
ボディ補修は「習う」より「慣れろ」の世界。最初はきれいにできなくても数をこなしていくうちにそこそこの仕上がりとなってくる。ボディ補修に興味を持ったなら一歩踏み出して次なる段階にチャレンジしたい。ここでは、ビギナーでも簡単にチャレンジできるタッチップ塗料を使ったリペア術を紹介しよう。
小キズの修復レベルなら、タッチアップの手軽さに勝るものなし
ちょっとした小キズでも、見栄えは悪いしサビの原因になったりと、悪いことだらけ。面倒でも早めに処理するのが鉄則だが、つい面倒で放置しているユーザーも多いだろう。
そんな軽度な傷ならば、本格的にスプレー塗装するのではなく、タッチアップ補修を行うのがベスト。オススメしたいのが、タッチアップ塗料専用のスプレーアタッチメント「エアータッチ」だ。
この製品をタッチアップ塗料に組み合わせると、エアブラシのような超極細スプレーに変身するのがオススメのひとつ。面倒なマスキングをすることなく、筆塗り感覚で補修箇所に正確に塗装することができる。
少しえぐれたキズでも、ひと手間を加えることで、高い効果を実感できる
また、少しえぐれたキズとの相性が良いことも見逃せない魅力で、光硬化パテと併用することでより高い効果を実感することができるのだ。
ここでは覚えておきたい正しい手順を解説しよう。
ステップ1 光硬化パテでキズ溝を埋める
補修面と周囲に付着した汚れや油分を取り除き、パテの密着をよくするためにサンドペーパーで軽く擦って足付けする。
日陰もしくは太陽を遮りつつパテを絞り出し、ノズル先でキズをなぞるようにして直接パテを塗り込んでいく。
付属のヘラでパテをなでつけてキズ溝に押し込む。
隙間を生じないようにキズ溝を埋めていく。
まんべんなく埋まったらサッとしごいて平らに均す。
太陽光に当ててパテを硬化させる。
ステップ2 サンドペーパーで水研ぎして平らに均す
15~20分太陽光に当ててパテが硬化(指で触ってもベタつかなくなったら)、キズからはみ出ている部分を光硬化パテ付属のサンドペーパーで研磨する。
付属サンドペーパーの番手は#800と細かいが、なめらかに仕上げるために水につけながら研磨する。
光硬化パテは硬化しても透明なため指先で確認しながら、周囲との段差がなくなるように研磨する。
ステップ3 塗料にクイックアダプターをセットする
タッチアップペンの容器をよく振り、カチカチと音をさせながら中の塗料を混ぜ合わせる。
エアータッチに予め装着されている吸い上げチューブを取り外す。
クイックアダプターはエアータッチに下からまっすぐはめ込めむだけで装着できる。
クリアーとボカシ剤にも装着しておくことで容易に付け替えて塗装できるのだ。
ステップ4 数回に分けて徐々に色をのせていく
段ボール片などに試し吹きして、噴射される範囲を確認する。
塗装面から約6~10㎝離しつつキズの部分を中心にスプレーする。
一回に塗る量は軽く色がのる程度に止めて乾燥。
このスプレーと乾燥を下地の色が隠れてムラなく色がのるまで数回繰り返し、塗り重ねていく。
ただ塗っただけでは目立つキズ溝が、一手間かけることでこの通りきれいに消え去る。
ステップ5 ザラつきをぼかし、クリアで仕上げる
補修箇所の周辺には塗料が粗く付着するため、どうしてもザラつく。
タッチアップペンをクイックアダプターごと取り外し、エアータッチ専用ボカシ剤を装着する。
カラー塗装が乾燥する前(2分以内)に、ツヤがなくてザラついている部分にエアータッチ専用ボカシ剤を塗布する。
モデル車はソリッドだが、クリアーが上塗りされている。そこで仕上げに、カラー塗料を塗った面よりもやや広めにクリアーを塗る。
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