「意外と見落としがち…」瞬間接着剤の正しい使い方。「くっつかないのは使い方が悪い」失敗例と成功例を写真で解説│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

「意外と見落としがち…」瞬間接着剤の正しい使い方。「くっつかないのは使い方が悪い」失敗例と成功例を写真で解説

「意外と見落としがち…」瞬間接着剤の正しい使い方。「くっつかないのは使い方が悪い」失敗例と成功例を写真で解説

自動車のメンテナンスや補修はもちろんだが、日常でも使用頻度が高い接着剤。実は、用途や使用する対象の素材に合わせて使い分けることが重要となる。そこで、素材に応じた接着剤と、実際の使い方や手順を解説していこう。

●写真/文:オートメカニック編集部

樹脂パーツは適切な接着剤の使用で容易にくっつく!


金属パーツを破損せさてしっまた場合、容易には修復できないため交換するしかない。力のかからない部位なら修理できなくもないが、強度が求められる箇所だった場合、簡単には必要な強度が得られないからだ。

しかし、樹脂パーツであれば材質に応じた適切な接着剤を使用することで、確実かつ容易に修復することができる。とはいえ、この「材質に応じた適切な接着剤」の選定が簡単そうで意外に難しい。接着剤によって使用方法や使用条件は異なるうえに多種多様。

ただ塗って貼り合わせればいいというものではなく、同系の接着剤であっても形態によって適する材質が異なってくるからだ。

たとえば、補修作業でよく利用する「瞬間接着剤」。これには汎用、ゼリー状、木工用といった種類があり、それぞれ用途や接着条件は異なってくる。

繰り返し放映されるCFの影響からか、「瞬間接着剤」ならどんなものでも瞬時に接着できるというイメージを持ちがちだが、材質によっては接着できないものもあり、短時間で固定する必要がある状況下ではワザも必要となる。

破損したパーツなどを補修できる接着剤は、使い分けが重要。

また、内外装に使われている樹脂パーツの材質は様々で多岐にわたる。近年、リサイクルの障害になることから1統一されつつあるが、リサイクルしやすいとされる構脂ほど接着しにくいのが実情だ。内装材の主流となっているPP(ポリプロピレン)は特に厄介で、基本的に接着剤は使用不可。接着できたように見えても力を加えるとポロッと簡単に剥がれてしまう。

このため、接着剤で直そうと考えた時は、まず材質は何なのか見極める必要がある。近年のクルマならパーツ裏側に材質が記されているので確認を。

そして、材質が判明したら、それに適合する接着剤を調達する。手間はかかるが、実作業はそれからだ。

用途別接着剤と便利な効果促進剤

ひと口に接着剤と言っても、使用する素材に応じて様々なものが販売されている。ここでは、自動車のメンテナンスなどで使用頻度が高い、あると便利なものをピックアップして紹介してこう。

アロンアルフア EXTRA 速効多用途

接着スピードが速く、木材・厚紙などの浸透性材料を含めた幅広い素材の接着が可能なタイプ。

アロンアルフア EXTRA 速効多用途

アロンアルフア aaセッター

瞬間接着剤の代名詞とも言える「アロンアルフア」専用の硬化促進剤。接着時間の短縮に効果を発揮する。

アロンアルフア aaセッター

アクリサンデー 接着剤

溶剤接着タイプのアクリル樹脂用接着剤。ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、スチロール樹脂の接着に使える。

アクリサンデー 接着剤

アルテコ 711

金属・ゴム・硬質プラスチック製の電子・気化器部品・自動車部品の接着に適している瞬間接着剤。下の写真は業務用で20g入り。

アルテコ 711

アルテコ 低臭スプレープライマー

スプレータイプの瞬間接着剤用の硬化促進剤。アルテコ以外の製品にも問題なく使用できる。

アルテコ 低臭スプレープライマー

セメダイン ハイクイック

垂直面でも垂れにくく、充填性にも優れるペーストタイプの5分効果型・高粘度エポキシ樹脂系接着剤。

セメダイン ハイクイック

これだけあると、実際に使用する場合、何を選んでどう使用すればいいのか、不安になる人も多いだろう。そこで、次の項目では、実際の

破損した自動車の灯火類レンズの修復に最適な接着剤とその手順

灯火類のレンズ材質は一般にアクリルで、市販のアクリル接着剤を利用すれば容易に接着することができる。

様々なタイプの接着剤が存在するが、最適なものを選択することが重要。今回は、アクリル接着剤の使用手順を解説。

アクリルなら瞬間接着剤でも接着できるが、使い勝手や接着強度は専用品の方が優れている。接着面を溶かし合わせるため割れ目も確実に密着。粘度が低く流動性があるため、幅広くヒビ割れた面の修復も可能なのだ。割れ端から流し込むことで毛細血管現象で破断面に広がるため、容易に貼り合わせることができるのだ。垂らしてみて溶ける材質ならアクリル以外でも接着できるので活用したい。

接着剤を使用する場合は、必ず適合表記をまず確認!

万能に思える瞬間接着剤も材質によって接着不可や接着できても強度が得られないことがある。使用する対象の材質と、接着剤の表記にある適合を確認して、マッチしているかどうかをチェックしよう。専用品がある場合、それを使おう。

接着剤には用途が必ず明記されているので、まずはその表記を確認。

接着剤選びに迷ったら、目立たない場所に垂らしてチェック

アクリル接着剤が有効かどうか分からない時は、目立たない箇所に液を1滴垂らして確認するのが手っ取り早い。もし、垂らした場所の樹脂が溶けてベタつくようなら接着可能だと判断できる。

使用するパーツの目立たない部分に接着剤を垂らしてテスト。

接着面の汚れは確実に除去

きれいなウエスにアルコールを染み込ませたもので破断面とその周囲を拭いて、付着した汚れや油分を拭いて取り除く。この作業をするかしないかで、仕上がりが大きく変わってくる。汚れが付着したままだと、接着効果が十分得られない可能性があるので要注意。また、汚れや油分は割れ落ちた破片にも付着している。接着の妨げになったり接着面に溶け込んで見苦しい状態となるのでしっかり落とす。

割れた破片は、接着剤を利用して1つにまとめておくときれいに仕上がる!

割れた破片を1つずつ破断面に接着していくと接合部にズレが生じやすい。このため、割れた破片はまず、1つにまとめておくと、ズレがなくきれいに仕上がる。手順は、アクリル接着剤を専用スポイトに取り出して、割れた破片を接着する面にのみ垂らして、ただちに接着する破片を密着させる。

接着面をアルコールなどで拭いて、汚れを除去する。

破片が1つにまとまって復元できたら、いよいよ本体に接着

レンズ本体の破断面と密着する面にのみピンポイントでアクリル接着剤を塗布。乾いてしまう前にただちに貼り合わせる。そのまましばらく放置して完成。接着剤が多少のはみ出してしまったが、この程度なら乾燥後に研磨材で磨くことで容易に落とせる。

接着する破片が複数の場合はあらかじめ1つにまとめて接着しておくとキレイに仕上がる。

ピッタリとくっついて、ズレもなくきれいに仕上がった。

失敗すると…ズレが生じて破損しやすくなる

接着面の汚れや油脂を落とすことなく接着剤を流し込んでしまうと、接着面に広がって汚れの層となって残り、汚らしくなってしまう。また、位置合わせがいい加減だったり、接着後にむやみに動かすと接着面がズレて段差が生じる。破損しやすく、汚れも溜まるので注意!

失敗すると、接着部分がズレて汚らしくなってしまう。

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