
ベントレーは、コンチネンタルGT、コンチネンタルGT コンバーチブル(以下、コンチネンタルGTC)、フライングスパーの各モデルに、V8プラグインハイブリッド「ハイパフォーマンス・ハイブリッド」を導入した。最高出力680PS/最大トルク930Nmを誇るハイパフォーマンス・ハイブリッドを追加したことで、既存の782PS仕様「ウルトラパフォーマンス・ハイブリッド」に次ぐ第2の電動パワートレインとしてラインナップを強化。これにより、2ドアおよび4ドアの全モデルがV8ハイブリッド専用となる。
●文:月刊自家用車編集部 ●写真:BENTLEY MOTORS
総合出力680PSのプラグインハイブリッドを追加設定
ベントレーはロールス・ロイスと並び英国を代表する高級車ブランドというイメージが強いが、実は戦前からカーレースで名を馳せた武闘派の一面もあり、現代でもスポーツネスを大事にしたブランド展開を行っている。
看板だったW型12気筒エンジンの生産を終えてからは一層ハイブリッドモデルに注力し、SUVのベンテイガやセダンのフライングスパー、クーペのコンチネンタルGTに次々とハイブリッドパワートレーンモデルをラインナップ。
今回のハイパフォーマンス・ハイブリッドの導入により、ベントレーの2ドアおよび4ドアセダンモデルには電動V8エンジンのみが搭載されることになる。
新パワートレインは、4.0リッターV8エンジンと電動モーターを組み合わせ、0-100km/h加速はコンチネンタルGTが3.7秒、コンチネンタルGTCが3.9秒を記録。EVモードでは最大85km(GT)、82km(GTC)の走行が可能で、CO₂排出量も29g/kmおよび31g/kmに抑えられた。
2ドアクーペのコンチネンタルGTは、オープントップのGTCもラインナップ。さらに豪華な装備とロングドライブを快適にこなす仕様として、それぞれに「アズール」を用意している。ハイパフォーマンス・ハイブリッドは上記すべてのボディタイプに設定された。
スーパーカーに迫る実力のコンチネンタルGT&GTC&アズール
第4世代の新型コンチネンタルGTおよびGTCは、クラシックなベントレーデザインを踏襲。グロスブラックのマトリックスグリル、ハーモニーデザインのカットクリスタル風ヘッドライト、クローム仕上げのブライトウェアなど、細部まで緻密に作り込まれている。インテリアでは、直線的な溝が刻まれた手作業でつくられるシートと、クロームまたはダーククロームのディテールが目を惹く。
走行性能においては、ベントレーアクティブシャシーテクノロジーを搭載し「コンフォート」「ベントレー」「スポーツ」の各モードを備え、リアホイールステアリング、eLSDを含む高度な制御により、高速走行から街乗りまで安定した挙動をスマートに実現し、スポーツカー好きにもコミットする。
無印と比べ、アズールグレードはウェルビーイングと快適性に特化した仕様。3Dハーモニーダイヤモンドキルティングが施されたシート、「Azure」の刺繍、レザー張りのコントラストステッチ、照明付きトレッドプレートなど、ラグジュアリー要素の強化が特徴だ。
さらに、ツーリング、コンフォート、ライティングスペシフィケーションパッケージや、22インチホイール、ネックウォーマー(GTC専用)、パノラミックサンルーフ(GT専用)も標準装備する。
流麗なノッチバックスタイルのコンチネンタルGTは、ベントレーブランドきってのスポーツイメージが世界中のカー・エンスージアストを惹きつける。スポーツカー然としながらもインテリアに手抜きは一切なく、ベントレーらしく随所にハンドメイドの設えが施される。
コンチネンタルGTのオープントップモデル、GTC。クーペとはまた違ったスタイリングと爽快なオープンエアドライブが人気だが、ハイパフォーマンス・ハイブリッドの追加によって商品力はさらにアップ。クーペより重量級でありながらEV走行可能距離は82kmを誇る。
セレブ御用達のフライングスパー&アズール
新型フライングスパーにも、680PSのハイブリッドパワートレインが搭載される。0-100km/h加速3.9秒は「スピード」バージョンに次ぐ動力性能である一方、長距離走行時の快適性と静粛性にも注力。エクステリアはグロスブラックのグリルやクロームパイプなどを採用し、フラッグシップらしい存在感を放つ。
インテリアはストレートフルートのシート、クローム仕上げのスイッチ類などを備え、クラフトマンシップが光る。ダーククローム仕上げも選択可能だ。
さらに上級仕様のフライングスパー アズールは、コンチネンタルGT アズール同様に快適性を追求したモデル。ヒーターとベンチレーターを備えたウェルネスシート、マッサージ機能、ムード照明、3Dキルティング、オープンポアウォルナットなど、細部に至るまで乗員のリラックス性を高めている。
22インチホイールやブラックグリル、Chrome&Blackline仕様などの外観オプションも用意され、個性を際立たせる演出が可能だ。
ベントレーのフラッグシップ、フライングスパーは後席乗員の快適な移動を担保しなら操る楽しさもスポイルしない「ドライバーズカー」でもある。ハイブリッドならではの上質なドライブフィールはさらに研ぎ澄まされ、上級モデルのアズールに相応しいドライブを約束する。
フライングスパー アズールに採用された、3Dキルティングの高級家具のようなシートには「Azure」の刺繍が施される。ただし装備やカラー、素材などは自在にカスタマイズ可能であり、世界に1台のフライングスパーをオーダーすることも可能だ。
スーパーカーのパフォーマンスを日常使いできる「全部入り」
新たなハイブリッドモデルの追加により、ベントレーは従来の「スピード」や「マリナー」に加え、多様な顧客ニーズに応える構成を完成させた。美的価値観、ドライビングスタイル、快適性へのこだわりに応じて、パワフルかつラグジュアリーなモデルを選べるのはユーザーにとって朗報だろう。
塗装、トリム、ベニア、インテリアのカスタマイズオプションも含め、ベントレーは「一人ひとりにとって唯一無二」のクルマを創るためのキャンバスを提供し続けているが、加えて「デイリーユースのスーパーカー」と自ら語るドライブパフォーマンスも大幅に向上した。
スポーツパフォーマンスや高級感、ステータス、安全性などのすべてを兼ね備えた、いわば「全部入り」のクルマを探すなら、星の数ほどクルマが存在するといえど答えはベントレーに行き着く。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(大人気商品)
侮るなかれ、さまざまな効果が得られる空力パーツ 先日、知り合いからユニークなカーグッズを紹介された。細長いプラスチックパーツが12個並べられているパッケージ。一見すると、どんな用途でどのように使用する[…]
夏の猛暑も怖くない、ロール式サンシェードが作る快適空間 夏のドライブで誰もが感じる悩みは、車内の暑さだ。炎天下に駐車すれば、シートやダッシュボード、ハンドルが触れないほど熱くなる。さらに紫外線による内[…]
座るだけでクールダウン 夏のドライブが快適になる最新カーシート 夏の車内は、ただでさえ暑い。長時間の運転や渋滞に巻き込まれたとき、背中やお尻の蒸れが不快感を倍増させる。そんな夏の悩みを一気に解消するの[…]
引っ張るだけでOK、瞬時にセット完了 ロール式サンシェードの最大の魅力は、その操作の簡単さにある。取り付けは非常にシンプルで、工具も必要なくサンバイザーに専用パーツを固定するだけ。その状態でロール部分[…]
奥まで届く薄型設計で内窓掃除が快適に 近年の車はフロントガラスの傾斜が鋭角になり、従来の内窓ワイパーでは掃除しづらいケースが増えている。特にプリウスなど一部車種ではダッシュボード付近に大きなモニターや[…]
人気記事ランキング(全体)
運転中のちょっとした不満やストレス…。解消する方法は? 普段、クルマを運転している際に感じるちょっとした不満やストレス。それを解消できるアイテムがあれば、もっと快適にドライブが楽しめるのに…。例えば、[…]
ハイエースをベースにした特別モデル「ネクストアーク」 ダイレクトカーズが展開する「ネクストアーク」は、ハイエースをベースにしたシンプルかつ実用性の高いキャンピングカーである。これまで大規模イベントで高[…]
家庭用エアコンで、夏バテも心配いらず 今回紹介するレクヴィのハイエースキャンパーは、取り回しの良いナローボディ・ハイルーフ車をベースに仕立てた車両で、「ペットと旅するキャンピングカー」というコンセプト[…]
メンテナンスフリー化が進むが、それでも点検はしておきたい 今回は、エンジンメンテのベーシックレベル、スパークプラグについて解説していこう。プラグメーカーによると、その寿命は2~3万kmが目安とのコト。[…]
フロントガラスが曇るのは「結露」が原因 クルマのフロントガラスが曇る理由は非常にシンプルで、ガラスの表面で結露が起きるからだ。車内の空気には、人の呼吸や汗、濡れた衣類、傘から蒸発する水分など、想像以上[…]
最新の投稿記事(全体)
アストンマーティンとeggがタッグした究極のベビーカー 英国のゲイドンから、自動車産業と育児用品業界に新たな潮流を告げるニュースが届いた。英国が誇るラグジュアリーブランドであるアストンマーティンと、同[…]
ホンダ ヴェゼル価格:275万8800〜396万8800円登場年月:2021年4月(最新改良:2025年10月) 値引きを引き締めを装うが、しっかりと手順を踏めば25万円オーバーは狙える 一部改良後の[…]
骨盤の角度と脊椎のカーブを正しく保つ、理想的なシーティング状態が可能 株式会社加地は、2011年から自動車用クッション「ハグドライブシリーズ」を展開しており、同製品は腰痛に悩むプロドライバーから一般ユ[…]
人気のロンジチュードをベース車に100台限定で発売 ベースとなるジープ コンパスのロンジチュードは、都市部からアウトドアまで幅広く溶け込む洗練されたデザインと充実した機能が与えられた、コンパスの人気グ[…]
車中泊を安心して、かつ快適に楽しみたい方におすすめのRVパーク 日本RV協会が推し進めている「RVパーク」とは「より安全・安心・快適なくるま旅」をキャンピングカーなどで自動車旅行を楽しんでいるユーザー[…]
- 1
- 2






























