
クルマのパーツやアクセサリーを購入する際、大手カーショップと通販業者のどちらを利用するべきなのかと、悩んだことがある人もいるかもしれません。両者にはそれぞれメリット、デメリットがあり、状況に応じて使い分けることが重要ですが、カー用品を購入する場合はどちらを選択するのがベストだと言えるのでしょうか。
●文:月刊自家用車編集部(ピーコックブルー)
「大手カーショップ」と「通販業者」との違いって
大手カーショップとは、全国各地に多数の店舗を展開する大規模なカー用品販売チェーンのこと。代表的な店舗として、オートバックスやイエローハットなどが挙げられます。
オートバックス
これらの店舗では、カー用品やパーツの販売にとどまらず、車検やタイヤ交換などのメンテナンスサービスもおこなっているのが特徴です。取り扱っている商品も幅広く、カーナビやドライブレコーダーなどの電装品から、エンジンオイルやワイパーなどの消耗品まで、クルマに関するさまざまなアイテムが揃っています。
そんな大手カーショップに対し、通販業者とはAmazonや楽天市場を通じてカー用品を販売する事業者のことです。通販業者の特徴は、実店舗を持たずにオンライン上で商品を販売することにより、幅広い商品ラインナップと競争力のある価格設定を実現している点です。
カー用品を購入する場合は、大手カーショップか通販業者のどちらかを利用するのが一般的ですが、それぞれにメリット、デメリットがあります。
カー用品購入の際の大手カーショップのメリット、デメリット
まず、大手カーショップの最大のメリットは、豊富な知識を持つ専門スタッフによるアドバイスを受けられること。カー用品の選び方や取りつけ方法、メンテナンスのコツなど、クルマに関するさまざまな疑問に対して店舗のスタッフが丁寧に答えてくれるため、初心者でも安心して利用できます。
次に、実際に商品を手に取って確認できることも大きな利点です。実際の店舗では、オンラインショッピングでは判断しづらい商品の質感や使い心地を、直接体験することが可能となっています。
特にカーナビやドライブレコーダーなどの電装品は、実機を操作してみないと使い勝手が分かりづらいものになります。そのため、失敗のリスクを軽減するためにも重要だと言えるでしょう。
使い勝手を知るためにも、カーナビなどは実機を直接体験することが必要
さらに、商品に不具合が生じた時や使用方法が分からない場合でも、店舗に足を運べばすぐに対応してもらえる点も大きなメリットです。加えて、店舗での取りつけサービスも大手カーショップならではの強みとなっています。
専門の技術者が確実に取りつけをおこなってくれるため、DIYが苦手な人や時間の無い人にとっては、非常に便利なサービスだと言えるでしょう。ただし、大手カーショップは店舗運営にかかるコストが商品価格に反映されるため、通販業者よりも割高になるのが難点でもあります。
通販業者のメリット、デメリット
その一方で、通販業者は流通経路が短いことから仕入れにかかるコストが低く、同じ商品でも大手カーショップより安く購入できるケースが多くなっています。
Amazonプライムデーなどの期間限定セールもあり、よりお得に買い物できる点も嬉しいところですが、いくつかのデメリットが存在します。
実店舗よりも商品価格が安いことが多い。
まず、実際の商品を手に取って確認をすることができないことです。画像や説明文だけでは伝わりにくい質感や使い勝手があり、いざ購入してみると「思っていたものと違った」となってしまう可能性も存在します。
また、商品の取りつけや返品が難しいことも、通販業者のデメリットとして挙げられます。専門知識や工具が必要な商品の場合、自分自身で取りつけるのは難しく、別途業者に依頼する必要があります。返品に関しても手続きが煩雑であったり、送料が自己負担となったりする場合もあるため、手間とコストがかかる可能性も考えられます。
しかし、最近ではこの問題を解決するサービスも登場しており、通販で購入したタイヤの取りつけを専門に受託する業者が増えてきているそうです。
このサービスは、ネットでタイヤを注文すると同時に取付店を選んで交換予約ができるシステム。予約した日にクルマで交換店舗に向かえば、専門スタッフによる交換作業を受けられます。
タイヤ取付専門サービスを利用するメリットは、ネットで安くタイヤを購入しつつ、専門的な交換作業を任せられること。また、通販で買ったタイヤを自宅から店舗へ持ち込む手間も省けるため、従来の通販の欠点を克服できます。
ただし、このサービスを利用する場合も、取り付け料金が別途かかる点には注意が必要です。
どっちで購入すればいい?
大手カーショップと通販業者のどちらを選ぶかは、そのときの状況や個人のニーズによって異なります。
急いで商品が必要な場合や、専門的なアドバイスを求める際は、店舗での即日購入、取りつけが可能な大手カーショップの利用がおすすめです。また、初心者や取りつけに不安がある人にとっても、専門スタッフのサポートを受けられる大手カーショップは心強い選択肢となるでしょう。
大手カーショップのアフターサービスも魅力的。
それに対し、コストを重視する場合や、店舗まで足を運ぶ手間を省きたい人には通販業者が適しています。ただし、商品の取りつけやアフターサービスについては、自己解決できる自信がある人向きであると言えるでしょう。
このように、大手カーショップと通販業者にはそれぞれ特徴があり、状況に応じて選択することが重要です。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(カー用品)
走行中の車内エンタメが格段に向上する! 最近のトヨタのクルマは、通信連携対応機能を備えるディスプレイオーディオが標準のモデルが増えているが、ここで紹介する「TV-KIT」シリーズを装着すると、走行中の[…]
車の足元は暗くて見にくい、そんな時のコンパクトライト 車の座席の下は暗くて、何か物を落とすと見つけにくい。例えば夜、足元に小銭を落とした際などは、車内はとても暗くて、次の日の明るい時間にならまいと見つ[…]
カメラ角度は、上下左右に調整可能 今回発売されるトヨタ・タウンエース用の車種別リアカメラキット(RCK-113T3)は、専用のカメラユニットをリアアンダーミラーを取り外した箇所にスマートに装着できるこ[…]
車のラゲッジルームは「汚れるのが当たり前」を解決するラゲッジルームマット 筆者は釣りや水辺で魚を獲ったりするするのが趣味で、釣り道具などを積んでいくためラゲッジルームは常に汚れがち。釣りをした後の道具[…]
家庭の水道の蛇口に繋ぐだけで、不純物を除去した純水が使える 洗車時の水洗いでは、水道水に含まれる不純物(ミネラルなど)がボディ表面に残留することで悩んでいるユーザーも多い。 ボディディティーリングのプ[…]
最新の関連記事(クリエイターポスト)
ジムニーからセルシオへ乗り換え!? こんにちは。YouTubeで「おもちのビート」チャンネルを運営しているおもちです。 YouTubeチャンネル“おもちのビート【POV Drive ch】”最新動画↓[…]
ビートオーナーがAZ-1を試乗!ABCトリオって? こんにちは。YouTubeで「おもちのビート」チャンネルを運営しているおもちです。 YouTubeチャンネル“おもちのビート【POV Drive c[…]
日本には、ドライブの楽しさを倍増させる”メロディーロード”という道が全国各地に存在します。 メロディーロードを走ると、運転中に音楽を奏でるという楽しい体験ができます。 ただ走るだけで音楽が聞こえるこの[…]
クルマの世界では、環境への配慮と技術革新が重要なテーマとなっています。 特にクルマの排出ガスの問題は以前から問題視されており、現在は地球温暖化/大気汚染への対策として、エコフレンドリーな電動化技術が注[…]
日本の高速道路は、経済の動脈として不可欠な役割を果たしています。 しかし、多くの高速道路が建設されてから数十年が経過し、老朽化が進んでいます。 こうした中、高速道路の安全性と機能性を維持し、さらに向上[…]
人気記事ランキング(全体)
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
車の足元は暗くて見にくい、そんな時のコンパクトライト 車の座席の下は暗くて、何か物を落とすと見つけにくい。例えば夜、足元に小銭を落とした際などは、車内はとても暗くて、次の日の明るい時間にならまいと見つ[…]
ベース車両はトヨタのノア トヨタ・ノアの最大の魅力は、広い室内空間と高い実用性にある。3列シートを備え、7人または8人乗りの設定があり、多人数での移動に適している。スライドドアを採用しているため、狭い[…]
争奪戦必至のSTIコンプリート、ボディカラーは5色を設定 S210は、WRX S4をベースに、スバルが2008年から参戦しているニュルブルクリンク24時間レースで得られたノウハウが投入されている500[…]
大人数でもOK! ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。大型の荷室は、快適な車中泊空間や収納スペース、キッチンやベッドなどのレイアウトに柔軟に対応可能。カスタムの幅が広く、[…]
最新の投稿記事(全体)
パーキングメーターの時間を超過した…いったいどうなる? ゲート式駐車場/クイック式駐車場など、一口に駐車場といってもその形態は多種多様。都市部の大通りに設置されていることの多い「パーキングメーター」も[…]
ベース車両はトヨタのハイエース 圧倒的な耐久性と広い荷室を備えた日本を代表する車種の1つ、トヨタ・ハイエース。ビジネスユースからアウトドア、さらにはキャンピングカーのベース車両としても高い人気を誇る。[…]
軽自動車でも『車中泊』は『快適』にできます。ベース車両はスズキのエブリイ。 エブリイの最大の強みは、その広い荷室空間にある。軽自動車でありながら広い荷室空間は、後部座席を畳めば大人が横になれるほどのス[…]
見た目は普通でも中身はスペシャル、あえて別ネームで差別化 「トヨタ・1600GT」は、1967年に発売されたトヨタのスポーツクーペです。 もしこの段階で名称をWEBで検索してその画像を見たとしたら、「[…]
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
- 1
- 2