
ゼネラルモーターズ・ジャパンは、コルベット史上初のミッドシップレイアウトを採用し、世界を魅了した「シボレー コルベット」の高性能スペシャルモデルとして、レーシングカー「C8.R」をベースに開発された「シボレー コルベット Z06(ズィー・オー・シックス)」を発表した。なお実車は先日富士スピードウェイで開催された「CHEVROLET FAN DAY 2023」でお披露目された。
●文:月刊自家用車編集部
新型5.5L DOHC V型8気筒エンジンを搭載
コルベット初の右ハンドル車として人気の現行「コルベット」と同様に、今回発表された新型「コルベット Z06」も右ハンドルとして導入される。力強さを強調するブラックのボディカラーと、洗練された印象を与えるアドレナリンレッドのインテリアカラーを採用したこのモデルの予定価格は25,000,000円となっている。販売台数が僅少のため抽選販売を予定しており、正式な販売台数や抽選方法については、改めて今夏に発表するとのこと。
新型「コルベット Z06」はサーキット走行を前提としたパフォーマンスモデルとして設計・開発され、エンジンレスポンスと走行性能は、魅力的なドライビングエクスペリエンスを提供するための最重要課題とされてきた。そしてその心臓部には、市販V8自然吸気エンジンとしては最高の出力を誇る新型5.5L DOHC V型8気筒エンジン「LT6」が搭載され、最もパワフルな「コルベット Z06」となっている。
軽量なフラットプレーンクランクシャフトを採用し、高回転まで回すことで475kW/646PSという並みはずれたパワーを実現。8,600rpmのレッドゾーン、フルレーシングスタイルのドライサンプオイルシステム、入念にチューニングされた吸気/排気システム、独特のエンジンサウンドなど、サーキット走行に特化した性能のあらゆる面を補完するように設計され、全く新しいエモーショナルなキャラクターを放つ1台となっている。「LT6」と同時に開発された「LT6R」が、2019年からレーシングカー「コルベットC8.R」に搭載されており、耐久ロードレースの厳しさによってエンジンの性能と耐久性に磨きがかけられている。
レースで得られた知見と経験を体現
「コルベット Z06」の性能は、ミッドエンジンの第八世代「コルベット」(C8)をベースに、共通シャシー、類似したエンジン構造とデザインを有するレーシングカー「C8.R」からの知見と経験が、細部に生かされている。「コルベット Z06」は全幅を「コルベット クーペ」よりも85mm拡大し、345mm幅のワイドリヤタイヤを装備。左右2つのラジエーターに空気を送り込むサイドエアベントからのエアフローも増大させ、「コルベットZ06」専用に開発されたフロントフェイシアからは3つのフロントラジエーターに効率的に空気を配分し、冷却性能を飛躍的に向上させている。
また、レーストラック高速走行時の安定性とコーナリング性能を向上させるため、調整可能なウィッカービルを備えた、ユニークかつ再構成可能なリヤスポイラーを標準装備。ダウンフォースが大幅に増大し、時速186マイル(約300km/h)で362ポンド(約164kg)の性能向上を実現している。装着されているフロント20インチ、リア21インチの「スパイダー・デザイン」(ブラック)鍛造アルミホイールはコルベット市販モデルで最大なのも特徴だ。
高いパフォーマンス特性を発揮するために施されたチューニングとして、マグネティック・セレクティブ・ライド・コントロール4.0や、フロント14.6インチ径(370mm)/ リア15インチ径(380mm)のブレンボ製ブレーキローターを標準装備。フロントキャリパーのピストン数は、コルベットの4ポットに対し、Z06は6ポットとなっており、これにより、ブレーキ性能が向上し、より高いサーキット性能の実現を可能とした。
「コルベット Z06」の歴史
「コルベットZ06」のベースとなっているレーシングカー「C8.R」の輝かしい成績が、この車のポテンシャルの高さを証明している。
「C8.R」は、IMSAの2020年スポーツカー選手権シリーズで輝きを放ち、6回の優勝と7回のポールポジションを獲得するだけでなく、6大会でクラス/レース最速ラップを記録し、デビューイヤーでGTLMクラスのマニュファクチャラーズタイトル獲得。
翌2021年シリーズもデイトナ24時間でクラス優勝を達成するなど快進撃は続き、最終的にシボレーは2年連続となるGTLMクラスのマニュファクチャラーズタイトルを獲得。また、WECにおいてはこれまで3勝を挙げており、特に2023年シーズンは開幕戦セブリング、第2戦ポルティマオと2連勝を飾り、第3戦スパフランコルシャンにおいても2位表彰台を獲得し、現在シボレーはLMGTE Amクラスのマニュファクチャラーズランキングでトップに立っている。(2023年5月11日時点)
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