
●文:月刊自家用車編集部
ノート:モデル概要
3代目となるノートは、「コンパクトカーの常識を超える運転の快適さと楽しさが詰まった先進コンパクトカー」とのコンセプトのもと、プラットフォームを新設計。
先代後期モデルから搭載された「e-POWER」もシステムを大幅に刷新し、パワーアップした第2世代システムに進化するなど、まったく新しい先進コンパクトカーとして生まれ変わっている。
この第2世代のe-POWERは、モーターとインバーターを刷新。モーターは先代ノートに比べて、トルクを10%、出力を6%向上させ、よりパワフルで気持ちの良い発進加速と、中高速からの追い越しでの力強い加速感を実現している。インバーターも第1世代よりも40%小型化/30%軽量化され、さらに1.2Lエンジンの効率も高めたことで、加速性能だけでなく同時に燃費向上も実現している。
装備機能の目玉としては、コンパクトカーとしては初搭載となる運転支援技術プロパイロットに注目。ナビリンク機能を備えたほか、全方位の360度セーフティサポートなどの先進安全技術も充実している。
ノート:スタイリング&パッケージ
ボディデザインは、アリアと一貫性を持たせたエッジを効かせた意匠を散りばめるほか、フロントマスクのVモーショングリルも新タイプに変更。先代よりもスポーティーな味が強まっていることが特徴。
プラットフォームは、ルノーが主体となって開発されたCMF-Bプラットフォームを採用。ただ、ボディを含めた各ポイントに日産主導で手を加えたことで質感向上が図られている。大人4名が寛げるゆとり十分のパッケージ設計に加えて、遮音材や防振剤なども適正に配置されるなど、コンパクトクラスとしては相当贅沢な内容が盛り込まれている。
【NISSAN NOTE X 2WD(2020年11月モデル)】 ●全長×全幅×全高(mm):4045×1695×1520 ●ホイールベース(mm):2580 ●車両重量(kg):1220 ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:1198cc直3DOHC(82ps/10.5kg-m)+モーター(85kW/280Nm) ●トランスミッション:一段固定式 ●WLTCモード総合燃費:28.4km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/リーディングトレーリング(R) ●サスペンション:ストラット式(F)/トーションビーム式(R) ●タイヤ:185/60R16
【NISSAN NOTE X 2WD(2023年12月モデル)】 ●全長×全幅×全高(mm):4045×1695×1520 ●ホイールベース(mm):2580 ●車両重量(kg):1230 ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:1198cc直3DOHC(82ps/10.5kg-m)+モーター(85kW/280Nm) ●トランスミッション:一段固定式 ●WLTCモード総合燃費:28.4km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/リーディング・トレーリング(R) ●サスペンション:ストラット式(F)/トーションビーム式(R) ●タイヤ:185/60R16
ノート:インパネ内装&シート
インテリアも先代よりも上級志向を強化。とくに目を惹くのはメーターパネルの配置で、ステアリング奥に一体型バイザーレス仕様のメーターを配置し、中央部のセンターディスプレイとの連続性を意識したレイアウトを採用している。
加飾処理も従来の光り物を用いる手法から、トリムやパッド類の手触りの良さを実感できる落ち着いた見せ方に変化したことで、プレミアム感が強まっている。
シート素材はファブリックと上級ファブリックを基本とするが、本革シートをOPで選択することが可能。後席は6:4の分割可倒式。ラゲッジも十分な広さを確保するなど、実用車としての基本性能の高さもしっかりと継承されている。
【NISSAN NOTE X 2WD(2020年11月モデル)】
【NISSAN NOTE X 2WD(2020年11月モデル)】
ノート:パワートレーン
e-POWERユニットは、先代後期型から採用しているシリーズ式ハイブリッド。EVと同じく駆動力のすべてを電動で賄うことが特徴で、タイムラグを感じない俊敏な加速とスムーズな加速の繋がりの良さが魅力。新型はマネジメントを改良することで、さらに自然な挙動を実現するなど洗練さがアップ。ワンペダル感覚で操作できるeペダルのコントロール性も改善されている。
エンジンは先代と同じ1.2Lだが、発電能力を強化したことで駆動モーターの出力も向上。さらに4WD車に組み合わされるリヤモーターの出力も大幅に強化された。この恩恵はオンロードでも明らかで、動力性能視点でも4WD車を積極的に選びたくなるほどの高い性能を手に入れている。
ノート:モデル変遷
【2020年11月:初期型】現行ノートが登場。進化した第2世代「e-POWER」を搭載
パワートレーンは、1.2Lエンジンに駆動モーターを組み合わせる、シリーズ式ハイブリッドのe-POWERのみ。駆動方式はFFと4WD(2020年12月発売)が設定されたが、先代よりもリヤモーターの出力が大幅に向上(3.5kW→50kW)したことで、走行性能が大きく向上している。グレードはF/S/X/S FOUR/X FOURの5タイプを設定する。なお、純正の車載IT(ナビゲーション等)と運転支援のプロパイロットはOP装備になっている。デビュー当時の販売目標台数は8000台とされていた。
【2021年10月:車種追加】ノート「AUTECH CROSSOVER」を発表
オーテックジャパン扱いとして、ノート「AUTECH CROSSOVER」を新設定。ノート「AUTECH CROSSOVER」は、ノートをベースに、AUTECHブランドのコンセプト「プレミアムスポーティ」と、SUVの機能やスタイルを融合させたコンパクトクロスオーバーモデルになる。価格は253万7700〜279万6200円。
【2021年11月:車種追加】特別仕様車「Airy Gray Edition」発売
特別仕様車「Airy Gray Edition」は、人気の高いXグレードとX FOURグレードをベースに、新内装色のエアリーグレーを設定するとともに、人気のオプションを標準装備するモデル。
駐車をアシストする「インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物検知機能付)」、「インテリジェントルームミラー」「BSW(後側方車両検知警報)」「インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)」「RCTA(後退時車両検知警報)」などの全方位の運転支援(360度セーフティサポート)の先進安全技術も標準装備。ほかにも「プロパイロット(ナビリンク機能付)」や「NissanConnectナビゲーションシステム」なども標準装備している。価格は262万9000〜288万7500円。
【2022年10月:一部改良】一部仕様変更を実施
ノートに4種類のボディカラー(サーフグリーン/ステルスグレー/サンライズカッパー/サーフグリーン×ダークメタルグレー2トーン)を新たに設定。※プレミアムホライズンオレンジ/オリーブグリーンは設定廃止
同時に、インテリアカラーにエアリーグレーを追加した。装備機能は抗菌シートとリヤセンターアームレストを標準装備。ノートのFグレードを廃止した。
【2022年12月:車種追加】ノート「AUTECH CROSSOVER +Active」を発表
ノート「AUTECH CROSSOVER +Active(プラスアクティブ)」を追加設定。SUVらしいスタイルをより強調するシルバーのフロントプロテクターとルーフモールを追加装備。同時にアクティブさをより演出するボディサイドデカールやホイールアーチデカールを、「AUTECH CROSSOVER」専用オプションとして、新たに設定する。2023年1月下旬より全国一斉に発売。価格は262万200〜287万8700円。
【2023年12月:最新型】マイナーチェンジを実施。フロントデザインを一新
今回実施されたマイナーチェンジでは、フロントデザインの一新を含む内外装意匠の変更や、LEDヘッドライトの標準化などの装備機能強化が図られる。
さらに新ボディカラーとして、太陽光では赤みを帯び、陰に入ると青が表現される「スミレ」と、フレッシュさを感じる「ターコイズ」の2色の新色を採用。合計14色が用意される。価格は229万9000〜258万600円。
日産自動車創立90周年を記念した90周年記念車「90th Anniversary」も設定されている。
2024年5月にはノート「AUTECH CROSSOVER」がマイナーチェンジされている。
●新型ノート バリーエーション&価格 | ||
パワートレーン | グレード | 価格(FF/4WD) |
1198cc直3DOHC 82PS/10.5kg・m + モーター 85kW/280N・m | X | 229万9000円/- |
X 90周年記念車 (特別仕様車) | 240万9000円/- | |
AUTECH CROSSOVER (オーテックモデル) | 275万6600円/- | |
1198cc直3DOHC 82PS/10.5kg・m + フロントモーター 85kW/280N・m リヤモーター 50kW/100N・m | X FOUR | -/258万600円 |
X FOUR 90周年記念車 (特別仕様車) | -/269万600円 | |
AUTECH CROSSOVER FOUR (オーテックモデル) | -/306万3500円 |
ノート:最新値引き額/納期情報(2024年11月現在)
- 車両本体目標値引き額:20万円
- 納期の目安:1〜2か月
- リセール予想:C
最大のライバルになるヤリスの受注が不安定(オーダーストップ/販売再開を繰り返している)なこともあって、黙って座っていると10万円程度の値引きで商談をまとめようとするが、「条件次第ではヤリスを待つつもり」とやると、いい反応をみせてくる。競合させるライバルとしてフィットもなかなか効果的だ。
商談が煮詰まってきたら、経営資本が異なる日産ディーラーを競わせるのが鉄則。これから狙うならば車両と付属品の合計値引きで25万円を超えていきたい。なお、納期はかなり早く条件が合えば1か月で届く。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ノート)
【購入テクニック&グレード選び】総合力に優れるノート、必須装備がOPなのは残念だが、価格に見合った満足感を得られる 日産のラインナップとしては別モデル扱いだが、ノートオーラ(以下オーラ)はノートの上級[…]
従来車以上にSUVらしさを強調する、最新スタイリングを採用 ノート「AUTECH CROSSOVER」は、「ノート」をベースに、オーテックが掲げるブランドコンセプト「プレミアムスポーティ」と、SUVの[…]
新型ノート「AUTECH CROSSOVER」のティザー画像 昨年マイチェンの標準「ノート」がベース!? 詳細は5月29日14時にWEBページを更新して公開 ノート「AUTECH CROSSOVER」[…]
有村架純さんも感動の乗り心地 本CMでは有村 架純さんがノート e-POWERに乗り込み、快適でなめらかなドライブを楽しむ様子を描いている。坂道でもすーっと力強く加速する乗り心地の良さに思わず「スーー[…]
ボディカラーは、2つの新カラーを含む合計14色を用意 2020年にデビューした現行ノートは、第2世代「e-POWER」がもたらす滑らかで力強い加速や快適な乗り心地、優れた静粛性で、高い評価を得ているコ[…]
最新の関連記事(新車カタログ(国産車) | 日産)
セレナ:モデル概要 現行セレナは、2022年秋に登場。初代セレナが1991年に登場して以来、このモデルが6代目となる。 室内の静粛性と運転の快適性を実現する新開発のe-POWER専用エンジンと組み合わ[…]
1967年式 日産 セドリック スペシャル6 オーナー名:岡 和希 とにかく人と被らない。「130セドリックで前期の中期型です」って言っても誰もピンとこない。 信号待ち中、駐停車中、対向車線を走ってき[…]
【プロフィール&インプレ】知られざる実力モデル。国内モデルは1代限りになったのが本当に残念 日産ジューク(初代)発売日:2010年6月価格:169万500〜179万2500円(2010年6月当時)20[…]
【プロフィール】プロパイロットとe-POWER、日産の目玉機能をいち早く採用 日産セレナ発売日:2016年8月価格:231万6600〜313万5240円(2016年8月当時)2016年にフルモデルチェ[…]
【プロフィール】 NISSANエクストレイル発売日:2013年12月価格:224万9100〜279万7200円(2013年12月当時)先代までの無骨なイメージと異なり、エクステリアは洗練された都会的な[…]
人気記事ランキング(全体)
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
車の足元は暗くて見にくい、そんな時のコンパクトライト 車の座席の下は暗くて、何か物を落とすと見つけにくい。例えば夜、足元に小銭を落とした際などは、車内はとても暗くて、次の日の明るい時間にならまいと見つ[…]
ベース車両はトヨタのノア トヨタ・ノアの最大の魅力は、広い室内空間と高い実用性にある。3列シートを備え、7人または8人乗りの設定があり、多人数での移動に適している。スライドドアを採用しているため、狭い[…]
争奪戦必至のSTIコンプリート、ボディカラーは5色を設定 S210は、WRX S4をベースに、スバルが2008年から参戦しているニュルブルクリンク24時間レースで得られたノウハウが投入されている500[…]
大人数でもOK! ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。大型の荷室は、快適な車中泊空間や収納スペース、キッチンやベッドなどのレイアウトに柔軟に対応可能。カスタムの幅が広く、[…]
最新の投稿記事(全体)
プロトタイプといいつつも、スガタカタチはほぼ完成形 このたびインテリアやメカニズムが公開された次期プレリュードは、“プロトタイプ”こそ取れないものの、そのスガタカタチはどうみても製品仕様に限りなく近い[…]
パーキングメーターの時間を超過した…いったいどうなる? ゲート式駐車場/クイック式駐車場など、一口に駐車場といってもその形態は多種多様。都市部の大通りに設置されていることの多い「パーキングメーター」も[…]
ベース車両はトヨタのハイエース 圧倒的な耐久性と広い荷室を備えた日本を代表する車種の1つ、トヨタ・ハイエース。ビジネスユースからアウトドア、さらにはキャンピングカーのベース車両としても高い人気を誇る。[…]
軽自動車でも『車中泊』は『快適』にできます。ベース車両はスズキのエブリイ。 エブリイの最大の強みは、その広い荷室空間にある。軽自動車でありながら広い荷室空間は、後部座席を畳めば大人が横になれるほどのス[…]
見た目は普通でも中身はスペシャル、あえて別ネームで差別化 「トヨタ・1600GT」は、1967年に発売されたトヨタのスポーツクーペです。 もしこの段階で名称をWEBで検索してその画像を見たとしたら、「[…]
- 1
- 2