ドライブの大敵「渋滞」は、なぜ発生するの?

●文:[クリエイターチャンネル] Peacock Blue K.K.
現代社会では、自動車は生活になくてはならないものとして普及していますが、それと同時に私たちの生活に悩みの種をもたらしているのが、”渋滞”です。
渋滞は、私たちが通勤/旅行などでクルマを利用する際にはほとんど避けられない現象です。とくに週末/祝日/通勤時間帯の高速道路では、運悪く遭遇することが多いのが現状となっています。
渋滞に巻き込まれると、移動時間が予想以上に伸びて疲労感が増し、さらには予定が大幅に狂うこともあります。
しかし渋滞がどうして発生するのか、またどうすれば避けられるのかを理解し、適切な対策を立てることで、渋滞は大きな問題からより管理可能な問題へ変えることができるでしょう。
渋滞が発生する4つの仕組みとは?
渋滞が発生する理由は多岐にわたりますが、主な要因は次のようなものです。
まず1つ目は道路容量のオーバーフロー、つまり道路の容量を超えるクルマが同時に流れ込むことです。これは通常、通勤時間/休日に多く見られます。
道路の容量を超えた結果クルマ同士の間隔が狭くなり、小さなスピードの変更/ブレーキが連鎖反応を引き起こし、結果的には流れが止まるまでの減速を引き起こします。
たとえば事故/道路工事によって生じる車線閉鎖は、通行可能な車線数を減らし、一時的に道路容量を減らします。これにより、閉鎖エリアの前で渋滞が発生し、事故が解決されるか工事が終了するまで続きます。
2つ目はボトルネックです。
道路の設計上、車線数が減る場所/交差点/ラウンドアバウトなどのボトルネックが渋滞を引き起こします。
これらの場所では、一定量以上のクルマが流れ込むと流れが滞り、渋滞が発生します。
3つ目は道路の地形です。
上り坂/下り坂/カーブなど、特定の地形は自然とクルマのスピードを緩めるため、渋滞を引き起こす可能性があります。
カーブなど特定の地形では渋滞が引き起こされやすい。
とくに、下り坂になっている道路/上り坂に変わるV字部分では、クルマは自然とスピードを緩めます。
これが次から次へとクルマに伝播していき、一種の”ドミノ効果”を生み出します。
前のクルマがスピードを落とすと、後続のクルマも反応して速度を落とさざるを得なくなり、その結果、渋滞が発生するのです。
そして4つ目は交通事故/道路工事です。
事故が発生すれば交通は一時的に停止し、道路工事がおこなわれると一部の車線が閉鎖され、通行可能な車線が減少します。
他にも高速道路では、料金所/インターチェンジ/車線の絞り込みなど、自然と速度が落ちる場所が存在します。
これらの地点を通過する際に渋滞が発生しやすく、この影響が連鎖反応となって後続のクルマにも影響を及ぼし、結果的に大規模な渋滞を引き起こすこともあります。
渋滞を回避するにはどうすればいいのか?
長時間のドライブ/通勤時間など、避けられない渋滞はストレスの一因となることがあります。
渋滞を回避するための対策は実にさまざまありますが、大きく4つの方法についてみていきましょう。
まず1つ目は、出発時間を調整することです。
特定の曜日/特定の時間帯(通常は通勤時間/帰宅時間/休日の昼間など)には道路が混雑することが一般的です。このように、多くの場合渋滞は予測できます。
そのためこれらの時間帯を避けて出発時間を調整することで、渋滞を回避できる可能性があります。
2つ目は、ルートをあらかじめ計画することです。
渋滞情報をもとにすることで、最短距離でなくても早く着くことを目的としてルートを決定できるでしょう。
たとえば、ナビゲーションシステム/スマートフォンの地図アプリを使うことで、渋滞を予測し、途中で代替ルートを見つけることもできます。
また、道路情報を提供するラジオ局/ウェブサイトを活用することも有効です。
これらのテクノロジーを活用することで、渋滞をスマートに回避し、時間的なロスを最小限に抑えることが可能になります。
ナビやスマホの地図アプリで渋滞を予測することができる。
3つ目は、公共交通機関を利用することです。
可能であれば、渋滞の多いルートに対して公共交通機関を利用することも一つの解決策となるでしょう。
これはとくに通勤時間帯に有効で、時間とストレスを節約することができます。
4つ目は、カープールをおこなうことです。
カープールとは複数の人が同じ目的地に向かう場合に、クルマを乗り合わせることを指します。
カープールを多くの人が利用することで道路上のクルマの数を減らすことができます。これは長期的に見ると、全体の交通渋滞を軽減する助けにもなるでしょう。
以上のように、少しの計画と調整で渋滞を避けるか、少なくともその影響を最小限に抑えることが可能です。
まとめ
渋滞は一見避けられない現象かもしれませんが、それがどうして発生するのかを理解し、その原因を避けるようなドライブ計画を立てることが大切です。
また最新のテクノロジーを活用することにより、渋滞と上手に付き合い、快適なドライブを実現することもできるでしょう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(カー用品)
走行中の車内エンタメが格段に向上する! 最近のトヨタのクルマは、通信連携対応機能を備えるディスプレイオーディオが標準のモデルが増えているが、ここで紹介する「TV-KIT」シリーズを装着すると、走行中の[…]
車の足元は暗くて見にくい、そんな時のコンパクトライト 車の座席の下は暗くて、何か物を落とすと見つけにくい。例えば夜、足元に小銭を落とした際などは、車内はとても暗くて、次の日の明るい時間にならまいと見つ[…]
カメラ角度は、上下左右に調整可能 今回発売されるトヨタ・タウンエース用の車種別リアカメラキット(RCK-113T3)は、専用のカメラユニットをリアアンダーミラーを取り外した箇所にスマートに装着できるこ[…]
車のラゲッジルームは「汚れるのが当たり前」を解決するラゲッジルームマット 筆者は釣りや水辺で魚を獲ったりするするのが趣味で、釣り道具などを積んでいくためラゲッジルームは常に汚れがち。釣りをした後の道具[…]
家庭の水道の蛇口に繋ぐだけで、不純物を除去した純水が使える 洗車時の水洗いでは、水道水に含まれる不純物(ミネラルなど)がボディ表面に残留することで悩んでいるユーザーも多い。 ボディディティーリングのプ[…]
最新の関連記事(カーナビ/カーAV)
走行中でもテレビが映る人気アイテムが、アコード&シビックに対応 今回発売されるホンダ アコード&シビックに対応するTV-KITは、純正ナビに装着することで走行中でもTV視聴が可能になる便利なアイテム。[…]
移動による「移ごこち」が感じられる、6台の車両を展示 「PASがクルマの体験を変えに来た」というコンセプトで構成される出展ブースには、移動による「移ごこち」を感じられる世の中を目指すという願いが込めら[…]
画質も操作性も向上!第2世代モデル「ミラレコ EM-4800」 ケンウッドの「ミラレコ EM-4800」、映像記録はフルHD(解像度1920×1080)の高画質で記録できるのが特徴だ。そのため、記録映[…]
純正ミラーにかぶせて付ける、高機能デジタルルームミラー 今回発売される「DRM6030」は、11V型サイズのルームミラーモニターに、フルハイビジョン(1920×1080)の後方カメラ映像を表示できるデ[…]
iPhoneやiPadの画面を純正ディスプレイに簡単に表示、最高すぎだろ! 最近は純正ディスプレイにスマートフォンの映像を表示できるクルマが増えているのだが、接続方法はクルマによってまちまち。その中で[…]
人気記事ランキング(全体)
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
見た目は普通でも中身はスペシャル、あえて別ネームで差別化 「トヨタ・1600GT」は、1967年に発売されたトヨタのスポーツクーペです。 もしこの段階で名称をWEBで検索してその画像を見たとしたら、「[…]
軽自動車でも『車中泊』は『快適』にできます。ベース車両はスズキのエブリイ。 エブリイの最大の強みは、その広い荷室空間にある。軽自動車でありながら広い荷室空間は、後部座席を畳めば大人が横になれるほどのス[…]
ベース車両はホンダのフリード ベースとなる車両はホンダのフリード。街乗りでも違和感がない上に、広い車内スペースを持つことで、アウトドアでも大活躍する、ホンダの人気のモデルだ。全長は4265mmとコンパ[…]
ベース車両はトヨタのハイエース 圧倒的な耐久性と広い荷室を備えた日本を代表する車種の1つ、トヨタ・ハイエース。ビジネスユースからアウトドア、さらにはキャンピングカーのベース車両としても高い人気を誇る。[…]
最新の投稿記事(全体)
ベース車両はトヨタのハイエース トヨタ・ハイエースは、圧倒的な耐久性と広い荷室を備えた日本を代表するバンだ。ビジネスからアウトドア、さらにはキャンピングカーのベース車両としても高い人気を誇る。仕事でも[…]
ベース車両は日産・セレナ セレナはミニバンの中でも特に室内空間が広く、乗員全員が快適に過ごせる設計になっている。3列シート仕様が標準で、7人乗りと8人乗りの選択肢がある。2列目にはキャプテンシート(7[…]
困ったときのお助けサービス。知っておくと、いざというときに安心 サービスエリアやパーキングエリアの片隅に置かれた、コンパクトな機器。ほとんどの人が、気にもとめずに素通りするが、必要な人にとっては、実は[…]
プロトタイプといいつつも、スガタカタチはほぼ完成形 このたびインテリアやメカニズムが公開された次期プレリュードは、“プロトタイプ”こそ取れないものの、そのスガタカタチはどうみても製品仕様に限りなく近い[…]
パーキングメーターの時間を超過した…いったいどうなる? ゲート式駐車場/クイック式駐車場など、一口に駐車場といってもその形態は多種多様。都市部の大通りに設置されていることの多い「パーキングメーター」も[…]
- 1
- 2