
大自然の中で快適に過ごす車中泊旅は魅力的だが、本格的なキャンピングカーを導入しようとすると大きな壁にぶつかりやすい。購入時に数多くのオプションを追加していくうちに、見積もり額が膨れ上がって驚くケースは非常に多い。また、大きな車体を普段の買い物や通勤で運転するのが不安だという悩みもよく耳にする。ミニバン感覚で運転できる扱いやすいサイズでありながら、クーラーや電子レンジ、さらには大容量リチウムイオンバッテリーまで、必要な設備をすべて最初から標準で詰め込んだ画期的なモデルが存在する。追加の出費を心配することなく、納車された瞬間から極上の車旅を満喫できる、まさに「走るコテージ」と呼ぶにふさわしい本格キャンパーの全貌に迫ろう。
●文:月刊自家用車編集部
普段使いしやすいミニバンサイズの優秀なベース車両
キャンピングカーとしての優れた居住性と、日本の道路事情における扱いやすさを高い次元で両立させるために、ベース車両の選択は極めて重要となる。絶大な信頼を集めるベースとして採用されているのが、日産が誇る本格ビジネスバン、キャラバンである。
紹介するモデルは、日産東京販売直営のキャンピングカープロショップである日産ピーズフィールドクラフトが開発した「スペースキャンパーNB-COOLs」だ。日産車を知り尽くした専門ディーラーが、技術の粋を集めて作り上げた最高峰のバンコンバージョンである。
スペースキャンパーNB-COOLsのボディサイズは、全長4695mm、全幅1740mm、全高2100mmに収まっている。数字が示す通り、一般的なミニバンとほぼ同等のコンパクトな寸法であり、都市部の狭い駐車場や細い路地でもストレスなくスムーズに走行できるのが大きなアドバンテージだ。
ベース車両のグレードには、上級仕様のGRANDプレミアムGXが採用されている。2WDガソリンモデルをはじめ、力強いトルクを誇るディーゼルモデル、悪路走破性に優れたパートタイム4WDディーゼルモデルから、ユーザーの活動スタイルに合わせて最適な駆動方式を選択できる。
平日は日常の便利な移動手段として家族の送迎や買い物をこなし、週末になれば極上のプライベートホテルとして大自然へと駆け出すことができる、日本のファミリーに最適なパッケージングである。
直立して作業できる革新的なミニポップアップルーフとキッチン
スペースキャンパーNB-COOLsのキャビンに一歩足を踏み入れると、白系とブラウン系を基調とした明るく落ち着いたウッド調のインテリアが広がっている。商用バンの無機質な面影は微塵もなく、洗練された高級ログハウスの一室を訪れたかのような居心地の良さを提供してくれる。
最大の特徴であり、車内での調理を劇的に快適にしているのが、キッチンの上部にスマートに設置されたミニポップアップルーフの存在だ。屋根の一部を上部へ跳ね上げることで、限られたキャラバンの車内でありながら、大人がかがむことなく直立した姿勢で楽々と作業ができる頭上スペースを確保することに成功している。
ミニポップアップルーフの側面は、換気性能に優れたメッシュ生地に切り替えることも可能であり、調理時の煙や熱気を効率よく車外へと排出してくれる。
キッチンスペースの充実ぶりも素晴らしい。美しい丸形シンクが機能的に配置され、シンクの下には給水タンクと排水タンクが各10リットルの容量でスマートに格納されている。
さらに、お洒落な家具で美しく覆われ、インテリアに完璧に調和した100V電子レンジや18リットル冷蔵庫が、最初から標準で装備されている。コンパクトなボディサイズを維持しながら、料理好きの大人が快適に腕を振るえる「動くシステムキッチン」が構築されている。
多彩なアレンジが可能な広々リビングと極上ベッドマット
居住空間の中心となるダイネットスペースは、靴を脱いでゆったりとくつろげるお座敷スタイルが基本となっている。中央の昇降式テーブルを囲むように、大人数でもリラックスできるコの字型のソファーを自在に展開できるレイアウトが秀逸だ。
テーブルを下げて軽量のクッションマットを隙間なく敷き詰めるだけで、あっという間に長さ1880mm、幅1320mmという広大なフルフラット of ベッドスペースが完成する。大人2名が肩を並めて手足を伸ばし、朝までぐっすりと熟睡できるダブルベッドサイズの実力を誇る。
クッションマットは一枚一枚が非常に軽く作られているため、女性や高齢のユーザーであっても、力を使うことなくスマートにベッドメイクを行える設計が素晴らしい。
天井飾りボードには、優しい光を放つLEDスポットライトや、車内の空気をスマートに循環させるルーフベント(換気扇)が標準で組み込まれており、夜間の居住性を劇的に高めてくれる。
さらに、細部への配慮も行き届いている。濡れたタオルや上着を掛けておける物干しロープや、傘立て、シューズボックスなど、長期の車旅での快適性を追求したアイデアが、車内の各所に機能的にちりばめられている。
猛暑の夜でも朝まで涼しい、室外機一体型クーラーの驚異的な実力
スペースキャンパーNB-COOLsが「最強のコテージカー」として多くのユーザーに選ばれている最大の強みが、車名にも冠されている室外機一体型クーラーの標準装備である。夏の過酷な猛暑であっても、エンジンを完全に停止した静寂の環境で、冷房を稼働させて車内を常に冷やすことができる。
冷房の室外機部分は、車体右側側面に架装された専用のエクステンション出窓の中にスマートにビルドインされている。クーラーを使用する際には、外側のパネルを開くだけでスムーズな排熱が行える画期的なシステムだ。
室内機も壁面と同系色のカバーで美しく覆われているため、インテリアの洗練された雰囲気を損なうことがない。静音性に優れており、夜間でも動作音を気にすることなく安眠を確保できるため、暑さに弱いペットを連れた車中泊旅でも、絶大な安心感をもたらしてくれる。
一度冷やした車内の涼しい空気を魔法瓶のように長時間キープできるよう、車体の各部には完璧な断熱加工が施されている。
旅の自由度を飛躍的に高める、大容量リチウム電装パッケージ
電化された快適なクーラーや電子レンジを支えるのが、スペースキャンパーNB-COOLsの誇る強力な電装システムだ。標準装備として、ヒート機能付きの高性能リチウムイオンサブバッテリーをなんと3個も搭載している。
さらに、ルーフ上には合計200Wの発電能力を誇る100Wソーラーパネル2枚が美しく設置されており、太陽の光で効率よくサブバッテリーへ電力を蓄えてくれる。
大電流の走行充電システムや外部充電システム、さらには消費電力の大きな家電製品を安全に稼働させることができる2000Wの正弦波インバーターまで、電化車中泊に必要な機器のすべてが、追加オプションではなく最初から標準で組み込まれているという贅沢な仕様だ。
キッチン前面に配置されたコントロールエリアには、直感的に操作できるバッテリー残量計や集中スイッチが集約されており、車内の電源環境をスマートに一括管理できる。
冬場の厳しい寒さ対策として、タイマー機能付きのFFヒーター(ベバスト製)も標準装備されているため、季節を問わず一年中いつでも極上の車中泊を満喫できる隙のない布陣となっている。
15.6インチの大型フリップダウンモニターや11インチメモリーナビ、さらにはナビ連動型の前後ドライブレコーダーなどの高額な電子機器まで、キャンピングカーとして欲しい装備のほぼすべてを標準架装したフルパッケージ仕様である。
普段は便利なミニバンサイズとして街中をスマートに走り抜け、休日はお気に入りの道具を詰め込んで、大自然の中に「プライベートな走るコテージ」を出現させる。災害時の頼もしい避難シェルターとしても完璧に機能する究極の本格キャンピングカーを手に入れて、新しい自由なバンライフを楽しんでみてはいかがだろうか。
写真ギャラリー
ベース車は日産キャラバンGRANDプレミアムGX。2WD FRのガソリン、ディーゼルとパートタイム4WDのディーゼルから選べる。展示車は2WD FRのガソリンエンジン。
スペースキャンパーNB-COOLsはミニポップアップルーフを標準装備。
車内は白系とブラウン系を基調に淡い色のマットを配置し、明るく落ち着いた雰囲気。
ベッドスペースは長さ1880mm×幅1320mm。大人2人が余裕で就寝できるサイズだ。
スペースキャンパーNB-COOLsは、室外機一体型クーラーを標準装備。壁と同系色のカバーにおおわれ、見た目でクーラーが浮くこともない。ちなみにルーフベント(換気扇)も未使用時は天井飾りボードと一体化するカバーがある。
エクステリアのアクセントにもなるエクステンション出窓にクーラーの室外機部を搭載。クーラー使用時はパネルを開けて排熱する。
電装品でいうと15.6インチのフリップダウンモニターも標準装備。
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