ホンダは9月26日に「ジャパンモビリティショー2023(プレスデー:10月25日~26日、一般公開日:10月28日~11月5日)」の出展概要を発表した。今回のブースのテーマは「Honda DREAM LOOP」。「ホンダがこれまでに実現した夢や取り組み」、「ホンダの夢が実現する未来の生活」の紹介を通じ、ホンダが実現したい夢と未来の姿を理解してもらえるブースを展開するという。
●文:月刊自家用車編集部
四輪電動スポーツのコンセプトモデル「スペシャリティ スポーツ コンセプト」をワールドプレミア予定
「ジャパンモビリティショー2023」のホンダブースでは、「時間や空間といったさまざまな制約からの解放」や、「人の能力と可能性の拡張」といった価値の提供を目指して、これらを体現したモビリティや技術が紹介される。
また、特設サイトでは「自身の夢見るモビリティ」を言葉で入力するとAIが「夢の設計図」として画像を生成する、体感型企画を実施。ブース内に配置したLEDモニターやWEBサイト上に生成された画像を表示して、企画に参加した一般ユーザーに「Hondaと共創する未来の暮らし」を想像しワクワクしてもらうことを目指すという。
ブースは、「時間の制約からの解放 エリア」、「空間の制約からの解放 エリア」、「限りある資源の制約からの解放 エリア」、「人の能力と可能性の拡張 エリア」、「人の生活圏の拡張 エリア」の大きく5つのエリアに分けられる。主な展示物は以下の通り。
「解放」を体現するモビリティ
●「SUSTAINA-C Concept(サステナ・シー コンセプト)/Pocket Concept(ポケット コンセプト)」【ワールドプレミア】
限りある資源の制約から解放してくれる、とした四輪・二輪電動モビリティのコンセプトモデル。回収した使用済みアクリル樹脂を再利用し、資源の循環利用(リソースサーキュレーション)によって、限りある資源の制約から解放され、地球環境の保護と自由な移動の喜びを将来にわたって両立することを目指し開発されている。
●「SC e: Concept(エスシー イー コンセプト)」【ワールドプレミア】
二輪電動モビリティのコンセプトモデルで、バッテリーを簡単に交換することで充電待機時間という制約からも解放するというコンセプト。再生可能エネルギー活用を拡大する手段の一つとして、交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」2個を動力源に採用し、電動モデルならではのスムーズで力強い走りを実現するという。
●「Honda Specialty Sports Concept(スペシャリティ スポーツ コンセプト)」【ワールドプレミア】
現時点では写真が公開されていないワールドプレミアモデル。カーボンニュートラル実現のための電動化や、自動運転技術が普及していく中でも、運転する楽しみ(ドライビングプレジャー)を体感でき、かつ乗る人を時間の制約から解放してくれる四輪電動スポーツのコンセプトモデル。
●「HondaJet(ホンダジェット)/Honda eVTOL(イーブイトール)」
三次元での立体的な移動を可能とすることで、空間と距離の制約からの解放を実現する空のモビリティの電動垂直離着陸機。小型ビジネスジェット機の「HondaJet EliteⅡ」の実物大インテリアモックアップモデルを展示し、室内を体感できる。Honda eVTOLは、5分の1サイズのエクステリアモックアップモデルや、動力源として開発中のガスタービン・ハイブリッドシステムなどを展示する。
●「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」を活用した電動製品
モバイルパワーパックを動力用電源に採用した電動製品やエネルギー関連技術を展示する。クリーンな再生可能エネルギーを、モバイルパワーパックに貯めて持ち運び、さまざまな場所・用途で活用することで、限りある資源の制約から解放され、自由な移動・暮らしと地球環境保護を両立することが可能、としている。
「拡張」を体現するモビリティ
●「Honda CI-MEV(シーアイ・エムイーブイ)」【ワールドプレミア】
二人乗りの四輪電動モビリティの実証車で、独自の協調人工知能(Cooperative Intelligence:CI)や自動走行技術により、ラストワンマイルを誰でも手軽に自由に移動できる。公共交通機関が無い場所での移動や長距離の歩行が困難な場合など、移動範囲が狭くなりがちな人の生活圏の拡張を実現することを目指している。
●「Honda Autonomous Work Vehicle(オートノマス ワーク ビークル)」【ジャパンプレミア】
プラットフォーム型自律移動モビリティの実験用車両で、アタッチメントを取り付けることでさまざまな用途に活用できる。人の作業が難しい環境下で、大きな積載物の輸送やさまざまな作業を人に代わって自律して行うことで、人の能力や活躍の可能性を拡張することを目指す。
●「Honda アバターロボット」
ASIMOをはじめとするロボティクス研究で培った多指ハンドと、独自のAIサポート遠隔操縦機能を採用。時間や空間の制約に縛られず、人の能力と可能性を拡張する分身ロボットで、離れた場所にいながら、あたかもその場にいるように作業や体験ができる。
●「UNI-ONE(ユニワン)」
ロボティクス研究から生まれたバランス制御技術と、前後・左右・斜めの全方位に自由に移動できるHonda独自の車輪機構「Honda Omni Traction Drive System(オムニ トラクション ドライブ システム)」を採用。着座型で両手が自由に使えるパーソナルモビリティだ。重心移動だけで歩行するように移動ができる。
その他の「拡張」を体現するモビリティ・製品
このほか、新型軽商用EV(電気自動車)プロトタイプや可搬型外部給電機「Power Exporter e: 6000(パワーエクスポーターイー)」、新事業創出プログラム「IGNITION」から生まれた視覚障がい者向けナビゲーションシステム「あしらせ」(株式会社Ashirase)、一人乗り電動三輪マイクロモビリティ「Striemo(ストリーモ)」(株式会社ストリーモ)、IGNITIONとして初の社内事業化のケースとなる、自転車を電動アシスト化・コネクテッド化するサービス「SmaChari(スマチャリ)」搭載自転車「RAIL ACTIVE-e」(株式会社ワイ・インターナショナル)も展示される。
さらに、北米地域向けとはなるが、市販予定車として新型電気自動車SUV「Prologue」のプロトタイプがジャパンプレミアとして展示される。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ホンダ)
TV-CMでも大好評のいかつさアップの定番パーツが1位を獲得 (第1位)アクティブフェイスパッケージ 最も注目を浴びたのは、TVCMなどにも登場した「アクティブフェイスパッケージ」。フロントグリルとL[…]
1:トヨタ マークII/チェイサー/クレスタ[X70] デビュー:1984年8月 ボディカラーは”スーパーホワイト”ほぼ一択”だ。ワインレッドの内装に、柔らかなシート表皮。どこか昭和のスナックを思い起[…]
独自のシェブロン(鋸刃)形状が、走りの質向上に大きく貢献 今年9月にマイナーチェンジを行ったシビックに対応するテールゲートスポイラー(ウイングタイプ)は、発表以来、多くのユーザーから事前注文を集めるな[…]
圧倒的な高性能ぶりでライバルを圧倒したN360だが、当時の世評は世知辛くて…… 1967年春にホンダが発売した軽自動車のN360は、レースでの活躍ですでに世界に名を轟かせていた同社の2輪車用をベースと[…]
バラードスポーツCR-X(1983年~) MM(マンマキシマム・メカミニマム)思想から生まれた軽量FF2+2スポーツ。スライドレールなしに大きな開口部を誇った電動アウタースライドサンルーフや、低ボンネ[…]
最新の関連記事(ジャパンモビリティショー)
スポーツカーなら、軽く・小さくあるべし…! 軽量でコンパクト。小さいからこそ感じられる、ある種の”一体感”。これはスポーツカーを楽しむうえでひとつの重要なファクターであると、初代ユーノス ロードスター[…]
初公開された最新の”自動追尾式EVごみ収集車” 三菱ふそうトラック・バスが初公開したコンセプトモデル、eCanter SensorCollect(eキャンター センサーコレクト)。電気小型トラック e[…]
悪路も任せろ! 軽量な2人乗り電動車だ ヤマハがジャパンモビリティショービズウィーク2024において出展した、コンセプトモデル”DIAPASON(ディアパソン)C580”。 この4輪モデルは現在研究開[…]
拠点単位でできるエネルギーの”地産地消” スズキが本イベントで目指したのは、スタートアップ・事業会社との協働をすることで、新しい事業領域の開拓や「若者から高齢者まで、誰もが安心して移動できる、移動に困[…]
トヨタが目指す持続可能な未来づくり トヨタは、ジャパンモビリティショービズウィーク2024に「ポータブル水素カートリッジ」や「スイープ蓄電システム」を出展。それを通じて、スタートアップや他企業との新た[…]
人気記事ランキング(全体)
ナメたナットを切って外すツール 角をナメてしまったナットは、外れたとしても再利用することは難しい。であれば、壊してして外す、という選択肢もある。それを可能とするツールが「ナットブレーカー」だ。ナットを[…]
ベース車はスズキ・エブリイワゴン/キャビン 2mini Frozoo(マリナRV) ベースとなる車両はスズキ・エブリイワゴン。釣りやキャンプなどアウトドア趣味のユーザーに人気が高い軽バンコンは、キャン[…]
ベース車両はダイハツのアトレー ベースとなる車両はダイハツのアトレー。燃費が良く小回りの効く軽自動車でありながら、車内スペースが広く、多くの荷物も積み込める人気の車。キャンピングカーイベントではベース[…]
1:トヨタ マークII/チェイサー/クレスタ[X70] デビュー:1984年8月 ボディカラーは”スーパーホワイト”ほぼ一択”だ。ワインレッドの内装に、柔らかなシート表皮。どこか昭和のスナックを思い起[…]
アルファードがベースのキャンピングカー(グランドモーター) ベースとなる車両は広々とした高級感あふれるミニバン・アルファード。キャンピングカーとしてだけでなく、世間でよく見かける超人気車種だ。サイズが[…]
最新の投稿記事(全体)
特別仕立てのラジエターグリル&フェンダーで、〝AMG〟イメージをアピール 今回導入される「Mercedes-AMG CLE 53 4MATIC+ Cabriolet 」は、AMG専用デザインを採用した[…]
フロンクスに標準装備される純正メモリーナビシステムに対応 データシステムの「TV-KIT/TV-NAVIKIT」シリーズは、装着することにで走行中でも純正ナビのテレビ視聴や、ナビ操作も可能になるユーテ[…]
三角表示板とオサラバできる、ありがたい新世代の停止表示器材 エーモンから発売されている「パープルセーバー」は、〝三角表示板〟の代わりに使用できる停止表示器材。三角表示板は畳んだ状態でもラゲッジ内で大き[…]
A PITオートバックス東雲の担当者に聞く、コーティング剤の売れ筋とその理由とは? 愛車へほどこすのが当たり前となりつつあるカーコーティングで使用する、「コーティング剤」はどういった商品が人気なのか?[…]
モータースポーツマインドが注がれた、特別なアルピーヌA110を展示 アルピーヌは、F1やWEC(世界耐久選手権)など、最高峰のモータースポーツに挑戦し続けている、フランスの歴史あるブランド。 今回展示[…]
- 1
- 2