
キャンピングカーでの優雅な旅に憧れつつも、本格的なモデルは大きすぎて運転が不安だと感じる人は多いはずだ。さらに車中泊といえば、お風呂に入れなかったり、夏の暑さや冬の寒さに耐えたりと、何かと我慢を強いられるイメージがあるかもしれない。そんなキャンピングカーの常識を見事に打ち破り、まるで高級マンションの一室のような快適さを実現した驚きのモデルが存在する。充実した装備と広大な室内空間で、旅の質を劇的に向上させる極上キャンパーの全貌に迫ろう。
●文:月刊自家用車編集部
欧州で圧倒的な人気を誇るベストセラーを日本仕様に
今回紹介するのは、キャンピングカーの製造で国内トップクラスの実績を誇るナッツRVが手掛けた、フィアットのデュカトをベースにしたキャンピングカーだ。ベースとなるデュカトは、ヨーロッパにおいてキャンピングカー専用シャーシとして最もスタンダードな存在である。欧州では商用車のベストセラーモデルとして、絶大な人気を誇っているのだ。
2022年モデルから日本市場に初めて正規導入されたことで、国内のキャンピングカーベースとしての注目度が一気に高まった。車両のベースには全長と全高のバランスが良いL2H2タイプが採用されている。180psという高馬力とハイパワーを発揮するクリーンディーゼルエンジンを搭載しているため、長距離移動でもストレスのない力強い走りが堪能できる。
運転席に座ると、乗用車と遜色のない洗練された空間が広がっていることに驚かされる。フルデジタル仕様のコックピットが採用されており、多彩な情報や警告を明確かつ即座に確認することが可能だ。さらに、10.1インチの大型タッチスクリーンを備えた先進のUconnectインターフェイスは、Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応しており、スマートフォンとの連携も完璧にこなしてくれる。充実した安全装備も備わっているため、不慣れな土地への長旅でも安心感は抜群だ。
運転席が回転して出現する広大なリビングスペース
車内後部へ足を踏み入れると、そこには商用バンの面影を一切感じさせない極上の空間が待っている。特筆すべきは、運転席と助手席のフロントシートをくるりと後ろへ回転させることができる画期的なシートアレンジだ。これにより、車内前部のスペースがあっという間にボックスシートへと変貌を遂げる。
家族や友人と向かい合って座り、ゆったりと食事や談笑を楽しむことができるこのレイアウトは、思わず本当に車の中なのかと疑ってしまうほどの快適さだ。中央に設置されたテーブルは二段構造になっており、下段がスライド式になっているため、乗車人数や用途に合わせて広さを自在に調整できる工夫も素晴らしい。上部には機能的な収納棚も設置されており、使い勝手をとことん追求した設計が光っている。
家庭用エアコンに電子レンジ、シャワールームまで完備
長旅や車中泊の質を決定づける車内装備の充実ぶりも、このモデルの大きな魅力だ。スライドドアのステップを上がって左側に位置する広々としたキッチンカウンターには、旅先での食材保管に必須の冷蔵庫をはじめ、実用的なシンクや電子レンジが美しく内蔵されている。作業スペースもしっかりと確保されているため、本格的な調理も難なくこなすことができる。
そして、カウンターの上部にはなんと家庭用エアコンが堂々と装備されており、日本の厳しい猛暑の中でも車内の空調を常に快適な状態に保ってくれる。ナッツRVが誇る高断熱のパネル構造や、独自のウルトラ断熱システムと相まって、一年を通じて極上の居住性を提供してくれるのだ。
さらに驚かされるのが、水回りの圧倒的な充実度である。2列目シートの後方には、シャワールームが完備されている。キャンプ場や車中泊スポットの周辺に入浴施設がなくても、汗や汚れをサッと洗い流すことができるのは非常にありがたいポイントだ。
多彩なレイアウトと大容量収納で旅の可能性は無限大
車内の最後部にも広めのボックスシートが設けられており、クッション性が高くしっかりとした座り心地を実現している。テーブルを挟んで複数人が向かい合ってコミュニケーションを楽しめる、まさにマンションのリビングのような空間が広がっている。
就寝スペースについても抜かりはない。天井部分には吊り下げ式のベッドが装備されており、使用しない時は天井にピッタリと収納できるため、居住スペースを一切圧迫しない賢い設計となっている。床下には大容量の収納スペースが確保されており、ボックスシートの足元には釣り竿やキャンプギアといった長物も気兼ねなく積載することが可能だ。
ナッツRVが手掛けるフォルトナには、余裕のダイネットサイズを持つCタイプや、ツインダイネットにマルチルームを備えたMタイプ、さらに特別な家具色やファブリックを用いたアーバンエディションなど、用途に応じた多彩なレイアウトが用意されている。圧倒的な断熱性能と新電装システムのエボライトを搭載し、まさにキャンピングカーの理想形とも言える仕上がりに到達している。気になった方は、ぜひ実車を体感してその魅力を確かめてみてほしい。
写真ギャラリー
フィアットのデュカト
商用車として高い人気を誇るフィアットのデュカト。
フィアット デュカトの運転席。
運転席と助手席が回転。複数人が向き合えるスペースが登場。これは驚きの工夫だ。
スライドドア下にはステップが設置されている。右側にあるのは冷蔵庫だ。
カウンターの上部には家庭用エアコンを装備しており、車内の空調管理は万全。
車内後部は広めのボックスシートとなっていて、座席部分クッション性も高くしっかりとした作りになっている。
車内後部のボックスシート。テーブルを挟んで複数人が向かい合ってコミュニケーションを交わせる。
床下には収納スペースを確保する。
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