げてしまうドライバーは少なくない。しかし、暖房はエンジンの排熱を利[…]
一見、何に使うかわからないが、活用の幅は広いアイテム 今回紹介するのは、様々なカー用品を多数リリースするカーメイトのグッズだ。商品の写真や装着した写真だけを見ても、どうやって使用するのかわかりにくいか[…]
予想外のトラブルに備える、小さな“安心材料” クルマに乗っていると、どれだけ用心していても避けられない出来事がある。釘を踏み抜くパンクや、走行中の異物接触、さらには路肩での急な停車など、経験した人なら[…]
わさびを主成分とした抗菌剤で、エアコン内部のニオイを抑制 エアコンフィルターに装着して除菌消臭効果を格段に向上させるという製品が、自動車部品のグローバルメーカーValeoのわさびデェールだ。この製品は[…]
ドリンクホルダー不足は意外と深刻な“あるある問題” クルマの中にあるドリンクホルダーは、飲み物だけを置くものではない。小腹を満たすスナック、ボトル入りガム、灰皿、芳香剤など、実際は“なんでも置き場”と[…]
最新の投稿記事(全体)
受注再開は、2026年夏ごろが有力 カローラクロスは、2025年5月の改良時にフェイスリフトの実施やガソリン車の廃止、スポーティなGRスポーツの追加など、過去最大規模の大きな変更が加えられた。改良前か[…]
優勝でチャンピオンとなった au TOM’S GR Supra 予選2位から優勝をもぎ取ったau TOM’S GR Supra 11月2日、2025 AUTOBACS SUPER GT第8戦(最終戦)[…]
トップを行くCallaway Corvette C7 GT3-Rは新設されたST-USAクラスのマシン 来場者昨年比25%増の魅力 11月16日に決勝レースが行われたスーパー耐久最終戦富士「ENEOS[…]
純正チューニングパーツ「BMW Mパフォーマンス・パーツ」装着車を展示 東京オートサロンは、1983年に初めて開催された日本最大級の自動車イベントの一つであり、近年は自動車メーカーも出展するビッグイベ[…]
INNO「ルーフギアケース720」の存在感が冬シーズンで増す理由 冬になると、SUVやピックアップのルーフに細長いボックスを載せたクルマが一段と増える。白い粉雪の中を走るランドクルーザーやハイラックス[…]
- 1
- 2



























