トヨタ カローラクロス(2021/09-)〈いま新車で買えるクルマカタログ〉性能と価格のバランスの良さはクラストップレベル

トヨタ カローラクロス

●文:月刊自家用車編集部

カローラクロス:モデル概要

カローラシリーズ初のSUVとして登場。「アーバン・アクティブ」をデザインコンセプトとした、SUVらしいダイナミックで洗練されたエクステリアデザインを採用。ガラス面やフロント/リヤのランプに伸びやかなデザインを施したアッパー部と、ワイドで安定感のあるバンパー部のデザインのコントラストにより、都会的かつ堂々としたプロポーションに仕上げられている。

パワートレーンは、ハイブリッド車とガソリン車をラインナップ。ともにカローラクロスに最適化したエンジンを採用。ハイブリッド車はクラストップレベルの26.2km/Lを達成したほか、4WDのE-Four車を設定している。

熟成を重ねたGA-Cシャーシに軽量かつ高い剛性を持つボディ骨格を採用。サスペンションはフロントはマクファーソンストラット式、リヤ側は2WD車に専用開発のトーションビーム式、4WD車はこれまでのカローラシリーズで熟成を重ねたダブルウィッシュボーンを採用している。大型ゴムブッシュやアーム類の取り付け位置を最適化したことで、安定性と応答性を高次元で両立。凹凸した道でも路面をしっかりと捉えるしなやかで上質な走りを実現している。

最小回転半径はクラス最小レベルの5.2mを実現。狭い道や駐車場などでの取り回しも軽快に行えることも魅力のひとつだ。

カローラ クロス:スタイリング&パッケージ

緩い前下がりのベルトラインや、クォーターウインドウまで連続するサイドウインドウグラフィック、リヤエンドからピラーへの繋がりなど、基本的なシルエットはカローラシリーズと共通したイメージだが、その雰囲気を壊すことなく実用的なSUVスタイルを実現している。パッケージングは全幅が1825mmと少しワイドサイズで、カローラシリーズの中では最大サイズ。ただ最小回転半径は5.2mと取り回しの良さは健在だ。

【トヨタ カローラクロス ハイブリッドZ 2WD(2021年9月モデル)】 ●全長×全幅×全高(mm):4490×1825×1620 ●ホイールベース(mm):2640 ●車両重量(kg):1410 ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:1797cc直4DOHC(98ps/14.5kg-m)+モーター(53kW/163Nm) ●トランスミッション:電気式CVT ●WLTCモード総合燃費:26.2km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)/トーションビーム式(R) ●タイヤ:225/50R18

都会的な上質感と堂々としたたくましさを具現化した「アーバン・アクティブ」デザインを採用。ボディカラーは全8色が設定される。全高1620mm/最低地上高160mmとカローラシリーズ最大の高さを確保。後席にも十分なスペースを確保した正統派SUVにふさわしいパッケージだ。

国内仕様車のフロントマスクはキーンルックに大型グリルを組み合わせた精悍さを際立たせたマスクデザインを採用。収納BOXなどが装着できるボディ一体タイプのルーフレールは、SとZに標準装着される。

カローラクロス:インパネ内装&シート

コラム高から上のインパネの造形は他のカローラ系とほぼ同じ。高くなったカウルトップやベルトラインに合わせて全面部の傾斜を強めたり、センターコンソール部との繋ぎ方を変更しているが、一目でカローラ系と認識できるデザインは踏襲されている。

後席格納は一般的な分割シングルフォールディングを採用。格納時の床面段差が大きくなるのが玉にキズだが、深さに余裕があり、後席使用時の荷室容量はクラストップレベルの487Lを実現している。

頭上空間にゆとりをもたせた実用的なキャビンパッケージ。センターコンソール上にはディスプレイオーディオが配置される。

コンパクトSUVとしては最大級のスペースを確保。もっともベーシックなG”X“を除いたグレードのフロントシートは、サイドサポートを備えるスポーティシートを採用。また、Zにはヒーター機能も標準装備される。

後席格納はシンプルな前倒式のため、床面に段差が生まれてしまうが、OPのラゲッジボードやラゲージアクティブボックスを装着することでフラットな床面として使うことも可能。

カローラクロス:パワートレーン

サスチューンは乗り心地を強く意識した味付け。切れ味を勝負するタイプではないが、高速安定性も高く、ツーリングモデルとして高い資質を持っている。初期型のガソリン車はパワー不足が否めず、ハイブリッド車に比べると見劣りしてしまうが、一部改良後の2Lガソリン車は、最新のダイナミックフォースエンジンを採用したことでハイブリッド車との差が大きく縮まっている。

カローラクロス:モデル変遷

【2021年9月:初期型】カローラクロスを発売

パワートレーンは1.8Lガソリン車と1.8Lハイブリッド車を選択可能。駆動方式はガソリン車は2WD(FF)のみになるが、ハイブリッド車には2WDとリヤに駆動モーターを配置する4WDも選ぶことができる。グレードはガソリン車は4タイプ、ハイブリッド車は3タイプが用意される。発売当時の月販目標台数は4400台とされていた。

●カローラクロス グレードバリエーション&価格【2021年9月モデル】
パワートレーングレード【トランスミッション】価格【2WD/4WD】
1794cc直4DOHC
140ps/17.3kg-m
G“X”【CVT】199万9000円/-
G【CVT】224万円/-
S【CVT】240万円/-
Z【CVT】264万円/-
1794cc直4DOHC
98ps/14.5kg-m
+
モーター(フロント)
53kW/163Nm
ハイブリッド G【電気式CVT】259万円/-
ハイブリッド S【電気式CVT】275万円/-
HYBRID Z【電気式CVT】299万円/-
1794cc直4DOHC
98ps/14.5kg-m
+
モーター(フロント)
53kW/163Nm
モーター(リヤ)
5.3kW/55Nm
HYBRID G【電気式CVT】-/279万9000円
HYBRID S【電気式CVT】-/295万9000円
HYBRID Z【電気式CVT】-/319万9000円

【2023年10月:最新型】一部改良を実施。パワートレーンを刷新するとともに、安全装備・コネクティッド機能を充実

ハイブリッド車は、すべての電動モジュールを刷新した1.8Lハイブリッドシステムに変更。ガソリン車は、従来の1.8Lエンジンから、低燃費・高出力を実現する2.0Lダイナミックフォースエンジンに変更されている。

メーターパネルをフル液晶化し、視認性が向上した12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイをZグレードに標準装備している。

ボディカラーは新色マッシブグレーを含む8色を設定。ハイブリッド車にはツートーン3色を追加している。

さらに安全支援システムを進化。ドライバーのステアリング・ブレーキ操作をサポートするプロアクティブドライビングアシストや、プリクラッシュセーフティに交差点右折時の対向直進車および右左折時の対向方向からの横断歩行者検知機能を追加するなど、Toyota Safety Senseの機能が拡大されている。

車載ITのコネクティッドナビ対応のディスプレイオーディオを設定したほか、10.5インチの大画面ディスプレイ、車内Wi-Fiを設定。

●カローラクロス グレードバリエーション&価格【2023年10月モデル】
パワートレーングレード【トランスミッション】価格【2WD/4WD】
1986cc直4DOHC
170ps/20.6kg-m
G“X”【CVT】218万4000円/-
G【CVT】241万円/-
Z【CVT】290万円/-
1794cc直4DOHC
98ps/14.5kg-m
+
モーター(フロント)
70kW/185Nm
HYBRID G【電気式CVT】276万円/-
HYBRID S【電気式CVT】298万円/-
HYBRID Z【電気式CVT】325万円/-
1794cc直4DOHC
98ps/14.5kg-m
+
モーター(フロント)
70kW/185Nm
モーター(リヤ)
30kW/84Nm
HYBRID G【電気式CVT】-/296万9000円
HYBRID S【電気式CVT】-/318万9000円
HYBRID Z【電気式CVT】-/345万9000円

カローラ クロス:最新値引き額/納期情報(2024年7月)

  • 車両本体目標値引き額:22万円
  • 納期の目安:6〜8か月
  • リセール予想:B

納期の長さが最大のネック。ディーラーサイドとしては納期の遅れを値引きでカバーという意識が強まっているようで、値引きは拡大傾向が強まってきているが、最近はハイブリッド車に加えてガソリン車の納期も長くなってきた。ガソリン車でも半年ぐらいかかると言われるケースが多くなっている。

攻略のポイントは、経営資本が異なるトヨタディーラーを競わせる同士競合だ。キックスやヴェゼルなどの他社のライバルたちと競わせるよりも、最初から複数のトヨタディーラーで商談を進めて一番安いところで購入すると伝えるのがオススメ。車両本体と付属品の合計値引きが25万円を超えたら合格だ。