●文:月刊自家用車編集部
クラウンクロスオーバー:モデル概要
16代目となる現行クラウンは、初めてFFレイアウトベースで開発されたモデル。ボディタイプも、SUV色の濃い大径ホイールを採用したクロスオーバー/スポーツ/エステート/セダンの4タイプがラインナップされる。
「クロスオーバー」は、16代目クラウンの中で最初に投入されたモデル。従来のセダンのイメージとは異なる、ボディ側面近くまで張り出したフェンダーデザインや大径タイヤが装着されるなど、SUVとセダンを融合させた新感覚のボディパッケージを採用。ボディとタイヤの隙間のバランスも徹底的にチューニングしたことで、セダンでもSUVでもない、踏ん張り感のある力強いスタイルに仕上げられている。
プラットフォームは、TNGA技術を注入した新開発GA-Kを採用。軽量かつバランスの取れた高剛性ボディが組み合わされる。サスペンションはフロントにマクファーソンストラット式、リヤには新開発マルチリンク式のサスペンションに搭載することで、クラウンらしいどっしりとした直進安定性としなやかな動きを両立。さらに目線のぶれないフラット感と振動の少ない質感の高い乗り心地を追求することで、クラウンにふさわしい快適性も実現している。
パワートレーンは、2.4L直4ターボエンジンのデュアルブーストハイブリッドシステムと、2.5L直4のシリーズパラレル式ハイブリッドシステムの2タイプを用意。
機能向上した最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車標準装備し、さらに高度運転支援技術「トヨタチームメイト」も搭載。渋滞時の安全運転を支援する「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」や、さまざまな駐車シーンでスムースな入出庫を自動で行いリモート操作も可能な「アドバンストパーク(リモート機能付)」など、フラッグシップモデルにふさわしい安心便利な先進機能を装備している。
クラウン クロスオーバー:スタイリング&パッケージ
ルーフからリヤにかけて流麗なルーフラインを描くファストバックスタイル。全高は1540mmとSUVというには低い設定。4ドアクーペ風のセダンと見る方がしっくりとくる。ただ、最低地上高は145mmと低めの設定だが、大径タイヤ(225/45R21)の採用とホイールアーチ部にクラッディングパネルを配置することで、SUVであることを主張している。
クラウン クロスオーバー:インパネ内装&シート
中央にモニターを配置するオーソドックスなレイアウト。前後シートも十分な広さが確保されている。ことさら豪華というわけではないが、エントリーのX系でも上級車らしい質感の良さを感じられる。ディスプレイオーディオのモニターは12.3インチのワイドHD液晶。タッチ操作に対応するほか、画面いっぱいのマップ表示も可能な優れもの。スイッチ類はセンタークラスターに集約。センターシフトはすっきりとしたクリック操作が魅力のエレクトロシフトマチックを採用する。
クラウン クロスオーバー:パワートレーン
プラットフォームはGA-Kを採用するが、eAxleやDRSを組み込むこともあってリヤ側はクラウン独自設計となる。走りの質感を含めて同クラスとのトヨタ車とは別物と考えていい。
RS系に搭載される2.5ターボハイブリッドは、THS IIとはキャラが異なる上級ハイブリッドという位置づけ。2.5Lハイブリッドに比べると、エンジン駆動力をダイレクトに活用できる構造でパワー効率が向上するほか、レスポンス性が高まる利点を持つ。システム最高出力は349psと高いパワースペックも武器。走りも燃費よりもアシスト駆動を積極的に活用するスポーティーなイメージが強い。
クラウンクロスオーバー:モデル変遷
【2022年7月:初期型】
パワートレーンは2.5Lハイブリッドと2.4Lターボハイブリッドを用意。ハイブリッド車はお馴染みのシリーズパラレル式を採用するが、ターボハイブリッド車は直列4気筒ターボエンジンと電動パワートレーン「eAxle」を組み合わせるデュアルブーストハイブリッドをトヨタとして初めて採用した。駆動方式はハイブリッド車もターボハイブリッド車も4WD(AWD)のみ。当時の月販目標台数は3200台とされていた。
●クラウン クロスオーバー グレードバリエーション&価格【2022年7月モデル】 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【4WD】 |
2487cc直4DOHC 186ps/22.5kg-m + ツインモーター フロント:88kW/202Nm リヤ:40kW/121Nm | X【電気式無段変速】 | 435万円 |
G【電気式無段変速】 | 475万円 | |
G“Leather Package”【電気式無段変速】 | 540万円 | |
G“Advanced”【電気式無段変速】 | 510万円 | |
G“Advanced・Leather Package”【電気式無段変速】 | 570万円 | |
2393cc直4DOHCターボ 272ps/46.9kg-m + ツインモーター フロント:61kW/292Nm リヤ:59kW/169Nm | RS【ダイレクトシフト6速AT】 | 605万円 |
RS“Advanced”【ダイレクトシフト6速AT】 | 640万円 |
【2024年4月:最新型】一部改良するとともに、特別仕様車「RS “LANDSCAPE”」を設定
グレード体系をRS/ Z(新規設定グレード)/G/ Xの4タイプに集約。さらにドアトリム/インパネ/センターコンソールボックスにソフトパッドを追加することで内装質感を向上させたほか、ハンズフリーパワートランクリッド/イージークローザー/カラーヘッドアップディスプレイを全グレードに標準することで、利便装備の充実が図られている。外板色にマッシブグレイ、内装色にブラック×サドルタンを追加した。
この改良に合わせて、アウトドアな世界観を表現した、特別仕様車「RS “LANDSCAPE”」を設定。専用外装色(ブラック×アーバンカーキ)/オーバーフェンダー/マッドガード/ヒッチメンバー/60:40分割可倒式リヤシート(トランクスルー)などを特別装備している。価格は685万円。
●クラウン クロスオーバー グレードバリエーション&価格【2024年4月モデル】 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【4WD】 |
2487cc直4DOHC 186ps/22.5kg-m + 前後モーター フロント:88kW/202Nm リヤ:40kW/121Nm | X【電気式無段変速】 | 440万円 |
G【電気式無段変速】 | 515万円 | |
Z【電気式無段変速】 | 595万円 | |
2393cc直4DOHCターボ 272ps/46.9kg-m + 前後モーター フロント:61kW/292Nm リヤ:59kW/169Nm | RS【ダイレクトシフト6速AT】 | 670万円 |
特別仕様車 CROSSOVER RS “LANDSCAPE”【ダイレクトシフト6速AT】 | 685万円 |
クラウンクロスオーバー:最新値引き額/納期情報
- 車両本体目標値引き額:17万円
- 納期の目安:4〜7か月
- リセール予想:B
これまで値引きに関しては強気な傾向が続いてきたが、ここにきて値引きの拡大が広がっている。車両本体と付属品の値引きが20万円を超えてきたら限界が近づいていると考えていい。その一方で納期は遅れてきており、メーカーHPでは4〜5か月という納期目安が記載。販売店では半年程度は待って欲しいとアナウンスするケースが多いようだ。今後の納期は要注意になりそう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(クラウンクロスオーバー)
クラウンクロスオーバーの人気ホイールに交換できるカスタマイズサービスがスタート 今回提供が始まった「ホイールデザインカスタマイズ」の対象モデルは、24年に一部改良したモデルのCROSSOVER RSお[…]
最新の関連記事(新車カタログ(国産車) | トヨタ)
カローラ:モデル概要〈TNGA技術が注がれた新世代のベーシックセダン〉 カローラは、1966年に誕生して以来、世界150以上の国と地域で、販売累計台数が4750万台を超えるロングセラーモデル。12代目[…]
MIRAI:モデル概要|環境車から、クルマの本質で勝負できる 上質なセダンに進化 水素を燃料とするFCV(燃料電池自動車)は、ゼロエミッションでありながら短い燃料充填時間で長い航続距離を可能とす[…]
プリウス:モデル概要 プリウスは、1997年に世界初の量産型ハイブリッドカーとして誕生。以来、圧倒的な燃費性能を備えた新世代のエコカーとして、ハイブリッドの普及を牽引してきたモデルだ。 2023年に登[…]
クラウンセダン モデル概要:パーソナルからビジネスまで、オールマイティに使える新世代セダン 「クラウンセダン」は、新世代クラウン(16代目)の中では「クロスオーバー」「スポーツ」に続く3番目に登場。快[…]
ハイラックス モデル概要:マニアから絶大な人気を集める、国産スポーツトラックの代表モデル ミドルサイズのピックアップトラックとして人気の高かったハイラックスは、かつてはクローズドボディのSUVタイプ「[…]
人気記事ランキング(全体)
ベース車両はダイハツのアトレー ベースとなる車両はダイハツのアトレー。燃費が良く小回りの効く軽自動車でありながら、車内スペースが広く、多くの荷物も積み込める人気の車。キャンピングカーイベントではベース[…]
アルファードがベースのキャンピングカー(グランドモーター) ベースとなる車両は広々とした高級感あふれるミニバン・アルファード。キャンピングカーとしてだけでなく、世間でよく見かける超人気車種だ。サイズが[…]
ベース車両は遊びの王様トヨタ・ハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言ってもクラス最大級の荷室の[…]
ETC利用率は90%を超え、広く普及 ETCとは、エレクトロニック・トール・コレクション・システムの略称となり、日本語では電子料金収受システムとなる。高速道路や有料道路の料金所などに設置され、ノンスト[…]
ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言ってもクラス最大級の荷室の広さが魅力[…]
最新の投稿記事(全体)
クラウンクロスオーバーの人気ホイールに交換できるカスタマイズサービスがスタート 今回提供が始まった「ホイールデザインカスタマイズ」の対象モデルは、24年に一部改良したモデルのCROSSOVER RSお[…]
ナビメーカーが本気で作ったナビアプリ、質の高いルート検索&音声案内で人気 「COCCHi」は、パイオニアがカーナビメーカーとして培ってきた技術やノウハウを活用したスマートフォン専用カーナビアプリ。道路[…]
TV-CMでも大好評のいかつさアップの定番パーツが1位を獲得 (第1位)アクティブフェイスパッケージ 最も注目を浴びたのは、TVCMなどにも登場した「アクティブフェイスパッケージ」。フロントグリルとL[…]
オーテックオーナーが一同に会する名物イベント 11月16日(土曜)に開催された「AOG(AUTECH OWNERS GROUP)湘南里帰りミーティング2024」は、2004年にメーカー主催によるオーナ[…]
タイヤに被せるだけの簡単取り付け 降雪地帯やアウトドアレジャー好きの方であれば、スタッドレスタイヤは当然用意するもの。しかし「稀に雪に見舞われる」程度の地域であれば、場所をとり、交換の手間がある上に”[…]
- 1
- 2