●文:月刊自家用車編集部
「フロンテ360」は高速巡航を重視で、高性能版も追加された
6月17日にスズキの軽乗用車「アルト ラパン」の一部改良が発表された。この時、同時にグレード追加となったのが「アルト ラパン LC」。ノーマルの「アルト ラパン」とは大きく異なる、一風変わったフロントグリルを装着し、専用のメッキパーツを各部に装備するなど、スズキによればどこか懐かしいデザインとなっている。
この一風変わったフロントグリルは、なんと1967年に発売された2代目フロンテ360をモチーフにデザインされているのだ。フロンテは1962年に初代モデルがデビュー。当時はスズキ唯一の乗用車で、2サイクルエンジン、フロントエンジン/フロントドライブ(FF)を採用していた。
1967年に2代目となる「フロンテ360」がデビューする。初代とは大きく変わり駆動方式がリヤエンジン/リヤドライブ(RR)に変更される。車体軽量化や軽自動車初の2サイクル3気筒360ccエンジン(最高出力25PS/最大トルク3.7㎏・m)を搭載し、100㎞/hの最高巡航速度(最高速度は110㎞/h)を実現したモデルだ。
1968年にはエンジン最高出力を36PSとした「フロンテ360SS」を追加するなど、高性能版も追加されていった。この「フロンテ360SS」をイタリアへ送り込みミラノからナポリ間を走破する「太陽の道(ハイウェイ)」テストを行い、耐久性の高さを実証している。
今回登場した「アルト ラパン LC」は、「フロンテ360」のフロントグリルデザインだけでなく、「LC」というサブネームも「フロンテ360」の型式/エンジン型式である「LC10」をモチーフにネーミングされている。
「アルト ラパン LC」は、「アルト ラパン」に対して内外装ともに質感を高めた上級仕様となっているが、いずれは初代「アルト ラパン」に設定されていたターボエンジン搭載の「SS」グレードを追加してほしいものだ。
■2代目フロンテ主要諸元
(スタンダード・1967年)
●全長×全幅×全高:2995㎜×1295㎜×1330㎜ ●ホイールベース:1960㎜ ●車両重量:420㎏ ●エンジン(LC10型):空冷2サイクル直列3気筒356㏄ ●最高出力:25PS/5000rpm ●最大トルク:3.7㎏・m/4000rpm ●燃費(鋪装平坦路公式テスト):28.0㎞/ℓ ●トランスミッション:4速MT ●乗車定員:4名 ●価格:31万8000円(東京地区・1967年当時)
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