
10月28日~11月5日まで、東京ビックサイトにて開催中のジャパンモビリティショー2023。普段はバイクに乗って出かけることが多い、アウトドア系ライターの高木はるかが突撃取材に行ってまいりました。
本記事では、筆者が個人的に気になった展示5選をお届けします!
●文:高木はるか
庶民が乗ってもいいんですか!? トヨタ「新しいセンチュリー」
はじめに訪れたのは、トヨタのブース。その中でもきらびやかなスポットを当てられ、とにかく目立っていたのが、9月に発表されたばかりの「新しいセンチュリー」でした。
トヨタ「新しいセンチュリー」
目立っていた理由は全長5205mm、全幅1990mmという車体の大きさだけではありません。
重厚なのに威圧感を感じさせずエレガントなデザイン、グリルやエンブレムの工芸品のように細かい造形、見る角度によって表情を感じる深みのあるグレーカラー、緊張感すら感じるほど美しい車体のラインなどなど、どこからどう見ても別格級のオーラをまとっていたのです。
トヨタ「新しいセンチュリー」
それがまさか、ジャパンモビリティショーでは運転席と後部座席に座らせてもらえるなんてビックリしちゃいました。本当に私のような庶民が座ってもいいんですか!?
トヨタ「新しいセンチュリー」
トヨタ「新しいセンチュリー」
トヨタ「新しいセンチュリー」
トヨタ「新しいセンチュリー」
あぁ、なんて優雅な車なんでしょう…!
無骨なのに最新装備! トヨタ新型「ランドクルーザー250」
続いて乗り込んだのが、同じくトヨタの新型「ランドクルーザー250」。無骨なデザインと丸目のヘッドライトのギャップがたまりません。
トヨタ新型「ランドクルーザー250」
さっそく運転席(左ハンドルなんですね!)に乗り込もうとしたところ…あれっ!?
「NEO Steer(ネオステア)」が試験的に取り付けられた新型「ランドクルーザー250」
足元が空っぽじゃないですか!アクセルペダルもブレーキペダルもありません!!
どういうことかと思ったら、現在トヨタが開発中の新しいハンドル「NEO Steer(ネオステア)」が試験的に取り付けられているのだそう。このハンドル、今回のモビリティショーが世界初公開なんですって!
「NEO Steer(ネオステア)」が試験的に取り付けられた新型「ランドクルーザー250」
ネオステアは従来の丸いハンドルではなく、ゲームのコントローラーのような変形ハンドル。右手親指でアクセル、その他の両手指でブレーキを操作することで、バリアフリーな運転を可能にしてくれるシステムなのだそう。
ランクルのシートは、先ほどのセンチュリーとは異なり機能美が際立つデザイン。しかし乗り心地が悪いかと聞かれると決してそんなことはなく、何時間でも運転が続けられそうな絶妙な快適さです。
トヨタ新型「ランドクルーザー250」
「NEO Steer(ネオステア)」をシミュレーターで試せるコーナーもありました
後ろ姿が格好良すぎる!「日産フェアレディZ」
日産「フェアレディZ NISMO」
座って心地よかったのが、身体がブレないよう包み込んでくれるシート。体への設置面積が広く安定感がありそうなのに、まったく窮屈に感じません。
「フェアレディZ」のステアリングを握ってご満悦。
運転席からの視点はこんな感じです。
日産「フェアレディZ NISMO」
ハンドルの細く手にフィットするような形と素材、スピード感を感じるメーター周りのデザイン、所有欲を高めてくれそうな「Z」のロゴ。すべてが格好良く、座るだけでちょっと運転が上手くなれそうな気がするほど…!?
個人的に大好きなのが、テール周りのデザインです。
日産「フェアレディZ NISMO」
奥行のある二重のリングのテールランプや、水平を基調としたツートンカラー+赤いラインが、夜の街に映えそうですよね。走り去る後ろ姿をどこまでも目で追ってしまいそうです!
祝メグロ100周年!「KawasakiメグロS1」
バイク乗りとして見逃せなかったのがカワサキのブースでした。かつて存在した二輪メーカー「目黒製作所」がカワサキ(当時は川崎航空機工業)に吸収され、生産していたというバイクがメグロです。
そんなメグロが100周年を迎えたということで、ジャパンモビリティショーでは世界初公開で「メグロS1」が公開されていたのです!
「KawasakiメグロS1」
丸いヘッドライトとウインカーをはじめとするクラシカルなデザインや、スマートに伸びるマフラーのラインが美しい!
実を言うと筆者が初めて購入したバイクは、同社製の「エストレヤ(メグロの子孫とも言える250cc単気筒のクラシックバイク)」。そして現在は「ヴェルシス650」に乗っており、カワサキのバイクが大好きなんです。
「KawasakiメグロS1」
そのため、詳細は未発表&発売時期は未定という参考出展品ではありましたが、カワサキに単気筒のクラシックバイクが復活するかもしれないと思うと、興奮を抑え切れませんでした!
「メグロS1」が載るステージの反対側には、元祖である「250メグロSG」も展示されていました。
「250メグロSG」
こうして並ぶと、「メグロS1」は「250メグロSG」のデザインを抽出しつつも、現代的にアップデートしていることが伝わってきますね。
2台のロゴを並べるとこんな感じ。伝統を継承しつつ、現代チックにアレンジをされています。
「乗り心地が気になる!」レクサス「ROV Concept」
レクサスブースに入った瞬間に「なにこれ!?」と驚いたのが、「ROV Concept」です。
レクサス「ROV Concept」
これまで筆者はレクサスに対して、ラグジュアリーな高級車というイメージを持っていました。
そのためバギー車が展示されているのを見つけた時は「これがレクサスなの!?」とビックリ。吸い寄せられるように見学に行ってしまいました。お話を聞いてみると、ROVは3気筒の水素エンジンを積んでおり、悪路走破性・環境性能を両立した最新の乗り物なんだとか。
レクサスの雰囲気が残るフロント付近と、むき出しの足回りやフレームの無骨さのギャップが大きく、周りの子どもたちからも人気を集めているようでした。
さすがはレクサス!と唸ったのは、ひとつひとつのパーツの質感のよさ。4点式シートベルトを備えたバケットシートはシンプソン製だし、ハンドルもサイドブレーキも肌触りがよい革で包まれています。
レクサス「ROV Concept」
レクサス「ROV Concept」
また、特徴的な外見から注目を集めていたエアレスタイヤは、北米では市販化されているというミシュラン製のもの。
試しにギューッと手で押してみたのですが、もちろんビクともしませんでした。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ジャパンモビリティショー)
スポーツカーなら、軽く・小さくあるべし…! 軽量でコンパクト。小さいからこそ感じられる、ある種の”一体感”。これはスポーツカーを楽しむうえでひとつの重要なファクターであると、初代ユーノス ロードスター[…]
初公開された最新の”自動追尾式EVごみ収集車” 三菱ふそうトラック・バスが初公開したコンセプトモデル、eCanter SensorCollect(eキャンター センサーコレクト)。電気小型トラック e[…]
悪路も任せろ! 軽量な2人乗り電動車だ ヤマハがジャパンモビリティショービズウィーク2024において出展した、コンセプトモデル”DIAPASON(ディアパソン)C580”。 この4輪モデルは現在研究開[…]
拠点単位でできるエネルギーの”地産地消” スズキが本イベントで目指したのは、スタートアップ・事業会社との協働をすることで、新しい事業領域の開拓や「若者から高齢者まで、誰もが安心して移動できる、移動に困[…]
トヨタが目指す持続可能な未来づくり トヨタは、ジャパンモビリティショービズウィーク2024に「ポータブル水素カートリッジ」や「スイープ蓄電システム」を出展。それを通じて、スタートアップや他企業との新た[…]
最新の関連記事(イベント)
イベントの概要はこちらをご参照ください。 今回のご紹介は、イベント終盤に開催される抽選会についてです。毎年数十万円の景品が、イベントの入場券を持っているだけでもらえるチャンスがあるラッフル抽選会ですが[…]
アウトドア好き大注目のアツいイベントが今年も開催! ふじのくにキャンピングカー&アウトドアショー実行委員会が、昨年も好評だったイベント「ふじのくにキャンピングカー&アウトドアショー」の2025年開催に[…]
今年は歴代ゴルフがお目見えのほか、新型フォルクスワーゲンの試乗会や、カルマンギア生誕70周年記念ギャラリーも! 2006年12月に「第1回StreetVWs Jamboree」を開催して以来、2018[…]
テーマは「日本のクルマ文化の発展」。貴重な名車が公道をパレード 多くの歴史的車両を保有するトヨタ博物館が、年に一度開催するビッグイベント「トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル」が、去る2025[…]
出展テーマは「MAZDA DESIGN STORY “心を揺さぶる、モノづくりへの追求”」 今年で10回目を迎えるAUTOMOBILE COUNCILは、2016年から開催されている「日本に自動車文化[…]
人気記事ランキング(全体)
春から初夏の車内での休憩にぴったりのアイテム ドライブの合間のちょっとした休憩、車の中でちょっと睡眠をとりたくなることはよくある。筆者は取材などでロングドライブすることも少なくなく、さらに趣味が釣りな[…]
ネジがナメてしまうトラブルを未然に防止するドライバー ネジを外そうと力を込めてドライバーを回すと、ビス山(ネジの十字の部分)から工具の先端部分が外れ、ビス山が潰れてしまう「ネジがナメた」と呼ばれる現象[…]
雷の語源を持つ「レビン/トレノ」の元祖とは? AE86系の車輌は、当時の販売チャンネルの関係から、「カローラ・レビン」と「スプリンター・トレノ」に分けられていました。そしてその分類は「AE86」が始ま[…]
不可能と思われたハイブリッド量産に挑んだG21プロジェクト 1997年暮れに世界初の量産ハイブリッド車として初代プリウスが発売されてから、すでに27年が歳月が過ぎた。しかもその間に、ハイブリッド車は世[…]
日産が提案する新しいくつろぎの空間は『部屋ごと出かけられるクルマ』 コロナ禍があけ日常が戻り、忙しさが増す生活の中で非日常を感じ、自然に触れて癒される空間があれば…そんな願望を満たすために開発されたの[…]
最新の投稿記事(全体)
一部改良をきっかけに、受注を再開 今回実施される一部改良では、ラインナップから内燃機モデルを廃止して、HEVモデルのみに変更。新グレードとして「GR SPORT」が追加設定される。人気SUVゆえに受注[…]
雷の語源を持つ「レビン/トレノ」の元祖とは? AE86系の車輌は、当時の販売チャンネルの関係から、「カローラ・レビン」と「スプリンター・トレノ」に分けられていました。そしてその分類は「AE86」が始ま[…]
日産が提案する新しいくつろぎの空間は『部屋ごと出かけられるクルマ』 コロナ禍があけ日常が戻り、忙しさが増す生活の中で非日常を感じ、自然に触れて癒される空間があれば…そんな願望を満たすために開発されたの[…]
ソフトウェアというとマルチメディアやエンタメを想像するが、Arene(アリーン)が目指すのは 交通事故ゼロ社会実現 筆者がArene(アリーン)という呼び名を初めて聞いたのは遡ること約2年前の2023[…]
ボディ表面に特殊表面処理を施工することで、マットメタルのメンテナンス性を強化 今回導入される「Z “THE LIMITED-MATTE METAL”」は、クラウン専門店「THE CROWN」専用商品と[…]
- 1
- 2