
積み荷の輸送や配達などの「流通」や、工事現場への機材や資材の運搬など「現場仕事」など、はたらくクルマとして幅広く使われているトラックだが、好きモノの世界ではトラックを「飾る」ことを趣味に個人所有するユーザーもいる。ここで紹介するトラックは、そんな好事家にとって、大いに参考にできるモデルになりそうだ。
●文/写真:月刊自家用車編集部(竹野由志雄)
普通免許で運転できる小型トラックは、まさに可能性の塊
「CROSS STYLE(クロススタイル)」と名付けられたこの車両は、平日など普段は仕事に、休日はキャンプや釣り、バイクやマリンスポーツなど遊びにフル活用できる仕様にカスタマイズされたモデル。今年のオートサロンのいすゞA&Sブースで注目を集めていた、「趣味」をテーマとして製作された小型トラックだ。
ベースとしたのは、普通自動車免許でも運転できる「だれでもトラック」のキャッチフレーズでお馴染みのエルフミオ。
キャビンを拡大したスペースキャブの上級グレード「SE CUSTOM」にクロスカントリーSUVを彷彿させる専用ボディパーツと、軽トラックの「アゲ系」カスタムで人気のパーツメーカー「ハードカーゴ」が開発したキャリアを架装することで、この個性的なスタイルを創り上げている。
いすゞA&Sが製作したコンセプトカー「エルフミオ クロススタイル」。普通免許で乗れる「だれでもトラック」エルフミオ・シングルキャブのリアスペースを拡大した快適仕様「スペースキャブ」をベースに、平日は仕事、休日はアウトドアなど趣味に活用できる仕様になっている。
会場で大きな視線を集めていたのは、ハードカーゴといすゞA&Sが共同開発した専用キャリア。写真の植木のような大きな積み荷も楽に積載できるし、リヤの開閉式アームで積み荷の落下も防げる構造と、アレンジ性も優秀。現場で使用する工具などツール類を容易に積み下ろしできる、ユーティリティパネルや引き出しなども装備している。
軽トラックの「アゲ系」カスタムで人気の「ハードカーゴ」といすゞA&Sが共同開発した専用キャリアを架装。ガッシリした文字どおりハードな構造のキャリアは建設や造園など「現場仕事」での使い勝手に考慮し、脚立や電動工具などの機材や資材をシステマチックに積載できるようになっている。
このキャリアは、バイクや自転車、ボードやテントなどキャンプ用品なども積載できるそうで、キャリアのフレームを利用してテントやタープを張るなどの「キャンプ仕様」のカスタマイズも楽しめるとのこと。
トラックゆえに“頑丈”であることも頼もしい美点。キャブはシート後ろに余裕があるスペースキャブということもあって、ラダーフレーム車特有の運転感覚が気にならないのであれば、導入してもいいかも?と感じるユーザーも多いのではないだろうか。
前後のフェンダーにはクロススタイルの名称ならではのオフロード仕様のオーバーフェンダーを装備。ヨコハマジオランダーのタイヤにはホワイトレターも施している。
キャビンのルーフにはLEDの作業灯を並べアップライト仕様にカスタマイズ。リヤには2本のパイプのガードバーを装備。ステップとしても活用でき、ヘビーデューティーも印象を与えている。
ちなみにいすゞA&Sのブースでは、キャンピングカー専用シャシー「Be-cam」のフルタイム4WD車をベースにしたキャブコンバージョンのキャンピングカーや、プライベートではガレージスペースとして活用できる仕様にした「MUV マルチユーティリティビークル」も出品されていた。
エルフの標準キャブのシャシーにウイングボディを架装した「MUV マルチユーティリティビークル」。スタイリッシュな外観を備えるほか、休日には荷室をガレージスペースとして楽しめるウイングバンになっている。
現場のクルマ「トラック」を、海や山でも活躍できるレジャー車に仕立てられたこれらのモデルは、これまで「働くクルマ」専用だったトラックの可能性を広げている。欲張りな大人たちの遊び心をどこまでも加速させてくれる「走る秘密基地」としても面白い存在なのでは?
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(いすゞ)
国産車と欧米車の方向性の違いを知らしめた多国籍車 いすゞ自動車が巨人GMとの全面提携に調印した1971年から、ベレット・ジェミニの開発は始まっている。この頃デトロイトのGM本社では、子会社オペルのカデ[…]
絶賛されたデザインは、117クーペと同じく量産化には不向きだった モーターショーに出展される華やかなコンセプトカーには、いくつかの異なる狙いがある。研究開発中の最新技術やデザイン案を盛り込んで、近未来[…]
造船から自動車へ。「ディーゼルエンジン」のいすゞへと進化した訳 明治以降の日本の近代化を牽引したのは、政府が後押しする国策企業。その仕事の中心は、富国強兵の旗印の下で、軍が資金を出すプロジェクトだった[…]
日本車が手本とした、美を優先する伊デザイン。その代表が117クーペ 日本において、商品のデザインが売れ行きを大きく左右することに最初に気づいたのは、松下電器器具製作所(後の松下電器産業、現パナソニック[…]
ショーモデルの難しい造形を見事に再現した生産技術力 卓越した技術が厳しい競争を生き抜くための大きな武器であることは、言うまでもない。ただし、時にその技術が諸刃の剣になることもある。1981年から199[…]
最新の関連記事(ニュース)
“クセ強カーナビ”という新発想 動画の内容は、“もしカーナビにクセの強い人格があったら?”というもの。普段は淡々と道案内をしてくれるカーナビだが、もしそこに人間くさい個性や妙なこだわりが加わったらどう[…]
壁をなくし「一気通貫」を加速、3000名がワンフロアで共鳴する巨大拠点 約30年の構想期間を経て2024年3月に全面運用を開始した「トヨタテクニカルセンター 下山(以下TTC-S)」は、ニュルブルクリ[…]
ウィンカー点灯パターンを簡単に変更可能。流れるウインカーも、硬派な通常点滅も思いのまま。本体裏の接続を変えるだけの簡単設定で、愛車の表情を自由自在にコントロールできる。 内部造形にまでこだわったステル[…]
多様なライセンス商品を、一つのプラットフォームに集約 これまでホンダが認定するライセンス商品は、おのおののライセンシー企業が独自のECサイトなどを通じて販売するケースが大半を占めていたこともあって、顧[…]
Cayenne Turbo Coupé Electric 最上級の「ターボクーペ」は最大出力850kw、0-100km/h加速は2.5秒 新型カイエンエレクトリックシリーズは、SUVボディの高い実用性[…]
人気記事ランキング(全体)
総合産業のクルマ造りの発展こそが、国の近代化に必要と考えた企業理念 2025年度(2025年4月〜2026年3月)、トヨタ自動車グループの世界販売台数は、前年比2.5%増の約1128万台となり、過去最[…]
取り回し抜群なコンパクトボディに大人がくつろげる空間 今回紹介するのは、キャンピングカーやカスタムカーの製造販売を手がけるステージ21が仕立てた「リゾートデュオ ルクシオプロ」だ。ベース車両として採用[…]
「全く見えない…」サイドミラーの水滴は、安全運転の大敵 雨の日の運転は、晴天時に比べて視界が悪くなったり、路面状況が悪くなったりと、何かと気を使うことが多い。また、雨天時の夜ともなると、光が乱反射して[…]
初代レパードは、日本国内向けの高級GTとして誕生 1986年に発売された「F31系」のレパードは、「レパード」としては2代目のモデルになります。 初代の「レパード」は、北米市場向けモデルの「マキシマ」[…]
国産初の2シーターミッドシップスポーツをトヨタが発売したことが驚きだった トヨタ「MR2」が発売されたのは1984年です。前年の東京モーターショーで「SV-3」というMRレイアウトの車輌が発表されまし[…]
最新の投稿記事(全体)
“クセ強カーナビ”という新発想 動画の内容は、“もしカーナビにクセの強い人格があったら?”というもの。普段は淡々と道案内をしてくれるカーナビだが、もしそこに人間くさい個性や妙なこだわりが加わったらどう[…]
商用・乗用・福祉車両の全ラインアップが対象 今回の一部変更では、エブリイは堅牢さを、エブリイワゴンは力強さと上質感を追求した新フロントデザインを採用。インテリアも黒基調の落ち着いた配色に変更される。 […]
海と空の輝きを纏う「AUTECH」 今夏の発売に期待が高まっている新型エルグランドだが、早くもそのカスタムカー「AUTECH(オーテック)」バージョンのデザインが先行公開された。あわせて「VIP」や「[…]
40周年を迎えたカロッツェリアブランド、果たして14日になにが登場するのか⁉︎ 5月7日、パイオニア・カロッツェリアのトップページに出現したこのティザー画像。「2026.5.14 COMING SOO[…]
取り回し抜群なコンパクトボディに大人がくつろげる空間 今回紹介するのは、キャンピングカーやカスタムカーの製造販売を手がけるステージ21が仕立てた「リゾートデュオ ルクシオプロ」だ。ベース車両として採用[…]
- 1
- 2




























