日産「エクストレイル」約9年ぶりのフルモデルチェンジ。第2世代e-POWERとEV譲りの電動4駆e-4ORCE搭載


新型「エクストレイル」 G e-4ORCE

日産自動車株式会社は、7月20日にSUV「エクストレイル」をフルモデルチェンジ、7月25日より発売を開始することを発表した。車両本体価格は319万8800円〜504万6800円。

●文:月刊自家用車編集部

DNAである「タフギア」を継承しながら、新たに上質さをプラス。第2世代e-POWERなど最新技術をフル投入

今回登場した4代目「エクストレイル」は、2000年にデビューした初代モデルからのDNAである「タフギア」を継承しながら、新たに上質さをプラス。第2世代のe-POWERや同社の電自動車「アリア」にも搭載されている電動駆動4輪制御技術の「e-4ORCE」を搭載し、全く新しいSUVに進化した。

エクステリアデザインは、初代から受け継ぐタフで力強い基本骨格に余裕と上質さを感じられるエッセンスをプラス。ヘッドランプは2段式とし、上段にポジションランプとターンランプ、下段にメインランプを配置。リヤコンビネーションランプは、日本の伝統的な切子パターンからインスピレーションを受けた精密でキラキラと輝く加工が施されている。

カーディナルレッド

ボディカラーは、2トーン5種と、モノトーン7色の全12色をラインナップしている。初代モデルからのイメージカラーである赤系のボディカラーは、日本市場初投入となるカーディナルレッドが設定された。

インテリアにもタフと上質を兼ね備えたデザインが採用され、コンソール部分を中に浮かせたブリッジ構造のセンターコンソールを採用。ラージサイズのカップホルダーを用意し、コンソール下にはティッシュボックスやひざ掛けなどを収納できる。

メーター機能では、Xグレード以上に2種類の表示モードを選択できる12.3インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイを採用した。また、センターディスプレイには12.3インチのワイドディスプレイを採用。これは、ナビゲーションシステムや車載通信ユニットとセットでXグレードにメーカーオプション、Gグレードに標準装備されており、音声認識機能やAmazon Alexaを搭載する。

さらにGグレードには、10.8インチの大型ヘッドアップディスプレイを搭載。カーナビやプロパイロットの表示が可能だ。GグレードにはBOSE Premium Sound System(9スピーカー)をメーカーオプション設定。臨場感あふれる音場を実現するという。

ラゲッジスペースは、開口幅を広げ荷物の積み下ろしを容易にし、クラストップレベルの広さを実現しているという。また、100VのAC電源(1500W)を全グレードにメーカーオプションまたは標準装備し、災害時の非常用電源として、またはアウトドアでも活用できるようになっている。

パワートレーンは、モーターとインバーターを刷新した第2世代e-POWERを搭載。モーターを駆動する発電用エンジンには、日産が世界で初めて量産化した可変圧縮比エンジン「VCターボエンジン(KR15DDT)」を採用。106kW/250Nmを発生する。刷新されたフロントモーターは150kW/330Nmという高出力タイプとなり、ノートと比較して1.2倍の出力を実現している。

さらに、アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできる「e-Pedal Step」を採用。加減速が多い市街地走行に加え、油圧ブレーキと回生ブレーキを最適制御することで、滑りやすい雪道や下り坂でも安心して運転することが可能になった。

また、新しい4輪駆動技術として、日産の電動化技術と4WD制御技術、シャシー制御技術を統合した電動駆動4輪制御技術の「e-4ORCE」を採用。専用の後輪高出力モーターを搭載。100kW/195Nmを発生。ノートと比較して1.9倍の出力を実現している。前輪モーターとあわせ、左右のブレーキも統合制御することで、4輪の駆動力を最適化。雪道や山道の走破性に力を発揮するとともに、あらゆるシーンや路面状況においてワクワクする走りを提供するという。

なお、WLTCモード燃費は2WD車で19.7㎞/L。「e-4ORCE」搭載の4WD車で18.4㎞/L。4WDのX e-4ORCE・3列シート仕様のみ18.3㎞/Lとなっている。

安全装備は、360°全方向の安全を確保する「360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)」を採用。新たに「SOSコール」や対向車や先行車の有無に応じてハイビームの照射位置をコントロールする「アダプティブLEDヘッドライトシステム」をはじめとする多彩な安全技術で、さまざまシーンでの安全をサポートする。

そして、高速道路の単一車線での運転支援技術「プロパイロット」に、ナビリンク機能を追加。ナビゲーションと連携し、地図データをもとに制限速度に応じて設定速度の切り替えや、カーブに応じた減速支援を行えるように進化している。

エクストレイルAUTECH

このほか、新型「エクストレイル」のデビューと同時に日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社AUTECH事業部が手がけた「エクストレイルAUTECH」も同時にデビューした。ドットパターンのフロントグリル、メタル調フィニッシャーをエクステリアに採用。インテリアには、ブラック基調で統一したインテリアに、専用キルティングのブラックレザーシートにブルーのロゴ&ステッチを採用している。

エクストリマーX

加えて、「Tough&Rugged」をテーマに、SUVとしての存在感と重厚感をさらに高めた「エクストリマーX」も設定。このグレードは新型「エクストレイル」で3代目となり、「X e-4ORCE」をベースに、ダークフィニッシャーの専用フロントグリルや専用リヤアンダープロテクター、専用デザイン防水シートを採用している。


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