
週末に趣味の道具を積み込んで、自由気ままな車中泊旅に出かけたいと願う人は多い。しかし、取り回しの良い軽自動車ベースのキャンピングカーでは、「車内が狭すぎて大きな荷物が置けない」「電子レンジや冷蔵庫といった便利な家電製品が使えず不便だ」という妥協を強いられがちだ。コンパクトなサイズ感でありながら、自宅の部屋にいるかのような極上の快適性と圧倒的な実用性を両立した驚きの車中泊モデルが存在する。電子レンジやシンクをスマートにビルトインし、軽自動車の限界に挑んだ魔法のような一台の全貌に迫ろう。
●文:月刊自家用車編集部
軽自動車の概念を覆す大人気ベース車両の高い実用性
キャンピングカーのベース車両として、高い耐久性と維持費の安さから絶大な支持を集めているのが軽自動車である。紹介するモデルは、香川県高松市に拠点を構えるキャンピングカービルダーの岡モータースが開発した「ミニチュアクルーズ ATRAI SV」だ。
ベース車両には、ダイハツのアトレーが採用されている。アトレーは広い荷室空間と最新の安全運転支援システムを備えており、長距離移動でも安心感の高い走りを約束してくれる優れた軽ワゴンだ。
全長3395mm、全幅1475mm、全高1890mmというコンパクトな外形寸法は、街中の細い路地やスーパーの狭い駐車場でもストレスなく運転できるのが最大のメリットだ。平日は日常の買い物の足として使い倒し、週末になれば極上のキャンパーとして大自然へと駆け出すことができる、日本の道路事情に最もマッチした素晴らしいパッケージングが光る。
18リットル大容量電子レンジと給排水を備えた動くキッチン
ミニチュアクルーズ ATRAI SVの車内に足を踏み入れると、コンパクトな軽自動車のキャビンとは思えないほど機能的な設備が美しく配置されている。最大の見どころであり、電化キャンパーとしての実力を証明しているのが、キャビネットにスマートにインストールされた家庭用電子レンジの存在だ。
18リットルという大容量タイプが採用されており、旅先で購入した大きめのお弁当や冷凍食品も、お皿を移し替えることなく余裕で温めることができる。電子レンジは縦開き構造となっているため、車内からはもちろん、リアゲートを開けた車外からでもスムーズにアクセスできる優れた操作性を誇る。
さらに、キャビネットの天板部分には、お洒落なステンレス製のミドルサイズシンクが機能的に配置されている。シンクの蛇口は、引き出し式の伸縮式シャワーヘッドになっており、調理や簡単な洗い物を強力にサポートしてくれる。
給水用には、各10リットルの容量を持つ給水タンクが2個標準で備わっている。ヒーター装着車の場合は1個となるが、しかしながら日常の使用には十分な水量を確保している。限られた空間を極限まで効率的に使い切り、まるで「動くキッチン」を完成させた設計思想は見事というほかない。
21段階リクライニングと約250リットルの大容量収納
車中泊の質を大きく左右するベッドシステムについても、岡モータースの徹底したこだわりが注ぎ込まれている。キャビン後方に展開されるベッドマットには、21段階の細かい調整が可能なリクライニング機能が備わっている。
テレビを見たり読書を楽しんだりする際に、お好みの角度で身体を支えてくれるため、ソファのようにゆったりとくつろぐことができる。駐車した路面が微妙に傾いている場合でも、リクライニングを微調整することで安眠を確保できる実用的なギミックが嬉しい。
収納スペースの確保についても、軽自動車の限界を超える工夫が凝らされている。セカンドシートの足元部分には、約150リットルという圧倒的な容量を誇る床下収納スペースが確保されている。ベッドを展開した状態でも、旅行カバンや大きなクーラーボックスをスッキリと収めておくことができるため、居住空間が荷物で散らかる心配は一切ない。
さらに、後部ベッドの下にも約100リットルの大型収納庫が装備されており、着替えや寝袋、折り畳みチェアまで美しく格納しておくことが可能だ。合計250リットルに達する圧倒的な積載力のおかげで、長期の車中泊旅でも常に車内を広々と快適に保つことができる。
快適な車中泊を約束する高機能ウインドウと強力な電源
厳しい季節の車中泊でも快適な室内環境をキープできるよう、優れた断熱性能と空調設備が用意されている。ウインドウ部分には、静粛性と断熱性に優れたペアアクリルウインドウ(Ver.2)をオプションで装着できる。
ペアアクリルウインドウは、車内の空気をアウター底部から静かに排出するシステムを備えており、結露やカビの発生を効果的に防いでくれる。静音ファンと無段階の風量調整機能を組み合わせることで、夜間でも騒音を気にすることなく快適に室内の温度や湿度のコントロールが行える。
電気系統についても抜かりはなく、車内には100Vのコンセントが3カ所、スマートフォンの充電に欠かせないUSBソケットが1カ所に使いやすく配置されている。ルーフ上にはソーラーパネルを設置することが可能であり、太陽の光で効率よくサブバッテリーへ電力を蓄えてくれる。
さらに、オプションで用意されている「マルチアンダーBOX」を2個装着すれば、18リットルのコンプレッサー式冷蔵庫と、大容量のポータブルバッテリーをベッドマットの下に同時にすっきりと格納することができる。3名乗車パターンの場合はBOXを1個に減らし、冷蔵庫かポータブルバッテリーのいずれかを収納する柔軟なレイアウトも選択可能だ。
日常使いから本格的な旅まで寄り添う究極の相棒
運転しやすい軽自動車サイズでありながら、18リットル電子レンジやシンク、伸縮シャワー、そして抜群の給電&蓄電システムを詰め込んだミニチュアクルーズ ATRAI SV。
普段の買い物や通勤といった日常の足として活躍しつつ、思い立ったらすぐに、大自然の中のお洒落なプライベートワンルームへと姿を変える圧倒的なポテンシャルは素晴らしい。
維持費が安く取り回しの良いアトレーをベースに、日常の快適性と休日の大冒険をシームレスに繋ぐ究極の移動基地を手に入れて、新しいカーライフの扉を開いてみてはいかがだろうか。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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