
この春に新社会人となるユーザーの中には、クルマの購入を検討している人もいるはずだ。そんなユーザーにこそ注目して欲しいのが、安価かつ購入満足度が高い「安くていいクルマ」だ。ここではホンダ・WR-Vをピックアップ。こなれた価格も嬉しいが、走りや実用性能も侮れない実力派だけに、ぜひ検討して欲しい一台なのだ。
●まとめ:月刊自家用車編集部
発売前にもかかわらず受注が殺到中! すでに納期の目安は5か月以上
HONDA
WR-V
価格:209万8800~248万9300円
・最新購入情報
納期の目安:6~7か月
車両本体目標値引き額:12万円
リセール予想:B-
正式発売は3月22日だが、すでに先行販売は開始されており、商談&注文することが可能だ。販売店に曰く「予想を上回る注文が入っているため、納期は2月中旬の時点で5か月待ち」という。
なお、デビュー時のリリースに記載されていた月販販売計画台数は3000台。インド生産の輸入モデルなので少なめの数字に設定したのだろうが、明らかに足りない。メーカーとしては嬉しい反面、少し困った心境だろう。
そんな理由もあって、値引きはかなり渋め。付属品の値引きを含めても10万円程度でストップがかかるケースが多い。
ライバルとなるのはヤリスクロスのガソリン車だが、こちらも品薄気味な人気モデルだけに競合させにくい。基本的には経営資本が異なるホンダディーラー同士を競わせることで、納期を含めて、いい条件を狙って欲しい。
どんなクルマ?
新ブランドとして導入されたコンパクトSUV。インドから輸入されるモデルとなる。国内向けのラインナップとしては、ヴェゼルと同じカテゴリーになるが、e-HEVを主力に展開するヴェゼルに対して、WR-Vはガソリン車のみの構成。それにより価格レンジを1ランク下げているのが特徴だ。
キャビン中央から前部の基本設計は、フロアも含めてヴェゼルと同系統だが、後半部はWR-V専用で開発。ホンダのコンパクトクラスで定番となっているセンタータンクレイアウトは採用していないが、全高とホイールベースを拡大することで、十分なキャビン容量を確保している。
パワートレーンは、ヴェゼルのガソリン車と同じ1.5LのNAエンジンにCVTの組み合わせ。パワースペックも118PS/14.5kg・mと、ヴェゼルに準じている。最低地上高はカテゴリー最大級の195mmを確保しているものの、駆動方式は2WD(FF)のみの設定だ。
走りの完成度も高く、特にフットワークの出来の良さには驚かされてしまう。力感などは排気量なりだが、コーナー時の挙動も落ち着いているので、操舵に神経を使わなくていい。初めてクルマを購入するユーザーにも自信を持ってオススメできる。
ホンダSUVラインナップのエントリーモデルとして、手頃な価格であることが最大の魅力だが、広々としたキャビンやホンダセンシングを軸とするADAS機能の充実ぶり、街乗りにもツーリングにも使いやすい運転感覚を持つなど、実用性能がバランスよくまとまっていることも人気を集めている理由だ。
オススメグレードは?
Z
価格:234万9600円
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【FF】 |
1496cc直4DOHC 118PS/14.5kg・m | X【CVT】 | 209万8800円 |
Z【CVT】 | 234万9600円 | |
Z+【CVT】 | 248万9300円 |
グレードは3タイプを設定。ベーシック仕様のXと中級仕様のZを比べると、差別化されるのはシート地の素材や、アルミホイールの有無など、内外装加飾の違いが中心だ。最上級のZ+は、エクステリアにも専用加飾(グリルやガーニッシュなど)が加えられることでプレミアム志向が強まるが、装備や機能はZとほぼ同じと考えていい。
基本的な走行性能や、ホンダセンシングの設定(標準装備)は全グレードに共通しているので、ベーシックなXを選んでも実用車としての実力は申し分ないが、Zと比較するとシート地や内装がシンプルすぎる印象が否めず、ソフトパッドなども省かれてしまう。Xに対して価格は25万円ほど高くなってしまうが、クラス平均以上の内装加飾となるZをオススメしたい。
Z+はフロントグリルやガーニッシュ類がブラックアウトされるなど、外装まわりにカスタム要素がプラスされる仕様。ルーフレールガーニッシュも装着されている。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ホンダ)
最新改良で新しい外装塗料を採用。美しさと耐久性が向上している 5月に実施された一部改良(7月より改良モデルは発売)では、外装の美しさと耐久性を向上させつつ、原材料費の高騰に対応した価格改定を実施。この[…]
エンブレムフロントカメラキット(WR-V用) エンブレムカバーにスマート装着&ワイドカメラで前方視界も良好 見通しの悪い交差点や細い路地で「あと少しだけ前方視界が確保できれば…」と感じることもあるだろ[…]
ファミリーカーの顔と、キャンパーの実力を両立 「デッキワン」は、単なる車中泊用のクルマではない。平日はファミリーカーとして活躍し、週末はアウトドアフィールドで「動くリビング」に早変わりする。選べるルー[…]
市販化される「Honda 0 SUV」プロトタイプを欧州地域で初公開 「Goodwood Festival of Speed」は、英国リッチモンド公爵チャールズ・ゴードン=レノックス卿が1993年に創[…]
サービスや部品供給の詳細は、2025年秋頃に発表 かねてからホンダは、多様な取引先の協力を得て、生産供給が困難になった部品の代替部品生産の検討していたが、今回、愛着あるクルマに長く乗り続けたいという顧[…]
最新の関連記事(SUV)
ルノーとのアライアンスから生まれたコンパクトSUV 新型「グランディス」は、2023年に欧州で販売を開始したコンパクトSUV「ASX」、コンパクトハッチバック「コルト」に続く、ルノーCMF-Bプラット[…]
新開発のSTLA-Mediumプラットフォームを採用した初のモデル プジョー3008は、これまで世界で累計132万台以上を販売した人気のCセグメントSUV。今回導入される新型3008は、ステランティス[…]
魂動デザインの進化に加え、装備機能の充実ぶりも期待できそう 現行型のCX-5は2017年に発売され、すでに8年が経過している。すでに国内でも次期型の登場は噂になっており、編集部が販売店に取材したところ[…]
最新改良で2WDモデルを廃止。全車4WDモデルのみのラインナップへ 2024年11月に実施した最新改良では、従来はメーカーオプションだった機能の一部グレードで標準装備化が図られた。 具体的には、Xグレ[…]
最新改良で安全装備を大幅に強化。PHEVにもGグレードを追加 6月の一部改良では、ダーク仕様のLEDヘッドランプやブラックメタリック塗装のフロントアッパーグリル、ブラック塗装の19インチアルミホイール[…]
人気記事ランキング(全体)
「未来の国からやって来た」挑戦的なキャッチフレーズも話題 初代の「A20/30系セリカ」は1970年に登場しました。ちょうどこの時期は、モータリゼーション先進国の欧米に追い付けという気概で貪欲に技術を[…]
アウトドアに最適化された外観 まず目を引くのは、アウトドアギアのような無骨さと機能美を感じさせるエクステリアだ。純正の商用車然とした表情は完全に姿を消し、精悍なライトカスタムやリフトアップ、アンダーガ[…]
一年中快適。冷暖房完備の“住める”軽キャンパー これまでの軽キャンパーに対する常識は、スペースや装備の制限を前提とした“妥協の産物”という印象が拭えなかった。しかしこの「TAIZA PRO」は、そんな[…]
サイドソファとスライドベッドがもたらす“ゆとりの居住空間” 「BASE CAMP Cross」のインテリアでまず印象的なのは、左側に設けられたL字型のサイドソファと、そのソファと組み合わせるように設計[…]
前輪ディスクブレーキ装備やトレッド拡大で、高速走行に対応 オーナーカー時代に向けて提案したスタイリングが時代を先取りしすぎたのか、世間の無理解と保守性に翻弄されてしまった4代目クラウン(MS60系)。[…]
最新の投稿記事(全体)
3年ぶりの総合優勝を目指し、3台体制で参戦 今年で30回目を迎えるAXCRは、例年の約2000kmから約2500kmへと総走行距離が延長され、競技期間も8日間に延びるなど、例年以上に過酷な設定で競われ[…]
鉄粉やドロ、油などの汚れが蓄積されがちなホイール 普段の洗車で、ある程度洗えていると思っていても、実は、汚れを見落としがちなのがホイールだ。最近は、複雑な形状のものも多く、なかなか細部まで洗浄しにくい[…]
アウトドアに最適化された外観 まず目を引くのは、アウトドアギアのような無骨さと機能美を感じさせるエクステリアだ。純正の商用車然とした表情は完全に姿を消し、精悍なライトカスタムやリフトアップ、アンダーガ[…]
「未来の国からやって来た」挑戦的なキャッチフレーズも話題 初代の「A20/30系セリカ」は1970年に登場しました。ちょうどこの時期は、モータリゼーション先進国の欧米に追い付けという気概で貪欲に技術を[…]
スノーピークが特別出展「キャンパーの食卓」も登場 スターキャンプは、1991年から続く三菱自動車が主催する名物オートキャンプイベント。これまで1万組以上の家族が参加し、自然の尊さを学びながら、家族や仲[…]
- 1
- 2