
「軽自動車では高速走行や長距離移動で少し物足りないが、ファミリー感強めのハイトワゴンや大きなSUVはちょっと……」。そんなユーザーから注目されているのが、スズキのコンパクトクロスオーバー「クロスビー」だ。全長3760mm、全幅1670mmのスモールサイズながら、2025年に登場した最新モデルでは丸型ヘッドランプの愛らしさを残しつつ存在感のある顔立ちへ刷新。安全装備やパワートレーンの刷新も功を奏し、2026年上半期の登録台数が前年同期比2.3倍に急増するなど、いま非常に強い注目を集めている一台になる。
●文:月刊自家用車編集部
軽並みの取り回しと、ミドルSUV級の広大な室内空間
クロスビー最大の強みは、軽自動車並みの小回り性能(最小回転半径4.7m)と、広大な室内空間を見事に両立している点にある。
全高を1705mmと高く取り、ハイトワゴンで培ったノウハウを活かした高効率なパッケージングにより、大人4人が乗っても後席にはゆとりの空間が広がる。実質的には2クラス上のミドルSUVに匹敵する余裕ともいえ、高い全高のおかげで乗降性や荷物の出し入れも非常にスムーズだ。
パッケージ面でも水平基調のボンネットにより車幅や車両感覚は掴みやすく、狭い路地でのすれ違いや街中での取り回しでも運転者に大きな安心感を与えてくれる。小さなサイズ感を上手に魅力のひとつ。まさに、「扱いやすいコンパクトサイズ」と「日常からレジャーまで頼れる実用性」を極限まで追求したパッケージングであり、街乗りメインのドライバーからファミリー層まで幅広く支持される最大の理由がここにある。
左右独立してスライド&リクライニングができる後席シート。大人4名が乗車しても膝周りに余裕がある広大な足元空間を確保しており、長距離の移動でもストレスなく快適に過ごせる空間に仕上がっている。
丸型ヘッドランプと個性的なフロントグリルが織りなす「カドマル四角」の愛らしいフロントマスク。最新モデルではバンパーや車体各部に角張ったイメージをプラスし、タフで精悍なSUVらしさをより際立たせている。
1.2Lマイルドハイブリッド×熟成足回りがもたらす上質な走り
パワートレーンは、前世代の1Lターボから最新設計の1.2L直列3気筒マイルドハイブリッドにと変更された。最高出力こそターボ時代を下回るものの、発進時からスムーズに立ち上がるモーターアシストと素直なアクセルレスポンスにより、日常域での扱いやすさと自然で気持ちの良い加速フィールを手に入れている。
さらに注目したいのが、走りの質感と足回りの進化ぶりだ。後輪の接地感不足やバタつき感がしっかりと解消されていて、しなやかでドッシリとした走行安定性を獲得している。ステアリングを切った際の唐突なロール感も抑えられ、軽快に曲がりながらもラインを外さない確かな追従性も高まっている。
特に高速走行時の恩恵は大きく、高速道路でのレーンチェンジやカーブでも横揺れが素早く収まり、フラットな乗り心地を維持してくれるため、長距離移動でもドライバーや同乗者が疲れにくい。遮音振動面の向上もあって、コンパクトクラスとは思えない落ち着きと静粛性を実感できる仕上がりだ。
最低地上高も180mmを確保し、4WDモデルにはスノーモードやグリップコントロール、ヒルディセントコントロールに加え、コーナリング時のライン孕みを防ぐアクティブコーナリングサポートも装備することで、ラフロードや雪道での頼もしさもアップしている。
前方視線を外さずに速度やナビ情報を確認できるカラーヘッドアップディスプレイや9インチHDディスプレイオーディオも用意。視認性と直感的な操作性を追求し、安全運転を多角的にアシストしている。
コンパクトなボディサイズと3気筒エンジン×マイルドハイブリッドによる滑らかな走りで、街乗りからロングドライブまで快適にこなす。
先進安全機能の充実ぶりも見逃せない
インテリア周りでは、ステアリング奥にスズキ国内初となる7インチカラーメーターディスプレイを採用。スズキコネクト対応の9インチメモリーナビやカラーヘッドアップディスプレイなど、快適装備も最新世代へとアップデートされている。
安全面ではミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた「デュアルセンサーブレーキサポートⅡ」を搭載。上級グレードのハイブリッドMZには全車速追従&停止保持機能付きのアダプティブクルーズコントロール(ACC)や、車線維持支援(LKA)が備わる。
後席には5:5分割のスライド&リクライニング機構を備え、防汚タイプのラゲッジボードや撥水シート表皮など、濡れたアウトドアギアも気兼ねなく積める設計も人気を底支えしている理由のひとつだ。
見通しの悪い交差点やバックでの駐車時などに威力を発揮する全方位モニターにも対応。リアルワールドで重宝できる実用装備の充実ぶりも最新モデルの強み。
イチオシグレードは上級のハイブリッドMZ
ラインナップには、価格を抑えたエントリーのハイブリッドMX(215万7100円〜)と、上級仕様のハイブリッドMZ(233万5300円〜)が用意されている。
おすすめの買い頃グレードは、間違いなく上級グレードの「ハイブリッドMZ」だ。ハイブリッドMXに対し、夜間の視界を確保するアダプティブハイビームアシストや電動パーキングブレーキ、ステアリングヒーター、本革巻ステアリング、全車速追従ACCなど、約22万円相当の豪華装備がプラスされながら、価格アップは約18万円に抑えられている。この内容と価格設定は買い得感が高く、長く快適に乗り続けたいユーザーにとってベストな選択となるだろう。
上級グレード「HYBRID MZ」は、本革巻ステアリングやシフトノブ等の上質装備に加え、LEDヘッドランプやメッキドアハンドルなどで華やかさもプラスされる。
| ●クロスビー グレードバリエーション&価格【2025年10月モデル】 | ||
| パワートレーン | グレード | 価格【2WD/4WD】 |
| 1197cc直3DOHC 80PS/11.0kg-m + モーター 2.3kW/60Nm | HYBRID MX | 215万7100円/233万3100円 |
| HYBRID MZ | 233万5300円/250万300円 | |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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