[第3回]子どもが車に閉じ込められたら? インロック事故に備えて家庭で教えたい「自分の命を守る」4つのこと│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

[第3回]子どもが車に閉じ込められたら? インロック事故に備えて家庭で教えたい「自分の命を守る」4つのこと

[第3回]子どもが車に閉じ込められたら? インロック事故に備えて家庭で教えたい「自分の命を守る」4つのこと

「子どもを車内に残さない」と気を付けていても、防ぎきれない事故があります。それが、キーの閉じ込み(インロック)や誤操作による車内への閉じ込め事故です。

JAF(日本自動車連盟)の調査によると、2024年8月の1か月間だけで、子どもやペットを車内に残したままキーを閉じ込める事故が全国で54件発生し、そのうち7件はドアガラスを割って救出する緊急措置が取られました。
真夏の車内は短時間で危険な温度まで上昇します。万が一閉じ込め事故が起きたときは、一刻も早く助けを呼ぶことが重要です。

本記事は「子どもの車内熱中症」連載の第3回です。第1回では車内温度の危険性、第2回では置き去り事故が起きる原因を紹介しました。今回は、インロックなどで子どもが車内に閉じ込められた場合に備え、家庭で教えておきたい行動について解説します。

●編集:月刊自家用車 ●原著:坂本昌彦医師『小児科医が教える子どもを事故から守る本』

子どもに教えておきたい「4つの行動」

0歳の子どもを助手席へ乗せたあと、保護者が運転席へ回り込もうとした瞬間にドアがロックされてしまった。鍵は車内のバッグの中。救助まで約50分を要し、子どもは軽度の熱中症と診断されたという事例があります。

チャイルドシートに座った乳幼児は、自分でドアを開けたり車外へ避難したりできません。保護者がすぐそばにいても、わずかなタイミングで「開かない密室」になってしまうことがあります。

万が一閉じ込められたときのために、海外では子ども自身が助けを呼ぶ方法を教える取り組みも行われています。家庭で確認しておきたいポイントは次の4つです。

①クラクションを鳴らす

周囲へ異変を知らせる最も効果的な方法です。一度、実際の車で、「ここを押すと音が鳴る」ということを体験させておくと、緊急時にも行動につながりやすくなります。

②ハザードランプを点灯する

ハザードランプは、「車内で異常が起きている」ことを周囲へ知らせる視覚的なサインになります。操作できる年齢であれば、スイッチの場所を親子で確認しておくと安心です。

③ドアロックの解除方法を知る

年齢によっては、前席へ移動してドアロックを解除できる場合があります。「どこを操作すると鍵が開くのか」を一緒に確認しておきましょう。

④チャイルドシートのバックルを外す

チャイルドシートから動けなければ、助けを呼ぶこともできません。緊急時に限り、自分でバックルを外せるよう教えておくことも大切です。
教える際には、「車が走っている間は絶対に外さない」「車に一人で閉じ込められ、暑い・怖いと感じたときだけ外してよい」というように、平常時と緊急時のルールを分けて伝えるようにしましょう。

  • 車が走っている間は絶対に外さない
  • 車に一人で閉じ込められ、暑い・怖いと感じたときだけ外してよい

もしもに供えて子どもと一緒に対策を

家庭で一度は「非常時訓練」をしておこう

知識だけでなく、一度体験しておくことも大切です。

例えば、

  • クラクションを実際に鳴らしてみる
  • 「助けて」と大きな声を出す練習をする
  • 窓をたたいて周囲へ知らせる動きを確認する

といった家庭でできる訓練は、いざというときに子どもが落ち着いて行動する助けになります。

まとめ|「もしも」を親子で話し合うことが命を守る

インロックや誤操作による車内閉じ込め事故は、「子どもを置き去りにした」ケースだけでなく、保護者がすぐ近くにいても起こり得ます。

万が一に備え、子ども自身が助けを呼ぶ方法を知っていることは、大切な命を守る力になります。

「うちには関係ない」と思わず、一度家族で車を使って非常時の行動を確認してみてください。その数分の練習が、いざというときの冷静な行動につながるかもしれません。

※本記事は、小児科専門医による書籍『小児科医が教える子どもを事故から守る本』の内容をもとに、編集部が車利用時の視点から再構成しました。

坂本昌彦 著『小児科医が教える「子どもを事故から守る本」』

熱中症を起こさないことが大切

子どもの不慮の事故による死亡は、少子化の影響もあり、減少傾向ではあるものの、今でも病気を含むすべての死因のなかで上位を占めています。そして、不慮の事故による死者の過半数は4歳以下と、低年齢であることもわかっています。
事故が起こる場所別でみると、もっとも多いのは家庭内で、全体の4割を占めています。事故といえば家の外で起こるものと思いがちですが、そうとは限らないのです。

本書は、総合病院で小児救急を担当している著者が、保護者にむけてわかりやすく、家庭内での不慮の事故を予防するための内容をまとめました。項目ごとに「なぜ危険なのか」「ケガをしたり、事故に遭ったときの対応の仕方」「ケガや事故を防ぐためのポイント」「解説」で構成しています。
とくに「解説」では、事例とともに子どもを不慮の事故から守るための具体的な方法や考え方をアドバイス。「うちの子に限って」ではなく「もしかしたらうちの子にも」と自分ごととして捉え、「まさか!」「こんなことをするなんて!」とならないように、日頃から意識できるようにしましょう。

※本記事は、小児科専門医による書籍『小児科医が教える子どもを事故から守る本』で紹介されている内容をもとに、編集部が車利用時の視点から再構成しました。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。