
SUBARUは9月7日からステーションワゴン「レヴォーグ」の派生モデル「レイバック」の予約受付を開始した。ベースモデルより最低地上高を高めながら、スポーティな走りはそのままに、SUVとしての価値をプラスしたモデルだ。正式発表は今秋を予定している。
●文:月刊自家用車編集部
アイサイトXや11.6インチセンターディスプレイ、ハーマンカードンサウンドシステムなど装備満載のモノグレード「Limited EX」のみのシンプルな構成
「レイバック」の語源は「くつろぐ」、「ゆったり」、「リラックスできる」、という意味の「laid back」 。SUBARUは、ゆとりある豊かな時間や空間を大切にする気持ちをネーミングに込めたという。
ボディは「レヴォーグ」をベースにしているが、フロントバンパー/グリル、フロントフェンダー/サイドスカート/リヤフェンダー、リヤバンパーを専用部品とし、乗降性と空力性能を確保しながらも、クラッティングを張り出し感のあるものとし、上質さとSUVらしさを備えた造形としている。さらにドアミラーは新タイプとなり、デザイン性と空力・視認性を両立。18インチアルミホイールも専用の新デザインだ。
室内空間も「レヴォーグ」をベースとしながら、暖色系の基本構成にインパネ/ドアパネルに青味をミックス。シート表皮はブラック×アッシュにカッパーステッチを組み合わせ、華やかな配色とコントラストとしている。標準はトリコット/ファブリックシートだが、メーカーオプションで本革シートも用意。さらに、フロントシートは乗降性に配慮しながらホールド性を確保するため、座面にインサートワイヤを追加し、土手の高さを最適化している。
「レヴォーグ」と異なるのが、最低地上高を含むディメンションだ。「レヴォーグ」に対し、全長+15mm、全幅+25mm、全高+70mm、トレッド前+10mm、トレッド後+25mmとし、最低地上高は+55mmの200mmとしている。荷室高も+70mmの690mmとなり、荷物の積みやすさも向上している。
パワートレーンは「レヴォーグ」と同じ、CB18型1.8L水平対向4気筒DOHC直噴ターボエンジンを搭載。最高出力177PS/最大トルク300Nmとスペックも変わらない。しかし、足回りは前述した+55mmの最低地上高による悪路・雪道の走破性アップに加え、ダンパーとコイルスプリングは「レイバック」専用チューニングとなる。装着タイヤもベースの「レヴォーグGT-H」の225/45R18に対し、225/55/R18 に大径化。「フォレスター」や「クロストレック」と同じくオールシーズンタイヤが採用されている。
利便・快適装備も充実しており、フロント6個/リヤ4個のスピーカーシステムを採用したハーマンカードンサウンドシステムを標準装備としたほか、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイは、「クロストレック」と同じくApple CarPlayのワイヤレス接続とAndroidAutoの縦画面表示に対応。さらにフル液晶メーターにApple CarPlayのアプリナビ表示が可能になり使い勝手が向上している。さらに、専用アプリからの遠隔操作で、空調設定とエンジン始動が可能なリモートエアコンにも対応した。
安全装備では、「クロストレック」と同じ広角単眼カメラを追加したアイサイトを標準装備。渋滞時ハンズオフアシスト/渋滞時発進アシスト/アクティブレーンチェンジアシスト/カーブ前速度制御/料金所前速度制御/ドライバー異常時対応システムを含むアイサイトXも標準装備となる。デジタルマルチビューモニターは3Dビュー/ップビューは「クロストレック」と同じ機能だが、フロントビューに車速が15㎞/h未満になると、部分トップビューとフロントビュー画面を自動的に表示するAUTOモードが設定されている。
グレード構成は「Limited EX」のみとモノグレードとなるが、装備は充実しており、メーカーオプション設定となるは、本革シート、電動チルト&スライド式サンルーフ、スマートリヤビューミラーのみだ。
■ボディカラーバリエーション







ボディカラーは、セラミックホワイト、アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、サファイアブルー・パールを標準色として設定。さらにアステロイドグレー・パール、イグニッション・レッドをメーカーオプション設定とし、全7色をラインナップしている。
■SUBARUレイバック(プロトタイプ)主要諸元
・全長×全幅×全高:4770mm×1820mm×1570mm
・ホイールベース:2670mm
・トレッド前/後:1560mm/1570mm
・最低地上高:200mm
・車両重量:1600㎏
・乗車定員:5名
・最小回転半径:5.4m
・搭載エンジン形式:CB18
・搭載エンジン種類:1795cc水平対向4気筒DOHC直噴ターボ
・搭載エンジン最高出力:177PS/5200-5600rpm
・搭載エンジン最大トルク:300Nm/1600-3600rpm
・燃料タンク容量:63L
・燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
・サスペンション前/後:ストラット/ダブルウィッシュボーン
・ブレーキ前/後:ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
・タイヤサイズ:225/55R18
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(レヴォーグ)
好評の特別仕様車を1.8L車にも設定 昨年12月に2.4Lターボ車に設定された特別仕様車「STI Sport R-Black Limited」を1.8Lターボ車にも設定。内容としては「STI Spor[…]
レヴォーグ:モデル概要〈見た目はキープコンセプトながら、中身はまるで別物に進化〉 初代モデル(先代)の大成功を引き継いで登場した現行レヴォーグ(2代目)。エクステリアはキープコンセプト路線を採用したた[…]
スバル自慢の正統派ステーションワゴン。2023年にはSUV色を強めたレイバックも追加 2020年秋にデビューした現行レヴォーグは、レガシィの系譜を受け継ぐステーションワゴン。走りの良さや充実の装備機能[…]
エクステリア&インテリアデザインの変更を実施 今回実施された改良では、一部グレードのインテリアデザインを変更。「Smart Edition EX」には「GT-H EX」のインテリアを採用、「Black[…]
サスチューンが柔らかくなったことが高評価。いまやレイバックが一番人気のグレード 2020年秋にデビューした2代目「レヴォーグ」は、手ごろなボディサイズに流麗なスタイリングが楽しめるスポーツワゴン。グロ[…]
最新の関連記事(スバル)
スバルフォレスター価格:404万8000〜459万8000円 モデル人気を背景とした、強気な売り方を展開中。車両本体の値引きは10万円程度が大半 2025年4月にフルモデルチェンジした現行フォレスター[…]
スバル360の後継モデルとして熱い期待を受けて登場したR-2 1969年8月、てんとう虫の愛称で親しまれたスバル360の後継モデルとして登場したのが、「スバルR-2」。当時のキャッチコピーは “ハード[…]
SUBARUとSTIが共同開発した、走る愉しさを追求したコンプリートカー 今回導入される特別仕様車「STI Sport TYPE RA」は、水平対向エンジンを搭載したFRレイアウトのピュアスポーツカー[…]
BEVとしての基本性能を大きく底上げ 2021年にスバル初のグローバルバッテリーEV(BEV)として登場したソルテラは、電動駆動の利点を追求しつつ、余裕あるSUVボディや先進の安全装備機能が充実するな[…]
STIと並ぶもう一つの柱として、大きな期待を持ってデビュー ベースとなるプラットフォームは生産もトヨタに委託しているソルテラと共通だが、スバルのBEVとしては初めて自社の矢島工場での生産となるトレイル[…]
人気記事ランキング(全体)
ドリンクホルダー不足は意外と深刻な“あるある問題” クルマの中にあるドリンクホルダーは、飲み物だけを置くものではない。小腹を満たすスナック、ボトル入りガム、灰皿、芳香剤など、実際は“なんでも置き場”と[…]
一見、何に使うかわからないが、活用の幅は広いアイテム 今回紹介するのは、様々なカー用品を多数リリースするカーメイトのグッズだ。商品の写真や装着した写真だけを見ても、どうやって使用するのかわかりにくいか[…]
愛車の“見えない変化”を可視化するという価値 どれだけ車両の安全装備が進化しても、ドライバー自身が車の状態を理解しておくことは欠かせない。なかでもタイヤは、わずかな空気圧の低下が直進安定性や燃費に影響[…]
前席と後席の「温度差問題」をどうにかしたい クルマの室温管理は意外と難しい。エアコンの風がダイレクトに当たる前席は快適でも、後席はワンテンポ遅れて効いてくる。そのわずかな差が、家族との移動では大きな不[…]
電子ミラーの限界を、物理ミラーが補ってくれる 近年、採用する車種も増加傾向にあり、市場の大きく成長しているデジタルルームミラー。日本だけでなく、海外でもルームミラーのデジタル化は進んでいるようだ。 デ[…]
最新の投稿記事(全体)
香りを切り替えられるフレグランスディフューザー モビリティショーで唯一、カー用品メーカーとして出展していたのがカーメイトだ。幅広いジャンルの商品を手掛けている同社だけに興味深いモデルが数多く見られるこ[…]
圧倒的な人気を背景に、強気なセールス戦略を展開中 発売前の予約の段階で1万台を超える受注を集めるなど、現行デリカミニの販売状況は極めて好調に推移している。そんな理由もあって、販売現場はなかなか強気で、[…]
人気ブランドのニセモノには要注意! タイヤメーカーの次にホイールメーカーを訪れてみた。市販アルミホイールの超メジャーブランドの「レイズ」は、最新技術を投入したスポーツモデルがずらりと並びドレスアップ派[…]
ブラックルーフを標準装備化 シトロエンC4 MAX HYBRIDは、新開発のハイブリッドパワートレーンと、進化した独創的なデザインを融合したモデル。新世代のシトロエンデザインを象徴するフロントフェイス[…]
基本を誤るとナットは固着地獄へ向かう ボルトやナットの脱着は整備における基礎そのものだが、作業が単純であるがゆえに油断が生まれやすい。力を入れた瞬間にナットの角が潰れたり、スパナが滑って指を打ったり、[…]
- 1
- 2
































