
●文/写真:松永和浩(月刊自家用車編集部)
ジムニー5ドアを独自輸入し、作り上げたカスタムカー
日本では1月30日に国内仕様が発表され、その後、発表4日にして受注ストップとなってしまったジムニーノマド。ジムニーの5ドアを待ち望んでいたユーザーが多いことが、改めて再確認されたわけですが、それはクルマにオンリーワンの個性をプラスできるカスタム業界でも同じ。
正式発表前の『東京オートサロン2025』では、ジムニーカスタムの老舗・エヌズステージが、先行発売されていた海外から輸入した車両で製品開発を進めた、ジムニー5ドアのカスタムモデルをいち早く披露していました。
エヌズステージがいち早くお披露目していた「ジムニー5ドア アイアンマンキャンパー」。『東京オートサロン2025』ではドレスアップ・SUV部門で優秀賞を獲得。関係者のみならず一般ユーザーからも大きな注目を集めていた。
エヌズステージがプロデュースするオリジナルカスタムモデル・エヌズリミテッドのフラッグシップモデルとなるこの車両「アイアンマンキャンパー」には、重くなった5ドアボディを配慮した、老舗ならではのノウハウが注入されていることが見どころです。
同社のカスタムジムニーは、実際に険しい勾配や悪路が連なる山に入った時の走破性能向上を目的としたチューニングで人気を集めていますが、このアイアンマンキャンパーでも、ショックやアーム類を専用タイプに交換することで3インチのリフトアップを実現したほか、オーバーフェンダー化によるトレッド幅の拡大も実施。5ドアのノマドで期待される走行性能の強化を、さらに底上げするチューニングが施されています。
ルーフにはホワイトハウス製のポップアップルーフも装着
さらに、5ドア=居住性の拡大もノマドの嬉しいポイントですが、この車両はルーフにキャンパーブランドのホワイトハウス製のポップアップルーフもプラス。キャンピングレジャーはもとより、災害時の車中泊まで考慮した仕様になっていることも見逃せません。
本格キャンパーと同等のポップアップルーフを装着することで、就寝機能もプラス。なお、フロントグリルまわりやフロントのオーバーフェンダーは、3ドア車と共通とのことですが。、リヤのオーバーフェンダーはドアの開閉部があるために、完全新設計とのこと。
個人的にはエヌズステージらしい無骨さを強めたスタイリングのアップデートも見逃せないところで、とくにトレッド拡大の恩恵による幅広な245/75R16の大径タイヤの採用は、全長が長くなったノマドととても相性が良いように感じました。
海外市場から輸入した個体で開発を進めたことで、いち早く商品化の目処がついたという。
なお、国内のジムニーノマドは4月以降、順次ユーザーの手元に納車されていきますが、すでに5万台を超える受注を集めているだけに、カスタムの素材としても大きな注目を集めるのは間違いないところ。ジムニーノマドは、購入後も楽しめる稀有なモデルといえるでしょう。
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