
日産自動車株式会社は、2024年1月31日(水)に、日産グローバル本社 日産ホールにて「イルヨ コンセプトモデル発表会」を開催した。発表会では、株式会社赤ちゃん本舗と協業し、親子ふたりきりでのドライブ中の安心安全な運転に貢献することを目指して開発した、運転中の子守り支援ロボット「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」を初公開した。また、イルヨの宣伝部長として南海キャンディーズ 山里亮太さんを招きし、日産「ルークス」車内でイルヨ のデモンストレーションを行なったほか、開発にも携わった赤ちゃん・親とのトークセッションも実施した。
●文:月刊自家用車編集部
『チャイルドシートの壁』をイルヨが解決!
■名称 INTELLIGENT PUPPET イルヨ ※「イルヨ」と呼称可
■各ロボットの名称 イルヨ(後部座席に設置)
ベビー イルヨ(運転席横のドリンクホルダーに設置)
■日産のセンシング技術から着想した各種機能
①「いるよ~」「いないいない、ばぁ」「こっちだよ~」「お歌を歌うよ~」の4つのウェイクワードをベビー イルヨが音声認識。それぞれのウェイクワードに合わせてイルヨが作動し、チャイルドシートに座っている赤ちゃんをあやします。
②イルヨがチャイルドシートに座る赤ちゃんの表情の変化をカメラで検知。赤ちゃんの目の開閉を感知することでベビー イルヨも目を開閉。運転席の親に赤ちゃんが寝ているか起きているかを知らせます。
日産のセンシング技術から着想を得て開発したイルヨは、後部座席のチャイルドシート横に設置するロボット・「イルヨ」と、運転席横のドリンクホルダーに設置するロボット・「ベビー イルヨ」の2体で構成。
ドライバーが自身の近くにあるベビー イルヨに特定の言葉を投げかけると、後部座席のイルヨが作動。手を振る動作や、いないいないばぁなどの動きでチャイルドシートに座る赤ちゃんをあやす。また、イルヨのカメラが赤ちゃんの表情を認識してベビー イルヨに伝達。ベビー イルヨの目の開閉によって、赤ちゃんが寝ているかどうかを親が把握できる仕組みになっている。
発表会の冒頭では、日産 常務執行役員の神田昌明さん、赤ちゃん本舗 取締役執行役員 谷口もとみさんが登壇し、イルヨについてのプレゼンテーションを実施。イルヨの開発背景となった、赤ちゃんと親がふたりきりでドライブする際の悩みについて説明した。
共同で行なった調査については、「赤ちゃんと親がふたりきりのドライブする際の悩みとして、8割以上が『赤ちゃんが泣いた時にあやせない』と回答されていました」と説明。さらには、9割以上が、『後ろ向きチャイルドシートにより、赤ちゃんの様子がわからず不安』と回答していることも踏まえて、「親御さんがひとりで運転中に赤ちゃんが泣いてしまうと困ってしまいます。ここを日産さんと解決できたらと考えました」と、イルヨの開発背景についても言及した。
また、日産 神田さんからは、調査結果から見えたママパパの悩みの中に、「まさに『チャイルドシートの壁』と呼ぶ隔たりがある」と言及。「私たちはこうした親子が抱える課題を解決するため、新たなコンセプトモデルとなるロボットを企画開発した。日産が車両に搭載しているセンシング技術など、様々な先進技術から着想し、北里大学医療衛生学部協力のもとで実証実験も行いました」と開発の過程について言及し、イルヨを初めてお披露目した。
宣伝部長は山里さん
イルヨ宣伝部長の南海キャンディーズ 山里亮太さんは、早速イルヨについての感想を問われると「かわいらしいですね、実際に自分の子どもとドライブしている中でたくさんの悩みがあったので、その時に出会いたかったです」とコメント。神田さんから「ママパパの声を開発に反映していくためにも、一般の方々に実証実験に参加いただき、感想などを伺いながら、イルヨの機能などを調整しました」と、開発には一般の親の声が反映されていることを聞いた山里さんは驚き「日産のこだわりが反映されたということですね。(イルヨを触りながら)早く体感してみたいです」とイルヨについて感心した様子だった。さらに、ステージ上に用意した日産「ルークス」に乗り、実際に車内に取り付けたイルヨが機能する様子を体験した。
トークセッションでは、まるでキッズスペースのような空間に移動し、開発に協力した親と赤ちゃん、合計6組が登壇。山里さんには、インタビュアーとして親の本音や悩みをヒアリング。ステージには山里さんそっくりのメガネをかけたイルヨのぬいぐるみも用意され、自分そっくりのイルヨに「赤いメガネをかけているということは私の分身ということですか?かわいいですね。僕のプリティさが表現されていますね。より親近感が湧きます!」と笑顔に。
和やかな雰囲気でトークセッションは進められた。すると赤ちゃんが山里さんの近くへ。山里さんそっくりのイルヨを抱きしめて安心しきっている様子に「イルヨが赤ちゃんの心を掴んでますね」とコメント。
運転中の悩みについて、1人のママが「ひとりで子どもを連れてドライブをしたときにチャイルドシートが後ろ向きになっていることで、子どもの様子が見えないことが一番の悩みですね。」と話すと、山里さんは「赤ちゃんの表情も見えないし、泣いてる時も黙ってる時も心配になりますよね。イルヨはそういったお子さんをあやしてくれるので画期的ですよね。」と親の悩みに共感していた。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(日産)
「ダットサン・フェアレディ1600」がベースのスペシャリティクーペ 初代の「シルビア(CSP311型)」が誕生したのは、いまから60年も前の1965年です。型式名が表すように、ダットサン「フェアレディ[…]
なぜ新型ルークスはこれほど売れたのか? 初期受注で2万2000台ものセールスを記録するなど、幸先の良いスタートを切った新型ルークス。小洒落た内外装や先進装備の充実が評価されたのは間違いないが、それ以上[…]
当時のクルマ造りで最も重要視されたのは”壊れない”ことだった 1950年代に、外国車の見よう見まねで乗用車造りを始めた日本のメーカーと、それを使うユーザーにとって、なによりも重視されたのが“壊れない”[…]
電子ミラーの限界を、物理ミラーが補ってくれる 近年、採用する車種も増加傾向にあり、市場の大きく成長しているデジタルルームミラー。日本だけでなく、海外でもルームミラーのデジタル化は進んでいるようだ。 デ[…]
2026 Nissan Navara PRO-4X 累計販売台数約50万台の人気モデル! 1986年の初代発売以降、仕事や旅の相棒として活躍してきたのが「ナバラ」。新型は、日産のオフロードモデルらしい[…]
最新の関連記事(ルークス)
なぜ新型ルークスはこれほど売れたのか? 初期受注で2万2000台ものセールスを記録するなど、幸先の良いスタートを切った新型ルークス。小洒落た内外装や先進装備の充実が評価されたのは間違いないが、それ以上[…]
リビングのような空間と先進運転支援技術で受注好調。ハイウェイスターに人気が集中 新型「ルークス」は、外観に「かどまる四角」をモチーフとしたデザインと、日本の伝統建築にインスピレーションを得た新たな2ト[…]
エンジン&NV性能向上で、快適な移動空間を実現 新型ルークスは、デザインやキャビン空間、走行性能、使い勝手など、全方位で進化。快適な移動空間を実現するため、エンジンユニットは燃費と静粛性を改善し、さら[…]
「Vモーション」から「かどまる四角」へ 新型「ルークス」は、心地よいインテリアや多くの先進安全技術を搭載することで、心にゆとりをもって乗りこなせる軽自動車を目指して開発。なお、先代モデルに続いて、日産[…]
「バブルガムピンク」は、2025春頃までの期間限定のボディカラー 今回実施される一部仕様変更では、最新の法規に適合させる改良が加えられたことに加えて、鮮やかな新色「バブルガムピンク」を2025春頃まで[…]
人気記事ランキング(全体)
給油中に気づく違和感と、キャップを巡る小さなストレス 給油という動作は、慣れてしまえば機械的にこなしてしまう作業だ。セルフ式スタンドの普及で、自らノズルを握る機会は確実に増えた。ところが、燃料キャップ[…]
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
コルドバクルーズが描く“大人二人の贅沢な旅”の世界観 トイファクトリーが送り出す「CORDOBA CRUISE」は、名前からして旅情を刺激する。スペインの世界遺産都市・コルドバの優雅さをモチーフにした[…]
広大なハンドル前のスペースを有効活用 愛車の車内を見渡してみると、うまく活用できそうなスペースが存在することに気づく。「ちょっとした収納とか作れそうな場所があるな…」と。しかし、DIYはちょっと面倒、[…]
受注再開は、2026年夏ごろが有力 カローラクロスは、2025年5月の改良時にフェイスリフトの実施やガソリン車の廃止、スポーティなGRスポーツの追加など、過去最大規模の大きな変更が加えられた。改良前か[…]
最新の投稿記事(全体)
「ダットサン・フェアレディ1600」がベースのスペシャリティクーペ 初代の「シルビア(CSP311型)」が誕生したのは、いまから60年も前の1965年です。型式名が表すように、ダットサン「フェアレディ[…]
部品供給の不安を解消するべく、新たなサービスをグローバルで展開 「Honda Heritage Works」サービスは、販売終了となった部品を復刻し、グローバルに供給する「Honda Heritage[…]
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
給油中に気づく違和感と、キャップを巡る小さなストレス 給油という動作は、慣れてしまえば機械的にこなしてしまう作業だ。セルフ式スタンドの普及で、自らノズルを握る機会は確実に増えた。ところが、燃料キャップ[…]
MAZDA CX-3 XD Vivid Monotone Ⅱ グレードを整理することで、選び方がシンプルに 今回の機種体系変更では、好評な装備を追加したほか、ラインナップをガソリンモデルの「15S U[…]
- 1
- 2






















