駐車場でたびたび見かける「前向き駐車」のお願い…なんのために?
●文:[クリエイターチャンネル] Peacock Blue K.K.
一部の駐車場では、”前向き駐車お願いします”というメッセージが書かれた看板が掲示されています。
これはある種のマナーのように思われることもありますが、その背後にはさまざまな合理的な理由が存在するようです。
では、なぜ「前向き駐車」をお願いする旨のメッセージがあるのでしょうか。
また従わなかった場合にはどうなるのか/電気自動車の場合でも前向き駐車する必要があるのかについても、見ていきましょう。
前向き駐車がお願いされているのはいったいなぜ?
“前向き駐車お願いします”の看板は、主に住宅街が近いコンビニ/スーパーなどで多くみられます。
これらの場所で前向き駐車が推奨されている理由は、クルマから排出されるガスや音が関係しています。
駐車場と民家が隣接している場合、排気ガス/マフラー音が原因で近隣住民から苦情が来るケースが少なくありません。
そのため、店舗側は近隣住民への配慮として顧客に前向き駐車をお願いしているというわけです。
またバック駐車をするとクルマのマフラーがある位置、つまり後方の塀/壁に向かってガスが排出されてしまい、ガスが掛かってすすけて黒くなるだけでなく、匂いがクレームの原因になることもあります。
こういった問題が起こらないよう、塀/壁の後ろ側にある住宅の住人への配慮として前向き駐車がお願いされているというわけです。
またマフラーから出る音もクレームの原因となるため、同様の理由で前向き駐車を推奨する理由に挙げられます。
最近では特に、コンビニ/スーパーなどの駐車場に行くと”前向き駐車でお願いします”という表示が増えてきました。
これはもちろん利用者にお願いする意味のほか、”対策をしていますよ”という近隣住民へのアピールにもなっています。
では、前向き駐車へのお願いを無視して後ろ向きで駐車した場合、ペナルティなどはあるのでしょうか。
実は店舗からの前向き駐車のお願いには法的拘束力は持っていません。
そのため、”前向き駐車をお願いします”と書かれている場所でバック駐車をしたからといって、違反点数が加算されたり、罰金を科されたりすることは基本的にないようです。
ただし、他の人の迷惑にならないように運転するのはドライバーの大切なマナーのひとつなので守ることを心掛けたいものです。
排ガスが出ない電気自動車でも前向き駐車するべきなの?
電気自動車はガソリン車とは異なり排気ガスを排出しないほか、走行中以外はモーターが回らないため停車中のアイドリング自体がありません。
そのため、前向き駐車のお願いで懸念されている排気ガス/エンジン音の問題は、電気自動車には当てはまらないように思いますが、電気自動車では前向き駐車のお願いを無視してしまっても問題ないのでしょうか。
結論、前向き駐車はガソリン車だけでなく電気自動車でもおこなうべきです。
電気自動車の場合後ろ向き駐車でも直接的な影響はありませんが、近隣住民全員が”あれはガソリン車で、あれは電気自動車”と判断できるわけではありません。
その場合店舗側へのクレームにつながってしまうため、ドライバーのマナーとして前向き駐車を心がけるとよいでしょう。
このように駐車場での前向き駐車は、店舗/近隣住民へのマナーとして推奨されています。
ガソリン車だけでなく、ガス/音を排出しない電気自動車にも共通する大切なマナーとして、前向き駐車を実践するべきでしょう。
安全で快適な駐車環境を共有するために、また気持ちよくお店を利用するためにも、お互いが協力することが大切です。
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