
ホンダが新たに投入したコンパクトEV「スーパーワン」は、軽乗用EVのN-ONE e:をベースに全幅を広げた専用シャシーなどを奢った電動スポーツモデル。電動モデルならではの加速フィールに加え、ホンダらしいキビキビとした走りが楽しめることでも大きな注目を集めているのだが、このクルマの本当の凄さは、常識を覆すとんでもないお買い得プライスを実現した点にある。
●文:月刊自家用車編集部
予想以上にがんばった新車価格
昨年、イギリスで開催された自動車の祭典「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(Goodwood Festival of Speed)」で、前身の「スーパーEVコンセプト」として世界初披露された時から、市販化の暁には結構な高値になるのでは?と囁かれていたのだが、蓋を開けてみれば車両価格は339万200円。
キャビンパッケージや駆動モーター、バッテリーはN-ONE e:と変わっていないが、唯一無二のブーストモードを備えるなど、制御機能は専用仕立て。サスなども専用設計が奢らえる。
ベース車のN-ONE e:のLグレードからわずか15万円強のアップに抑えてきた。
スーパーワンが救世主になっている
往年のホンダスポーツらしい刺激的なモデルは、軽スポーツのS660の生産終了もあって、安くてもシビックRSの448万8000円、昨年発売されたプレリュードは617万円9800円から、品薄が続くシビックタイプRも今後注文できる仕様では617万9800円と、かなりお高くなっているのが実情だ。
そんな飢餓感すら感じる状況のなか、1090kgというEVとしては異例の軽さに最高出力を70Wまで解放するブーストモードを備えるスーパーワンは、ホンダらしいスポーツモデルを求めるニッチなユーザー層から注目されるのは当たり前だろう。
ワイドトレッド化に加え、ブレーキ協調制御やサスストロークを匠に使うことで、挙動を安定させてくれる。クラス上のモデルにも負けない洗練さを持つことも魅力のひとつ。
ステアリングの専用スイッチで最高出力を70kWへ解放されるブーストモードは、刺激的な走りをサウンドと共に体感できる目玉機能。ブーストモード時はメーターや室内照明が紫に変化し、タコメーターやアニメーションの演出が加わる。
販売店の熱気は相当なレベル
そんな流れも販売店もキャッチ済みで、「いまが旬の人気モデル」として、かなり積極的に販売を行っている。他社にライバルがいない唯一無二の存在ということもあり、6月の最初の段階で早くも受注台数が1万1000台を突破している。販売現場では車両値引きゼロの強気な姿勢が目立つが、それでも黙って売れるほど注文が殺到している状態のようだ。
そして、この買い得感をさらに加速させているのが、補助金の存在になる。なんと国からのCEV補助金は満額の130万円に設定された。339万200円に対して、130万円の設定はメーカーサイドもびっくりの設定だろう。
それに伴い、実質的な車両負担額は、CEV補助金だけでも209万200円になる。さらに地方自治体の補助金(東京都などは60万円を設定)を合わせれば、さらにお安く手にいれることができるという。
東京都の場合、EV周辺機器や再エネ導入の同時導入で優遇額がさらにアップ。最大10万円のV2H等充放電設備に加え、太陽光発電導入で30万円(合計最大230万円)、または再エネ電力契約で15万円(合計最大215万円)が優遇される。
| 【EV/CEV】補助金・減税精度 概要一覧 | |||
| 項目 | 内容 / 対象条件 | 金額・優遇措置 | 備考 |
| 国からのCEV補助金 | クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 | 130万円 | 定額(条件により異なる場合があり) |
| 地方自治体からの補助金 | 東京都の場合の事例 | 60万円〜 | 居住地&所在地(地方自治体)で金額&条件が異なる |
| エコカー減税対象車 | 自動車重量税の優遇措置 | 免税 | 新車登録時などの重量税が免除 |
値引きゼロでも即決が正解
ここまでくると、ガソリン車の軽自動車と大差ない、それ以下とも言える信じられないバーゲンプライスだ。
今はまだ新年度予算が始まったばかりなので、各種補助金をすぐに使い切ってしまうことはないだろう。だから急ぐ必要なしといえば、そうとも言い切れない。
これだけの爆発的な受注ペースを見れば楽観視はできないし、スーパーワンの納期の問題も出てくる。編集部に寄せられるユーザーからの報告例では、「12月ころを見込んでください」というケースも寄せられている。この先、受注が増えてくればさらに長期間の納車待ちになり、美味しい補助金の恩恵が薄れてしまう可能性も十分にある。予算枠の上限に達すれば受付は締め切られてしまうかもしれない。
注文から納車までの期間を考えても、動くのは早いことにこしたことはない。車両価格に対してこれほど大きな恩恵を受けられるモデルは早々出てこないと思う。気になっているなら、今すぐホンダの販売店へ急ぐべき。
なお車両価格単体での値引きは期待薄だが、付属品からの値引きは応じてもらえる可能性が高い。ホンダアクセスや無限から魅力的なアクセサリーがリリースされているので、購入を検討する時はこちらの導入も検討することをオススメしたい。
音声での車内操作やアプリ利用が可能になる、Googleを搭載した9インチHonda CONNECTディスプレーは標準装備。ナビ費用を別立てにしなくても良いことも、オーナーの購入判断に影響を与えているようだ。
ホンダアクセスのカスタムパーツ装着車両。
無限からもカスタムプログラムがリリース済み。往年のブルドッグスタイルの完成度が増す印象だ。
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