●文:月刊自家用車編集部
ロードスター:モデル概要
ロードスターは、マツダが提唱する「人馬一体」の楽しさを最新の技術で体現したモデル。初代は1989年に登場。手ごろな価格ながらも、オープンスポーツを楽しめるクルマとして愛されてきた。
現行モデルは4代目となり、「優れた環境・安全性能」を高次元で調和した「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術」や、マツダのデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」を採用し、操る楽しさや所有する歓びを追求。
1.5L直噴エンジン「SKYACTIV-G 1.5」をフロントミッドシップに搭載し、前後重量配分が50:50と、クルマの理想と言われるバランスを実現している。なお、駆動方式は従来と同じFRのみの設定だ。
ロードスター:スタイリング&パッケージ
ロードスターのスタイリングは、路面に張り付くような安定感とキビキビとした走りをイメージさせる、低くワイドな台形フォルムが特徴的。短く低いオーバーハングと、マツダの「魂動」でデザインされたエクステリアは、従来のロードスターよりもさらに、上品さが際立つプロポーションとなっている。
また、リヤライトも後ろから見て一目でロードスターと分かる独特な形状をしている。
ロードスター:インパネ内装&シート
運転の邪魔になるような無駄なものをそぎ落とし、マツダらしい上質感あるインパネまわり。ボディパネルがドアトリムの上部まで回り込んでおり、クルマの内と外の境界を感じさせない開放感のあるインテリアデザインとなっている。直径366mmのシャープなステアリングホイールは、ロードスターの軽やかな走りを連想させる。
シートには、座った瞬間から体を包み込み、走行中のホールド性を高めた「S-fit構造」シートが採用されている。
ロードスター:パワートレーン
ロードスターのパワートレーンは、スチール製の鍛造クランクシャフトや軽量フライホイール(MT専用)が組み合わされされた1.5L直噴エンジンの「SKYACTIV-G 1.5」のみ。FR専用に設計されたエンジンで、機敏なアクセルレスポンスと優れたコントロール性により、気持ちの良い走りを実現している、
ロードスター:モデル変遷
【2015年5月:初期型】4代目ロードスターが登場
初代からオープンスポーツとして人気のロードスターが、SKYACTIV(スカイアクティブ)などの最新技術により刷新されて登場。月間販売計画台数は500台。
【2015年10月:グレード追加】さらに洗練された走りの「RS」グレードを追加
4代目ロードスターに、ビルシュタイン社製ダンパーとフロントサスタワーバー、大径ブレーキを採用した「RS」グレードが追加。高G/高速領域でより正確な回頭性と手応えに優れたステアリングフィールが得られ、ロードスターのポテンシャルを極限まで引き出せる足回りとなっている。また、エンジンサウンドにも手が加えられており、インダクションサウンドエンハンサーも標準装備された。
【2017年11月:一部改良】特別仕様車「RED TOP」を発売。そのほか、ボディカラーを3色追加するとともに、リヤサスとパワステにチューニングを施し、走りが洗練
追加された特別仕様車「RED TOP」は、ダークチェリー色のソフトトップやオーバーン(赤褐色)のナッパレザーシートのインテリアを採用。個性的なカラーコーディネートとなっている。
標準車では、カラーを選ぶ楽しさを広げるために、新色のボディカラーを3色追加。また、リヤサスとパワステの制御に綿密なチューニングが施され、よりしなやかで上質な走りへと進化した。さらに、進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」のアダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)も導入された。
【2018年6月:一部改良】特別仕様車「Caramel Top」を発売し、環境・燃費性能を向上
ブラウン色の幌と、新色スポーツタンのレザーシートを備えたインテリアを採用した特別仕様車「Caramel Top」を発売。また、ロードスターのエンジンである「SKYACTIV-G 1.5」が改良により、環境・燃費性能を向上。レスポンスフィールの向上などダイレクトなコントロール感にも磨きがかけられた。
【2018年6月:一部改良】RAYS社と共同開発した鍛造16インチアルミホイールを設定
RAYS社と共同開発した鍛造16インチアルミホイールが設定された。約3kg軽量化され、走りの楽しさが向上。また、RAYS社製ホイール装着車にはBrembo社製フロントブレーキがオプション設定された。
さらに、「MAZDA3」から採用している「ポリメタルグレーメタリック」を追加したほか、インテリアの質感の向上などの改良が行われた。
加えて、グレー色の幌を採用し、モダンで落ち着いた雰囲気を纏う特別仕様車「SILVER TOP」が発売された。
【2021年12月:一部改良】新技術「 キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)」を全グレードに導入
全グレードに導入されたKPCは、日常域でスムーズに動くロードスターのサスペンション構造を活かしながら、ハイスピードのコーナリングにおいてもより一体感があり、より安定した旋回姿勢を実現する新技術だ。この技術により、「人馬一体」の走りの楽しさがさらに高められた。
また、最軽量グレードである“S(990kg)” から、さらなるバネ下重量の低減を図った特別仕様車「990S」と、クールで都会的なロードスター特別仕様車「Navy Top」が追加された。
【2022年11月:一部改良】特別仕様車「Brown Top」とボディカラーを追加
ボディカラーに「ジルコンサンドメタリック」を追加するとともに、品のあるブラウンの幌と、テラコッタのインテリアを組み合わせた特別仕様車「Brown Top」を発売。
【2023年10月:最新型】先進安全機能の進化に加え、「S」を除くMT車に「アシンメトリックLSD」を採用
マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)などの先進安全機能の進化に加え、走行性能も大幅改良。
「S」グレードを除くMT車に、加速・減速時のデファレンシャルギヤの差動制限力を変化させることで、リヤタイヤの接地荷重変化に対して、クルマの旋回挙動を安定させる「アシンメトリックLSD」を搭載。また、エンジンやサスペンション、タイヤ特性に最適化したイニシャルトルクと差動制限特性のチューニングが施され、これまで以上にスムーズでリニアな旋回特性を実現している。
そのほか、ヘッドランプとリヤコンビネーションランプ、ホイールのデザイン変更に加えて「エアログレーメタリック」の追加、クラシックかつ上品な装いの「S Leather Package V Selection」が新グレードとして追加された。
●ロードスター グレードバリエーション&価格 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【FR】 |
1496cc直4DOHC(136ps/15.5kg・m) | S【6MT】 | 289万8500円 |
NR-A【6MT】 | 306万4600円 | |
S Special Package【6MT】 | 308万7700円 | |
S Special Package【AT】 | 320万3200円 | |
S Leather Package【6MT】 | 349万8000円 | |
S Leather Package【AT】 | 361万3500円 | |
S Leather Package V Selection【6MT】 | 355万3000円 | |
S Leather Package V Selection【AT】 | 366万8500円 | |
RS【6MT】 | 367万9500円 |
ロードスター:最新値引き&納期情報(2024年10月現在)
- 車両本体目標値引き額:17万円
- 納期の目安:1~2か月
- リセール予想:B+
GR86やBRZなどの競合を出さないと7~8万円で値引きがストップするケースも。経営の違うマツダ販売店同士をぶつけるのも効果的。付属品含めて値引きの合計額を20万円前後狙いたい。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ロードスター)
スポーツカーなら、軽く・小さくあるべし…! 軽量でコンパクト。小さいからこそ感じられる、ある種の”一体感”。これはスポーツカーを楽しむうえでひとつの重要なファクターであると、初代ユーノス ロードスター[…]
MT車に追加されたアシンメトリックLSDが、走行性能を底上げ サイバー攻撃対策を求めるサイバーセキュリティ法「UN-R155」への対応や、マツダ他モデルに少し遅れ気味だったACCなどのADAS系や、マ[…]
ソフトトップ S Special Package 走行性能向上に合わせて、先進安全装備も大幅に強化 ロードスターは、1989年に初代がデビューして以来、これまで4代にわたって、2人乗り小型オープンスポ[…]
“人生を楽しむ”ためのクルマ ロードスターは1989年に初代がデビューして以来、4代にわたって、2人乗り小型オープンスポーツカーとしては異例の110万台以上を販売し、ユーザーの期待を超える走りの楽しさ[…]
最新の関連記事(新車カタログ(国産車))
カローラ:モデル概要〈TNGA技術が注がれた新世代のベーシックセダン〉 カローラは、1966年に誕生して以来、世界150以上の国と地域で、販売累計台数が4750万台を超えるロングセラーモデル。12代目[…]
ノート:モデル概要 3代目となるノートは、「コンパクトカーの常識を超える運転の快適さと楽しさが詰まった先進コンパクトカー」とのコンセプトのもと、プラットフォームを新設計。 先代後期モデルから搭載された[…]
MIRAI:モデル概要|環境車から、クルマの本質で勝負できる 上質なセダンに進化 水素を燃料とするFCV(燃料電池自動車)は、ゼロエミッションでありながら短い燃料充填時間で長い航続距離を可能とす[…]
セレナ:モデル概要 現行セレナは、2022年秋に登場。初代セレナが1991年に登場して以来、このモデルが6代目となる。 室内の静粛性と運転の快適性を実現する新開発のe-POWER専用エンジンと組み合わ[…]
CX-3:モデル概要 CX-3は、2015年に発売されたマツダのコンパクトSUV。デミオをベースに開発され、マツダのSUV群の中では一番小さいサイズとなっているが、1.5L級のコンパクトSUVとしては[…]
人気記事ランキング(全体)
ベース車両はダイハツのアトレー ベースとなる車両はダイハツのアトレー。燃費が良く小回りの効く軽自動車でありながら、車内スペースが広く、多くの荷物も積み込める人気の車。キャンピングカーイベントではベース[…]
アルファードがベースのキャンピングカー(グランドモーター) ベースとなる車両は広々とした高級感あふれるミニバン・アルファード。キャンピングカーとしてだけでなく、世間でよく見かける超人気車種だ。サイズが[…]
ベース車両は遊びの王様トヨタ・ハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言ってもクラス最大級の荷室の[…]
ETC利用率は90%を超え、広く普及 ETCとは、エレクトロニック・トール・コレクション・システムの略称となり、日本語では電子料金収受システムとなる。高速道路や有料道路の料金所などに設置され、ノンスト[…]
ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言ってもクラス最大級の荷室の広さが魅力[…]
最新の投稿記事(全体)
クラウンクロスオーバーの人気ホイールに交換できるカスタマイズサービスがスタート 今回提供が始まった「ホイールデザインカスタマイズ」の対象モデルは、24年に一部改良したモデルのCROSSOVER RSお[…]
ナビメーカーが本気で作ったナビアプリ、質の高いルート検索&音声案内で人気 「COCCHi」は、パイオニアがカーナビメーカーとして培ってきた技術やノウハウを活用したスマートフォン専用カーナビアプリ。道路[…]
TV-CMでも大好評のいかつさアップの定番パーツが1位を獲得 (第1位)アクティブフェイスパッケージ 最も注目を浴びたのは、TVCMなどにも登場した「アクティブフェイスパッケージ」。フロントグリルとL[…]
オーテックオーナーが一同に会する名物イベント 11月16日(土曜)に開催された「AOG(AUTECH OWNERS GROUP)湘南里帰りミーティング2024」は、2004年にメーカー主催によるオーナ[…]
タイヤに被せるだけの簡単取り付け 降雪地帯やアウトドアレジャー好きの方であれば、スタッドレスタイヤは当然用意するもの。しかし「稀に雪に見舞われる」程度の地域であれば、場所をとり、交換の手間がある上に”[…]
- 1
- 2