
レクサスは、ハイブリッドシステムを搭載する「LX700h」の国内導入を発表した。また同時に一部改良も実施。改良モデルの価格は1450万〜2100万円。
●まとめ:月刊自家用車編集部
レクサスならではの走りの味”Lexus Driving Signature”を貪欲に追求
今回実施される一部改良では、ハイブリッド車の「LX700h」の追加と、「OVERTRAIL+」グレードが設定されたほか、メカニズム&装備の改良により商品力を強化。ガソリン車/ハイブリッド車ともに、レクサスならではの走りの味”Lexus Driving Signature”をレベルアップすることで、モデルとしての基本素性の向上が図られている。
レクサスの他モデルの開発で得られた知見やノウハウをLXにも注入。フレーム車ならではの技術改良を盛り込んだほか、トヨタテクニカルセンター下山での走り込みで、オンロード/オフロードを問わないレクサスらしい走りを追求している。
レクサスLX新設定モデルとグレードについて
LX700h:レクサス初採用のパラレルハイブリッドシステムを搭載
新規設定のハイブリッド車「LX700h」には、レクサス初採用となるパラレルハイブリッドシステムを搭載。V6の3.5ツインターボ+10速ATの間にクラッチを有するモータージェネレーターを配することで、フルタイム4WD/トランスファーローレンジ/トルクコンバーター付ATなど、本格4WDモデルに不可欠なシステムを維持している。
エンジン+モーターの高出力&大トルクを確実に路面に伝えることができるほか、走行状況に応じてエンジン駆動のみ/モーター駆動のみと、走行モードの切り替えが可能になっている。またオルタネーターとスターターを標準装備することで、万が一ハイブリッドシステムが停止した場合でも、スターターのみでエンジン始動や、オルタネーターで発電した電力を12V補器バッテリーに供給することでエンジンのでの退避走行が可能になるなど、極地での信頼性向上の工夫も盛り込まれている。
新型パラレルハイブリッドシステム
新型パラレルハイブリッドシステム
バッテリーユニットはリヤフロアに搭載。上下に分割した防水トレイでパッキングする防水構造を採用。これによりエンジン車と同等の渡河性能700mmを確保している。
パワーユニットは、応答性に優れるモーターのトルク特性と大排気量ツインターボエンジンが組み合わされることで、低速ではアクセル低開度からレスポンスの良いリニアな発進加速を実現するほか、高速域では大トルクを活かした力強く伸びのある加速を楽しむことが可能。オフロードではローレンジでのモーター駆動をレクサス車として初採用。マルチテレインセレクトの各モードとの組み合わせで、高い走破性とコントロールのしやすさを両立している。
センターコンソール下に配置したACインバーター(防水構造)によって、1500Wまたは2400Wまでの給電に対応。さまざまなアクティビティや非常時の外部電源としても活用することが可能になっている。
スターター/オルタネーター。
GA-Fプラットフォームは、ハイブリッド化に合わせて改良。専用のクロスメンバーを新設し、断面と板厚を最適化し薄型形状とすることで、エンジンモデルと同等の最低地上高を確保。エンジンマウントもパワートレーンの重量増に合わせて、リヤエンジンマウントをより耐久性に富んだ材質に変更している。
クロスメンバーを追加したGF-Aプラットフォーム。
防水トレイ
OVERTRAIL+:アウトドアスタイルのイメージを強めたニューウェイブ
アウトドアスタイルのイメージを強めた「OVERTRAIL+」を追加。エクステリアデザインは黒光輝塗装スビンドルグリルやマットグレー塗装アルミホイールを採用。ほかの各部品も黒/ダーク系色でコーディネートすることで、プロフェッショナルツールらしさを表現している。ボディカラーは専用色の「ムーンデザート」を含め全6色を設定。インテリアカラーにも専用色の「モノリス」を設定する。
装備機能は、全車標準装備のセンターデフロックに加えて、OVERTRAIL+ようにフロント/センター/リヤのディファレンシャルロックを設定。悪路泥路からの脱出性能の向上が図られる。タイヤは扁平率の高い265/65R18。
レクサスLX700h “OVERTRAIL+”(ムーンデザート)
レクサスLX700h “OVERTRAIL+”(ムーンデザート)
レクサスLX700h “OVERTRAIL+”(ムーンデザート)
改良モデルのグレードと価格
- LX600:1450万円
- LX600 “OVERTRAIL+”:1490万円
- LX600 “EXECUTIVE”:2000万円
- LX700h:1590万円
- LX700h “OVERTRAIL+”:1590万円
- LX700h “EXECUTIVE”:2100万円
新型LX 一部改良の概要
剛性向上の取り組み
他のレクサス車で採用されているラジエターサポート廻りの剛性向上を採用。ステアリング操作に対するリニアな反応性を強化している。補強部材をパッチ形状とすることで、ホイールアーティキュレーションを維持し、悪路走破性を維持しつつ操舵応答性を向上させている。ほかにもインストパネルのリンフォースメントについても、ステアリング支持剛性向上を目的としたブラケット追加や板厚変更により、ステアフィールと操縦安定性が向上している。
新構造のキャブマウントクッション
フレームにボディをマウントするためのキャブマウントクッションの構造を刷新。フレームをボディがこじる動きをする際の結合剛性を向上させることで、フレーム車特有の低周波の振動低減が図られている。
AVS(アダプティブバリアブルサスペンションシステム)の進化
AVSアクチュエーター部のバルブ構造の見直したことで、段差通過でアブソーバーが急に縮む際の減衰力コントロールをより滑らかにすることで、突き上げ感を抑えた滑らかな乗り心地を実現している。
12.3インチ大型フル液晶メーター採用
運転支援情報の視認性が高まったほか、画面カスタマイズによりブーストメーター表示やハイブリッドバッテリーの状態(ハイブリッド車のみ)にも対応。ドライブモードセレクトなどのモード切替の車両アニメーション表示も一新している。
12.3インチ大型フル液晶メーター
エレクトロシフトマチックの採用(ハイブリッド車のみ)
レクサスオフロード4WD車として初めてエレクトロシフトマチックを採用。操作しやすさやシフトレバーの握りやすさなど、オフロードのTAKUMI監修のもと追求している。
エレクトロシフトマチック
フロント席リフレッシュシート採用&置くだけ充電の進化
フロント席にエアブラダー(空気袋)方式のリフレッシュシートを新たに採用。センターディスプレイ内のスイッチ操作で、機能のオンオフや全身2コース/部位別3コースの全5コースが選択可能。センターコンソール上面の「置くだけ充電」は世代がアップ。急速充電にも対応している。
Lexus Safety System+/Lexus Teamsmateのアップデート
プロアクティブドライビングアシストの性能向上やLexus Teamsmateにアドバンスドライブ(渋滞時支援)やアドバンストパークを採用。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(LX)
LXへの特別な思いを持つ松山選手が選んだ、特別な装備が散りばめられた1台 特別仕様車“HIDEKI MATSUYAMA EDITION”は、米国でツアーをともに戦ってきた戦友としてLXに特別な思いを寄[…]
ハイブリッドでもフルタイム4WDシステムが使える 注目のハイブリッドシステムは、トヨタ&レクサスでおなじみのシリーズパラレル式(=THS II)ではなく、V6-3.5L直噴ツインターボと10速ATの間[…]
LXにハイブリッドがラインナップ LXは、「世界中のどんな道でも楽に、上質に」をコンセプトとして、世界中のあらゆる道での走行に耐えうる運動性能と、レクサスらしい上質な乗り心地を両立するフラッグシップS[…]
BEV用次世代電池を複数開発中で、普及を加速。水素は次世代FCシステムによって、商用ユースを中心に需要拡大を目指す 今回、「トヨタテクニカルワークショップ2023」で公開された新技術は、どれも実用化へ[…]
TEAM JAOSの活躍に注目! BAJA1000とはメキシコ バハ・カリフォルニア半島で開催される北米大陸最大級のオフロードレース。約1,000マイル(約1,609km)を一気に走りきる過酷なレース[…]
最新の関連記事(SUV)
人気のAMGスタイルで、1ランク上のモデルに仕上げた特別仕様車 メルセデス・ベンツGLBは、2021年に国内導入されたモデルで、究極のオフローダーであるGクラスからインスピレーションを受けたスクエアな[…]
WLTCモードでの燃費は21.5km/Lを達成 今回導入されるプジョー2008 GT Hybridは、新開発の1.2L直列3気筒ガソリンターボエンジンに、電動モーターを内蔵した6速デュアルクラッチ式ト[…]
NISMOロードカーの思想に基づいて開発された上級モデル エクストレイルNISMOは、情熱体験をもたらすグランドツーリングSUVをコンセプトに、「より速く、気持ち良く、安心して走れる車」というNISM[…]
タフな外観とサステナブルな内装 今回導入されるEX30 Cross Countryは、EX30の都市部での快適な走行性能や機能性をそのままに、ボルボのCross Countryの伝統を引き継ぎ、キャン[…]
大幅改良で、プレミアムツアラーとしてのキャラを強化 今回のマイナーチェンジでは、内外装のデザイン変更に加え、国内の日産車として初めてGoogleを搭載した最新のNissanConnectインフォテイン[…]
人気記事ランキング(全体)
専用デカールを貼ることで、仕事も遊びもこなすエブリイに変身 特別仕様車「Jリミテッド」は、「エブリイ JOIN ターボ」をベースに、専用のデカールやガンメタリック塗装のホイールキャップを追加。さらに専[…]
防音断熱や車内クーラーなど車中泊仕様の基本装備が充実! RVビッグフットは埼玉県東松山市と北海道函館市に店舗を構えるキャンピングカー専門店で、自社開発のキャンピングカーのラインナップも充実。 バンコン[…]
ミラー上部にジャストフィット! 純正パーツのようにハマる高性能デジタルランドメーター 様々なカー用品をリリースするカーメイトから、新たにリリースされた高性能ランドメーターを紹介しよう。このアイテムは、[…]
家族で楽しむ週末に寄り添うキャンピングカー LUANAが目指したのは、日常とアウトドアをシームレスにつなぐ存在。平日は街乗りに便利なバンとして使え、週末になればそのままキャンピングカーへと姿を変える。[…]
最初期のヘッドライトは、灯油を燃やすランプ式 クルマにヘッドライトが装着され出したのは1890年頃です。初期の頃は灯油を燃やして光源としていました。その後明るさを高めたアセチレンガスを燃料としたランプ[…]
最新の投稿記事(全体)
人気のAMGスタイルで、1ランク上のモデルに仕上げた特別仕様車 メルセデス・ベンツGLBは、2021年に国内導入されたモデルで、究極のオフローダーであるGクラスからインスピレーションを受けたスクエアな[…]
専用カラーの「グリ マーキュリー」「エリクサーレッド」の2色を展開 今回導入される「C4 MAX HYBRID Edition Lumière」は、「C4 MAX HYBRID」をベースモデルにサンル[…]
WLTCモードでの燃費は21.5km/Lを達成 今回導入されるプジョー2008 GT Hybridは、新開発の1.2L直列3気筒ガソリンターボエンジンに、電動モーターを内蔵した6速デュアルクラッチ式ト[…]
室内空間と視界を改善。より親しまれるスーパーハイトワゴンに進化 新型「eKスペース」は、日常を安全・安心かつ快適に過ごせる「私の日常に安らぎが寄り添うクルマ」というコンセプトを踏襲し、全方位で進化。タ[…]
唯一無二の魅力をさらに磨いて、機能も大幅アップデート! デリカミニは、2023年5月に「eKクロススペース」の実質的な後継モデルとして誕生した、SUVルックが特徴の軽スーパーハイトワゴンだ。今回のモデ[…]
- 1
- 2