
TOYOTA RACINGはル・マン24時間レースの舞台で、液体水素を燃料とする「TR LH2 Racing Prototype」の一般公開デモンストレーション走行を初めて行うことを発表した。モータースポーツの舞台で水素エンジン開発への挑戦を続ける、トヨタの次の一歩につながる大きな舞台になる。
●文:月刊自家用車編集部
液体水素のレーシングプロトがついに走る!
トヨタは、6月13日~14日に開催される「第94回ル・マン24時間レース」が開催されるサルト・サーキットにおいて、液体水素を燃料とするレーシングプロトタイプ「TR LH2 Racing Prototype」の一般公開デモンストレーション走行を世界で初めて実施する。
今回の試みは、モータースポーツの過酷な環境を通じて水素技術をさらに進化させることを目的にしており、本戦に参戦する「TR010 HYBRID」と同一のシャシーをベースに開発されたプロトモデルが走行を行う。
注目のデモ走行は、6月11日の12時50分(日本時間19時50分)と、6月13日の12時45分(日本時間19時45分)の計2回が予定されている。全長13.626kmに及ぶ伝統のサルト・サーキットを舞台に、水素エンジンならではの迫力あるサウンドが響き渡ることだろう。この取り組みは、トヨタが進めてきた水素技術およびインフラの開発を加速させるとともに、モータースポーツを起点とした水素の可能性をより広げるための重要なステップとなる。
トヨタにおける水素エンジン開発の歴史は、2021年に日本のスーパー耐久シリーズへ参戦した「ORC ROOKIE GR Corolla H2 Concept」の気体水素燃料車から始まった。
その後、2022年には世界ラリー選手権の舞台で「GR Yaris H2」が初のデモ走行を披露し、2023年にはスーパー耐久に液体水素燃料車が導入されるなど、技術は急速な進化を遂げている。
ラリー分野でも、2025年のラリー・フィンランドや今年のラリー・モンテカルロで「GR Yaris Rally2 H2 Concept」が走行を重ね、着実に開発が進んでいる。
ル・マンとの関わりにおいては、2023年に水素カローラがデモ走行を行うとともに、将来の水素カテゴリーを見据えた「GR H2 Racing Concept」を発表。さらに昨年2025年には液体水素仕様の「GR LH2 Racing Concept」を展示。それからわずか1年という短期間で、次なるステップとして今回の「TR LH2 Racing Prototype」によるデモ走行となったわけだ。世界が注目する大イベントだけに、今から胸が高鳴って仕方がない。
なお、このデモ走行に先立ち、車両はカーボンニュートラル社会の実現に向けたトヨタの取り組みを紹介する展示エリア「H2ビレッジ」に登場する。フランス西部自動車クラブ(ACO)が主催するこのエリアは6月10日にオープンし、レース期間を通じて最新の関連技術や車両が一般に向けて広く公開される。
「TR LH2 Racing Prototype」
「TR LH2 Racing Prototype」
「TR LH2 Racing Prototype」
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