
国内系のビルダーメーカーの最新モデルが揃うこともあって、例年、大きな注目を集める「ジャパンキャンビングショー」。今年も幕張メッセを会場に2月2日から5日の4日間の日程で開催されていた。そこで見つけた注目モデルや情報をお伝えしよう。
●まとめ:月刊自家用車編集部
まさに自分の部屋そのまま、旅クルマとして魅力的なモデルがズラリ
メーカー、ビルダーの最新モデルやイチオシモデルが揃うこともあって、大きな注目を集めているカーイベントだが、今年の会場は例年以上の力作が揃っていた。特にここ数年、自分の時間を大切するユーザーが増えたこともあって、自分の部屋のように車内をカスタマイズしたキャンパーモデルが増えていたが、その流れはさらに加速した印象を受ける。
その中でもまず目を惹いたのが、“クルマ旅”を想定したクルマの躍進ぶりだ。
各ブースに展示されているモデルは、単にフラットなベットスペースを設けた、寝るだけ仕様のキャンパーは激減しており、レジャー中の余暇の時間を快適に“過ごせる”工夫が施されている車両が明らかに多い。さらにエアコンや冷蔵庫といった休憩時間を快適に過ごせる装備は、もはや付いていて当たり前にも思えるほどだ。
搭載するバッテリーの性能が向上したことで、電化製品を使い倒すことができることも最新キャンパーの強み。旅先でホテルに止まりたくないユーザーや、ペットと一緒に旅に出かけたいユーザーからの問い合わせも増えているそうだ。
当然、販売価格も上昇傾向が強くなっているが、キャンパーとしての魅力や性能の向上はそれ以上。実際、全部入りのフル装備仕様を求めるユーザーは明らかに多くなっているそうで、会場のあちらこちらで、真剣に商談している人を多く見かけることができた。
ハイエースの一強時代に陰りあり、個性豊かなキャンパーが続々登場
そしてもうひとつ注目したいのは、ベースモデルの多様化の動き。これまでこのジャンルを牽引してきたハイエースの人気は健在だが、その他のミニバンやSUVをベースにしたキャンパーが明らかに増えている。
デリカD:5はラフロード適性、ヴォクシーは燃費と走りの質感と、ハイエースにない魅力を持っている。キャビン機能に関しては、ルーフに開閉式のテントを設置することで、4名での車中泊も可能としている。
当然、それらのモデルはキャビンの広さやコスパの良さはハイエースに及ばないが、ハイエースに無い武器を持っている。特に耳にすることが多かったのが走行性能で、キャンパーにも移動の余裕や快適さを求めるユーザーが多くなってきており、そんなユーザーから大きな注目を集めているという。
ちなみにキャンパーとしての使い勝手は、サイドオーニングやルーフトップテントといったツールを活用することでカバーできているようだ。ハイエースの走りに不満を感じるユーザーにとって、新たな選択肢が出てきたことは歓迎すべきことだろう。
トイファクトリーに展示されていたランドクルーザー70(改良新型ベース)には、大人2名の就寝が可能な新製品のベットキットがインストールされていた。一工夫でキャビンの実用性を高める専用アイテムの人気も高いとのこと。
ホワイトハウスのブースに展示されていたN-VANは、キャビンに専用マットを設置できるほか、ルーフトップテントを備えることで、快適な2名就寝を可能とする車中旅を意識したモデル。
日産純正のキャンプコンバージョンモデルとして発売される車中泊仕様車「キャラバン MYROOM」も展示。木目加飾に加え「2in1シート」や「跳ね上げベッド」など専用装備も多数装着。自動車メーカーが製造した本格キャンパーということもあって大きな注目を集めていた。
トイファクトリーブースに展示されていたハイエースは、オリジナルのエクステリアに加え、日本の木工職人が伝統技法を駆使して仕上げた温かみのあるキャビン空間が楽しめるモデルに仕上げられていた。
会場には、バンコン、キャブコン、トレーラーなどの多彩なキャンピングカーが展示されるほか、エアコンやサブバッテリー、足周り系部品といったキャンパーをより快適に過ごせる最新製品もズラリと並んでいた。すでにキャンピングカーを所有しているオーナーにとっても見どころ十分。アウトドア趣味でクルマを活用したいユーザーにとっても、見逃せないカーショーになっていたのだ。
道具系で異彩を放っていたのが、大手ビルダーのホワイトハウスが輸入販売する「クレサナ」の自動密閉トイレ。特殊なフィルム袋を用いることで、使用後、すみやかに排泄物を密閉処理。排泄物の処理や臭いの問題を解決してくれるという。http://clesana.jp
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