
●まとめ:月刊自家用車編集部(ハラ)
トヨタ
アクア
価格:199万7000~259万8000円
・最新購入情報
車両本体目標値引き額:20万円
納期の目安:5~6か月
リセール予想:C+
トヨタのハイブリッド車の中には、オーダーストップが続いているモデルもあるが、アクアの納期目安は5~6か月ほど。正常化とまではいえないものの、6~9か月が納期目安だった昨年に比べると、かなり改善されている。値引きに関しては、商談の最初は「安売りしたくない」という感じだが、フィットハイブリッドやノートといった競合モデルを絡めていけばなかなかの金額が狙える。コンパクトカーの中では値引きも期待できるモデルだ。
【プロフィール】ヤリスの弱点を上手に克服した、万能タイプのコンパクトカー
2021年にフルモデルチェンジされた2代目アクア。ヤリスと同様、トヨタのTNGA技術が注がれた最新設計のコンパクトカーだ。
前席優先のパッケージであるヤリスに対して、アクアは後席まわりのゆとりも考慮したロングキャビンパッケージを採用。前席まわりの使い勝手はさほど変わらないが、後席の使い勝手は明らかにアクアが上。ヤリスの弱点を克服したモデルといってもいい。
パワーユニット(1.5Lハイブリッド)やプラットフォーム(GA-B)、トヨタセーフティセンスなどの主要装備はヤリスと共通するが、少し異なるのが搭載する駆動用バッテリーの仕様。
ヤリスの駆動バッテリーは、一般的に普及しているリチウムイオンバッテリーだが、アクアは廉価仕様のBを除いたグレードにバイポーラ型ニッケル水素バッテリーを採用。リチウムイオンからニッケル水素の変更は退化したとも感じてしまうが、こと性能面に関してはプラスのメリットが大きい。具体的に電池出力の向上が図られたことで、より柔軟で緻密な電動走行制御が可能となっている。
ヤリスとの比較でも、アクアのドライブフィールにはゆとりがあり、特に中速域での力感の強さが際立つ。ヤリスに比べるとアクアの方が積極的にモーター駆動を用いる印象も強い。高速道路や坂道など負荷のかかるシーンでも余裕があるため、高速ツーリング適性も優秀だ。
ハイブリッド車の重要なポイントになる燃費は、ヤリスが35.4km/ℓ〜、アクア33.6km/ℓ〜とWLTC総合燃費のスペックは車両重量が軽いヤリスがリードするが、編集部が実施した実燃費テストにおいて、アクアは31.0km/ℓを記録。アクアも申し分のない燃費性能を持っている。
【グレード選び】2022年秋に導入された「GRスポーツ」がベストグレード
法人需要を意識したフリート向けのグレード「B」の価格は199万7000円。最新ハイブリッド車としては破格の設定だが、実用仕様に徹した内容は一般ユーザーにオススメしにくい。価格と性能のバランスがいいのは中間グレードの「G」(223万円)だが、このGをベースにガズーレーシングのノウハウが注入された「GRスポーツ」(259万5000円)がオススメ。シャシー&サスの補強やチューニングにより、走行安定性や落ち着きも増しており、スポーツ性にあまりこだわりがない一般ユーザーにも受け入れられるタイプ。内装&シートの雰囲気は少し精悍なイメージだが、トヨタセーフティセンスやトヨタチームメイトといったクラストップ級の安全運転支援機能も含めて、アクアが持つ優れた実用性能をまったく損なっていないことも魅力だ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(アクア)
アクア:モデル概要 ハイブリッド専用モデルとして、圧倒的な低燃費/静粛性を低価格で提供するアクア。10年ぶりのフルモデルチェンジとなった2代目も、先代の流れを汲んで圧倒的な低燃費を武器にしている。 エ[…]
特別仕様車Z「ラフィネ」 フランス語で「上質な」という意味を冠する特別仕様車Z「ラフィネ」は、ブロンズを意識した専用の装備を多数装着。 標準車の改良点 標準車には、グレード別で以下の一部改良が実施され[…]
コンパクトなのにゆとりの室内移住性 小さなボディでも家族がゆったり使えるクルマや、燃費が良くて遠出も安心なクルマを探しているなら、2代目となったハイブリッド専用コンパクトカーのアクアがオススメです。優[…]
TOYOTA アクア 【弱点らしき弱点がない、このクラスの優等生】 現行型にも多くの先進装備が投入されているが、その中でも廉価仕様以外に搭載されたバイポーラ型ニッケル水素電池は注目のポイント。小型軽量[…]
上質なフットワークで、走りの楽しみが大きく向上 TOYOTAアクア GRスポーツ価格:259万5000円(FF)トヨタが展開するスポーツブランド「GR(ガズーレーシング)」。そのラインナップの主力を担[…]
最新の関連記事(ヤリス)
メーカーオプションで提供されていた装備機能の一部を標準化 今回実施された一部改良では、従来モデルではメーカーオプションで提供されていた機能装備を標準設定とすることで、商品力を向上させている。 さらに特[…]
2024年9月1日から11月30日までの新規契約者が対象 今回発表された「プリウス」「ヤリス」「ヤリスクロス」のUグレードを対象としたアップグレードサポートキャンペーンは、「KINTO Unlimit[…]
主な改良点 ヤリス カップカーは、専用ベース車両に対してTRDがレース専用装備を架装するコンプリートカーだ。今回の改良点は以下の通り。・Toyota Safety Sense を標準装備Toyota […]
安全装備を豊富に搭載したハイブリッドグレード「U」を設定 今回の一部改良モデルには、リスクを先読みして運転操作をサポートするプロアクティブドライビングアシスト[PDA]、車線逸脱の可能性を見極め、警報[…]
主な改良点 ヤリス・ラジエーターグリルを、より躍動感のある洗練されたデザインに変更・Zグレードのシート表皮に合成皮革+ツィード調ファブリックを採用 ヤリスクロス・アッパーグリルのパターンをよりSUVら[…]
人気記事ランキング(全体)
大人2人がゆったり眠れる圧巻のベッドスペース 最大の魅力は、クラス最大級のフルフラットベッドだ。幅1,250mm(前部)から1,000mm(後部)にわたる床面は、全長2,100mmを確保し、大柄な大人[…]
フェイスリフトでイメージ一新。都会に映えるスタイリングへ 今回のマイナーチェンジで、フェイスリフトが実施されたカローラクロス。ボディ同色かつバンパー一体成形のハニカム状グリルが与えられたフロントマスク[…]
電子制御サスペンションは、3つの制御方式に大きく分類される サスペンションに電子制御を持ち込み、走行状態、路面の状況に合わせた最適な乗り心地やアジリティ、スタビリティが得られるものも一部のクルマに採用[…]
サイドソファとスライドベッドがもたらす“ゆとりの居住空間” 「BASE CAMP Cross」のインテリアでまず印象的なのは、左側に設けられたL字型のサイドソファと、そのソファと組み合わせるように設計[…]
ベッド展開不要の快適な生活空間 全長5380mm、全幅1880mm、全高2380mmという大型バンコンでありながら、その中身は大人二人、あるいは二人+ペットでの旅にフォーカスされている。7名乗車・大人[…]
最新の投稿記事(全体)
上質感のある内外装が、子離れ層を含む幅広い世代に支持されている ダイハツ・ムーヴは、1995年の誕生以来、30年にわたり販売されている軽ハイトワゴンのロングセラーモデル。 今回で7代目となる新型は「今[…]
ガイドブック『うれしい宮古島』の特長 美しい海や自然に加え、島ならではの個性豊かな文化や人々に触れることができる南国の楽園、宮古島 。本書は、そんな宮古島の魅力を一冊にまとめたガイドブックだ 。掲載店[…]
5年の歳月をかけて完成した独自処方のオイル系レジンコーティング カーメイトは2020年から、SUVの黒樹脂パーツの保護と美観維持に特化したコーティング剤の開発に着手した。黒樹脂パーツは表面の質感が独特[…]
小さなシートが、音を変える理屈とは? アドパワー・ソニック カーオーディオ用、見た目はただの薄いシート。だが、電気的には非常に高機能。静電気をコントロールし、スピーカーやアンプ周辺の微細なノイズを低減[…]
朝の目覚めは“二階ベッド”でロッジ泊気分 夜になれば、ベッドに横になったまま星空を眺めることもできる。天井高は180センチを超え、車内で立って着替えや調理もこなせるから、車中泊でもストレスは少ない。リ[…]
- 1
- 2