スピード違反を見逃さない!オービスにいくつか種類があるって知ってた?

  • [CREATOR POST]Peacock Blue K.K.

●文:[クリエイターチャンネル] Peacock Blue K.K.

多くの人々が日常的に道路を利用する中で、オービスは交通ルールの遵守を促す役割を果たしています。

しかし、昨今では、一般的に知られているオービスのイメージとは異なりさまざまな種類のオービスが使用されるようになってきました。

いったいどのような種類のオービスがあるのでしょうか。

交通事故を予防するのに役立つ!オービスの役割をおさらい

オービスとは、スピード違反を自動で検知し、違反者のクルマを撮影する装置のことを指します。

まず、通過するクルマの速度を自動で計測。そして設定された速度を超えるクルマを検知すると、そのクルマのナンバープレートやドライバーの顔を撮影して後日違反者に通知が届く仕組みとなっています。

交通事故は年々増加傾向にあり、その中でもスピード違反による事故が多いとされていますが、オービスはスピード違反を検知して違反者に警告することで、事故の発生を抑制する役割を果たしているのです。

つまり白バイ/覆面パトカーなどの警察車両とは異なり、その場で速度を取り締まるものではありません。

もしもオービスに取り締まられた場合、免許停止以上の速度超過が原因のため通知書が届き処分が進められていきます。

オービスが設置されている場所にはこういった標識があることも。

なお通知の到着までの期間には幅があり、数週間から3ヶ月ほどとされています。地域によって異なる場合もありますが、基本的には違反したクルマのナンバー/違反日時/違反場所/出頭する場所/日時/などが記載されています。

そして警察への連絡後、警察署へ出頭し簡易的な取り調べを受け、違反を認めた場合には赤切符が切られます。

その後、簡易裁判所へ出廷し簡単な聞き取りの元、処分内容が決定されるといった流れです。違反点数/罰金共に重いものとなるので、運転には十分注意しましょう。

実はオービスにはいくつか種類がある!

スピード違反を監視する無人式の自動取り締まり機であるオービスには、下記6つの種類があります。

まずひとつ目は、レーダー式オービスです。

これは高速道路などの道路上部に設置されているものです。オービスと聞いてレーダー式を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

レーダー式オービスは、照射したレーダーの跳ね返りから走行中のクルマの速度を計測します。レーダーによって速度違反が検知されると、路肩に設置されたカメラで撮影されるという仕組みになっています。

ただし大雨/前のクルマとの車間距離によっては正確に測定できない場合も多く、電波が発せられているため機器をクルマに搭載することで事前に感知できてしまうという問題があります。

2つ目はループコイル式オービスです。

これは道路に磁場を出す装置を3つ埋め込み、2つを通過する時間で速度を計測すると言うもの。速度検知の精度が高く、赤外線を搭載したデジタルカメラも採用されています。

また夜間など十分な光量がない場合でも鮮明に撮影が可能なため、写真が不鮮明であるが故に不起訴となる可能性は低そうです。

3つ目はHシステムオービスです。

Hシステムオービスは日本の道路で最も多いオービスで、レーダー式と同様に電波の跳ね返りを利用して速度を計測します。

道路上にある大きな白い箱が特徴で、照射パターンを変更することで市販のレーダー探知機が検知できないなど、レーダーオービスの欠点を無くしています。

またフィルム式からデジタル撮影に変更されたため、フィルム切れを起こすこともなく、撮影したデータはすぐに転送されるようになりました。

4つ目はLHシステムオービスです。

速度計測はループコイル式(L)、撮影はHシステム(H)を採用していることからLHシステムと名付けられています。

速度は磁場を出す装置にて、撮影は道路上部に設置されたデジタルカメラでおこなわれているようです。

近年多く導入されている移動式オービスは危険運転の取り締まりに一役買っている。

そして5つ目は移動式オービスです。

他のオービスとは異なり、場所を移動して撮影することができるというメリットがあります。そのためこれまでは取り締まりが難しかった、市街地などの一律時速30km程度に抑えたエリアなどで多く導入されているようです。

また速度違反の撮影に加えて、歩行者/自転車への警告もおこなうことができます。

最近では、奈良県警吉野署が運用する「かかしオービス」というハリボテのオービスが、通行車の速度を落とす効果があるとして話題になりました。

このハリボテは製造元にも許可を得た見栄えで、見かけて速度を落とすドライバーも多いようです。

ちなみに、一定の抑止効果があるとして今後も実物のオービスと並行して活用されるそうで、実際に取り締まりをおこなった地域の駐在所からは「通行車両のスピードが落ちた」との声も寄せられているといいます。

このように、オービスは交通事故を減少させるための重要な役割を果たしています。

現在さまざまな種類のオービスが活躍していますが、時代/技術の変遷と共に、今後も新たな機能が追加されたオービスが開発されるかもしれません。

ドライバーとしてはスピード違反を防ぐため、常日頃から安全運転を心掛けたいものです。

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