じつは“スタイリング”も武器のひとつ〈無限シビックタイプR〉性能だけでなくカッコ良さでも高評価

無限シビックタイプR

●文/写真:松永和浩(月刊自家用車編集部)

無限のお家芸のカーボンボディキットがスタイルアップのキモ。その価格は総額で1000万円オーバー

『東京オートサロン2025』で実施されたカーコンテストの中で、ドレスアップスポーツカー部門で優秀賞に輝いた無限のシビックタイプR「CIVIC TYPE R MUGEN Group.B Pre Production Model」。

無限といえば、ホンダ車の潜在力を引き出す機能パーツの鬼として有名なチューナーだが、実はこの部門で評価されるのは「いかにカッコいいか?」ということ。

当然、無限のプロダクトだけに装着している各パーツは、設計開発には最新のCFD解析に加えられ、さらに実走テストを何回も繰り返すことで生まれたリアルパーツばかりで、このモデルにはカーボンやチタンといった軽量素材が用いられています。パーツ単体でみるといかにも無骨な機能部品というカタチです。

ですが、実際にシビックタイプRに装着された状態でそのスタイリングを見てみると、迫力感はありますが、本気チューンドにありがちなカドカドした印象は皆無。ふんだんに使われるカーボンパーツの凛とした美しさもあって、純正スタイリングの良さはスポイルすることなく、スポーティなイメージがプラスされていました。

ちなみにこの無限のパーツ、いちおう「Pre Production」と銘をうたれていますが、2025年中に発売予定とのこと。装着されているパーツの中には、すでに価格が決定しているパーツもありました。

  • カーボンフロントバンパーロアスポイラー:165万円
  • カーボンエアロボンネット:165万円
  • カーボンフロントエアロフェンダー:88万円
  • カーボンサイドスポイラー:165万円
  • カーボンリアバンパーディフューザー:110万円
  • カーボンリアウイング:132万円
  • カーボンテールゲートスポイラー:22万円
  • カーボンミラーカバー:11万円
  • スポーツエキゾーストシステム(チタン製):88万円
  • ハイパフォーマンスブレーキシステム:110万円

2024年のオートサロンでお披露目した「CIVIC TYPE R MUGEN Group.B」を、1年をかけてブラッシュアップ。今年は開発された量産仕様のパーツを身に纏い、市販を前提としてお披露目された格好。

フルカーボンのボンネットは排熱のためのアウトレットがかなり大きめ。塗装されているフェンダー部/フロントリップスポイラー/サイドスポイラー/リヤウイング&デュフューザー、すべてがフルカーボンのこと。

ちなみに、今回の車両に装着されていたフルカーボンパーツをすべて装着すると、おおよそで800万円を超えてくるとのこと。さらにチタンエキゾーストシステムやブレーキユニットまで交換すると、1000万を超えてしまうそうです。

カーボンパーツを多用することで徹底的に軽量化を図っていることは、リアルチューナーらしいこだわり。リヤビューを引き締めてくれるディフューザーとリヤウイングのコンビネーションのバランスの良さも絶妙。

目を惹くスポーツスタイルもさることながら、価格的にも究極といえる1台だ。

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