
●文:川島茂夫●写真:横浜ゴム
雪上性能の向上で、冬用タイヤとして認められた証「スノーフレークマーク」を全サイズで獲得
横浜ゴムのRVタイヤ「GEOLANDAR(ジオランダー)」。車種や用途に応じて多彩なラインナップを展開していることも特徴のひとつで、悪路踏破性の限界を求めるなら「X-MT」、オンロード性能を重視するなら「H/T G056」など、現在9つの製品を展開している。
その中でオン&オフロード性能をバランス良く設計し、ラインナップもクロスオーバーSUVから本格オフローダーまで対応させている最新モデルが、今回試乗したオールテレーンタイヤ「A/T4」になる。ちなみに「4」はオールテレーンタイヤとして四世代目であることを示している。
また、「A/T4」は 雪上性能の向上もあって、冬用タイヤとして認められた証「スノーフレークマーク」を全サイズで獲得。本職のスタッドレスタイヤには及ばないが、冬用タイヤ規制時でも走行可能なタイヤとして認められていることも、トピックのひとつになっている。
横浜ゴムのSUV用オールテレーンタイヤとして四世代目のモデルとなる「GEOLANDAR A/T4」。走破性能強化に加え、よりオフロードイメージの強いデザインが採用されている。日本国内では2024年5月の発売時に19サイズ、2024年7月までにLTサイズを含めて合計31サイズまで拡大する予定だ。
降雪時冬用タイヤ規制に対応したスノーフレークマーク付きということも特徴のひとつ。過酷な積雪や凍結があるエリアでの走行はチェーンなどの装着が必要だが、一般的なオールシーズンタイヤに相当する雪上性能を持つ。
走破性能の強化に加え、デザインもより逞しく、精悍なイメージに
先代の「G015」からの進化で注目されるのは、まずはオフロード性能の向上だ。従来のオンロード用途での操安や快適性の良さも引き継いでいるが、そんな日常域でも不足なく走れる上で、さらなるオフロード性能の向上が図られている。
具体的には、センター部のブロック構造を従来のストレート溝から、ジグザクにブロックを配置することで斜めに溝が入るブロックデザインに変更。接地感と排水性を向上させることでオフロードトラクションを高めている。いかにも泥や土を掻き崩すような風体のトレッドデザインも雄弁なもので、厚めに設定されたサイドウォールやリムプロテクターなど、ヘビーデューティ用途を想定しているような設計を随所に感じさせてくれる。
そして、ハード&タフネスなタイヤ外観もこだわった部分で、一般的なオールテレーンタイヤよりも逞しさを強く意識させるデザインを持つ。SUVの足元をより魅力的にしてくれるドレスアップアイテムとしても面白そうだ。
アグレッシブなトレッドパターンとサイドウォールのブロックデザインで、オフロードタイヤらしさを追求。ホワイトレター仕様も用意されるなど、ドレスアップ目線でも魅力的なタイヤとなった。
こんなこだわりの設計内容を見ていると、もはや巨大なブロックパターンが特徴のマッドテレーンタイヤは不要なのでは? とも思ってしまうほどだが、オフロードでの限界踏破性能はマッドテレーンには及ばない。開発陣も、競技志向が強いユーザーが求めるような岩場のハードな登坂路を走破できるようなレベルまでは想定していないとのこと。
【オフロード性能】コントロール性の高さが印象的。林道レベルなら、なんの不足も感じない
今回試乗したモデルはトヨタ・RAV4ハイブリッドのE-Fourモデル。ほかにもミツビシ・トライトン、トヨタ・ハイラックス、スズキ・ジムニーカスタマイズカーなども用意されていた。
まず最初の試乗コースは、比較的フラットなダートで、林道ツーリングを模した感じのコースだ。ただ、前日に雨が降ったこともあってコースのあちらこちらが泥濘になっているなかなかハードな路面状況。休日の林道ツーリングならば避けたいレベルだ。
さっそく極低速でコースに入ると、普通のダート路ほどではないが、トラクションはしっかりと感じられ、操舵方向性の乱れも少ない。
乾いたダートでもその印象は同様で、路面をしっかり噛み込む感じが頼もしい。操舵追従や方向安定性も良好で、御しやすく安心感のある運転感覚。普通のオフロードコースレベルなら、それほど苦労なく踏破できるだろう。
【オンロード性能】ロードノイズの低減を強く実感。ハンドリング性能も良好で、普段乗りでもまったく問題なし
オンロードの感触はSUVの重めの車両重量と重心高のハンデを意識させないハンドリングと、走行時のノイズ音が上手に抑えられていたことが印象的だ。
ハンドリングは、操舵初期から応答遅れが少なく回頭でき、定常円旋回でもボディは安定している。タイヤの変形も少なめだ。ロードノイズは、音量そのものが抑えられていることに加え、音質もマイルドで耳当たりがいい。会話の邪魔になりにくくなっていることにも、「A/T」シリーズの着実な進化ぶりを感じてしまう。
もとより「A/T」シリーズは、日常生活とレジャーシーン、どちらも安心して快適に走りたいという、ある意味、相反するニーズを上手に実現しているオールマイティタイプだが、「A/T4」は方向性はそのままに正常進化したという言葉がしっくりとくる。せっかくのSUVだから「悪路走行もたまには楽しみたい」というユーザーにオススメできるオフロードタイヤだ。
「GEOLANDAR A/T4」は、5月から順次発売される予定。幅広いタイヤサイズを揃えることで、多くのSUVに適合可能なことも強みになる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(カー用品)
ユーザーの声を反映して、「内装のみ」「外装のみ」のセレクトが可能に 「日常に溶け込むさりげない初音ミク」をコンセプトに、ファンアンケートの意見を取り入れながら開発された「ミクキャンバス2」。 これまで[…]
意外に多いクルマの死角をカバーするお助けアイテム 自動車は、構造上どうしてもドライバーの目線や純正ミラーだけでは確認しきれない「死角」が存在する。車線変更時の斜め後ろの車両、左折時に巻き込みやすい歩行[…]
ドンキで以前から気になっていた大型モニターを発見 筆者には小学低学年の子供がいる。休日のドライブや習い事の送り迎え、ちょっとした買い物など、車は日常的に、家族のために使用することが多い。小旅行や帰省な[…]
闇夜でもしっかりと見える「高感度」カメラを前後に採用 低照度環境での記録性能を高めた製品には、0.01Luxの低照度に対応する「暗視カメラ」を前後両方に搭載。これにより、従来のドライブレコーダーでは黒[…]
ドライバーの不満を解消! かゆい所に手が届くアイテムが登場! 普段、何気なく使用しているクルマの車内、よく見てみると、活用できそうなスペースが…。今回は、ダイハツの人気軽自働車、ミライース用の多機能ア[…]
最新の関連記事(SUV)
米生産の本格3列ハイブリッドSUVが全国展開へ かつて日本国内でクルーガーの名で親しまれていたハイランダーは、米国市場では2001年の初代発売以来、累計360万台以上の販売実績を持つベストセラーモデル[…]
大人気ピックアップトラックの荷台を極上空間へカスタマイズ キャンピングカーのベース車両として、ミニバンや商用バンが主流を占める中、本格的なアウトドア愛好家や釣り人たちから熱い視線を集めているのが、四輪[…]
今週末に富士スピードウェイで開催された、S耐24時間レースの会場内でお披露目されたスバル・アセント。日米貿易合意を受けて施行された国土交通省の認定制度の利用を前提に、国内導入の検討が進んでいることが公[…]
洗練されたデザインと優れた使い勝手 日産自動車は、本日、米国市場で高い評価を得ているミッドサイズクロスオーバーSUV「ムラーノ」の日本市場への導入を発表し、注文受付もスタートさせた。これは今年2月に国[…]
「北欧の心」を理解する、彼女のライフスタイル フランスと日本の二拠点生活を送り、エシカルな暮らしを発信する杏さん。彼女がXC40に触れて真っ先に口にしたのは、スペックではなく「デザインと実用性の調和」[…]
人気記事ランキング(全体)
意外に多いクルマの死角をカバーするお助けアイテム 自動車は、構造上どうしてもドライバーの目線や純正ミラーだけでは確認しきれない「死角」が存在する。車線変更時の斜め後ろの車両、左折時に巻き込みやすい歩行[…]
伝説のコピー「いつかはクラウン」を生んだ、7代目S120系の足跡 1983年に満を持して登場した7代目クラウン(S120系)は、日本の自動車史に燦然と輝く名キャッチコピー「いつかはクラウン」とともに、[…]
海外メディアは「小さいのに成立している」と注目 英国のメディアは、スーパーワン(英国名:スーパーN)について、SUV人気で存在感を失いつつあった“小さなクルマ市場”の救世主候補として紹介している。 ス[…]
大人気軽バンをタフで無骨なスタイルへ大胆にカスタマイズ キャンピングカーのベース車両として、積載力と取り回しの良さから高い評価を得ているのが日産のNV100である。紹介するモデルは、キャンピングカーの[…]
愛犬との旅を快適にする専用装備と極上インテリア キャンピングカーのベース車両として取り回しの良さから絶大な支持を集めているスズキのエブリイバンを採用し、オートワンが愛犬家のために開発したのが愛犬くんだ[…]
最新の投稿記事(全体)
ルーフにトップテントを装着する「ホワイトキャップ ウィズ トリップトップ」は、限定5台販売のスペシャルモデル。購入希望者(8月31日まで)を募ったのち、抽選(当選発表は9月上旬を予定)で当選者を発表、[…]
ユーザーの声を反映して、「内装のみ」「外装のみ」のセレクトが可能に 「日常に溶け込むさりげない初音ミク」をコンセプトに、ファンアンケートの意見を取り入れながら開発された「ミクキャンバス2」。 これまで[…]
エーモンとグルーヴインターナショナルによる共同プロジェクト エーモンとグルーヴインターナショナルによる共同プロジェクトとして誕生したアクティブサブウーファー「PSW200」。グルーヴインターナショナル[…]
ストロングハイブリッド「S:HEV」の投入で、勢力図は大きく変わる 独自の「シンメトリカルAWD」と「水平対向エンジン」を核に、複数のSUVを展開しているスバル。 国内では、ミドルSUVのフォレスター[…]
車中泊を安心して、かつ快適に楽しみたい方におすすめのRVパーク 日本RV協会が推し進めている「RVパーク」とは「より安全・安心・快適なくるま旅」をキャンピングカーなどで自動車旅行を楽しんでいるユーザー[…]
- 1
- 2

























