
キャンプや車中泊、ワーケーション、さらには災害時の備え——。近年、その多用途ぶりから注目を集めている軽キャンピングカー市場において、際立った存在感を放つモデルがある。カーショップスリーセブンが手がける「Palm」だ。
●文:月刊自家用車編集部
“使える”をコンセプトにした多用途軽キャン
軽キャンとは思えない広さと快適性、そして日常使いにも耐える柔軟性を備えたこのモデルは、「使える軽キャンパー」として多くのユーザーから支持されている。この記事では、そんなPalmの魅力を装備・機能・居住性の各視点から掘り下げていく。
Palmは、ダイハツ・アトレーRSをベースとした軽キャンパーである。アトレーRSは軽バンとして高い人気を誇り、その広い荷室と信頼性の高い足まわりを活かして、キャンピングカーとしての実力を大きく引き上げている。
Palmの特長は、その汎用性の高さにある。キャンプやアウトドアだけでなく、車中泊、テレワーク、災害対策といったさまざまな場面に対応する設計思想が貫かれており、まさに「今」のライフスタイルにフィットする一台といえる。
軽キャンの常識を覆す室内空間と快適性
Palmに乗り込んでまず驚かされるのが、軽自動車とは思えないほどの居住性の高さだ。車内には4分割の専用マットが標準装備されており、就寝時にはフルフラットなベッドモードへと簡単にレイアウト変更が可能。ベッドサイズはおよそ1900×900mmで、成人2名がしっかりと横になって休める広さを確保している。
しかもこのマットは、カラーを選べるうえに女性でも簡単に組み立てられる点がポイント。収納時には分割式ならではのコンパクトな格納ができ、後席を走行モードに切り替えるのもスムーズだ。
さらに室内は断熱加工済み。外気温の影響を受けにくいため、真夏の暑さや真冬の冷え込みにも対応できる。軽キャンパーのウィークポイントとして挙げられがちな「寒さ・暑さ」を克服したPalmは、1年を通して車中泊が楽しめるモデルとして高く評価されている。
高出力リチウム電源で広がる使い方
Palmが多用途に「使える」理由は、電源システムにもある。車両には大容量2048Wh、出力2200Wのリチウムイオン電源を搭載。家庭用電化製品が問題なく使える高出力設計となっており、冷蔵庫やIHクッキングヒーター、電子レンジといった調理家電も接続可能だ。
さらに、充放電回数は3500回以上の長寿命設計。長期的に見ても信頼性が高く、サブバッテリーとしての運用に優れる。ワーケーションやノマドワークでのPC作業、照明・空調の使用など、電源を必要とするシーンでも安心して対応できるだろう。
集中スイッチパネルも標準装備されており、車内の電気管理は直感的かつスムーズ。加えて、サテライトスピーカーや左右上部の収納も備えており、音楽や動画を楽しみながら、荷物も整理しやすい快適な空間を実現している。
使い勝手に優れるカーゴ&収納スペース
後方には跳ね上げ式のドアを採用し、積載スペースとしての使いやすさも両立。キャンプギアやスーツケース、テーブルなどの大型荷物もスムーズに出し入れできる。
また、車内各所には収納スペースが豊富に用意されており、限られた車内空間を最大限に活用できる点もPalmの強みといえる。コンパクトな外観とは裏腹に、「積む」「使う」「寝る」という基本性能が高次元でまとまっている。
豊富なボディカラーで自分らしさを演出
実用性だけでなく、デザイン性にもこだわりたいユーザーにとってうれしいのが、Palmの豊富なカラーバリエーションである。
設定されているボディカラーは6種類。例えば、明るくポップな印象を与える「トニコオレンジメタリック」はアウトドアシーンで視線を集めやすく、アクティブな印象を演出するのに最適だ。シンプルで都会的な印象を持つ「ブライトシルバーメタリック」や「ブラックマイカメタリック」は、日常使いにもなじみやすく落ち着いた雰囲気を醸し出す。上質感のある「シャイニングホワイトパール」は特別色として設定されており、ワンランク上のプレミアム感を求めるユーザーにも対応する。
さらに、爽やかで清涼感のある「ブルークリスタルシャイン」や、アウトドアとの相性が抜群の「オフビートカーキメタリック」など、個性的な色合いもラインナップされており、選ぶ楽しみを感じさせてくれる。
このように多彩なカラー展開により、ユーザーの趣味やライフスタイルに合わせた「自分だけのPalm」をつくることができるのも、このモデルの大きな魅力である。
軽自動車ならではのメリットとPalmの価値
Palmは軽自動車ベースのキャンピングカーということで、維持費の面でも大きな利点がある。車両価格、税金、保険料、高速料金など、すべてにおいて普通車よりもコストが抑えられる。
しかしながら、装備や快適性は普通車キャンパーと比較しても遜色なく、むしろ多機能な点では上回っている部分も多い。燃費の良さも含め、長距離の旅や頻繁なアウトドア利用を考えるユーザーにとっては、コストパフォーマンスの高い選択肢と言えるだろう。
Palmは“ちょうどいい”軽キャンパーの理想形
軽キャンパー「Palm」は、室内の快適性、装備の充実度、使い勝手、コスト面のバランスが非常に優れている。ソロキャンプはもちろん、2人旅やワーケーション、災害時の非常用としても活躍し、多様化するライフスタイルにフィットする一台である。
レイアウト変更のしやすさや女性にも扱いやすい設計など、細部まで丁寧に作り込まれており、「ただの軽キャンパー」では終わらない完成度を誇っている。
「軽キャンを選びたいけれど、妥協はしたくない」——そんなニーズに真正面から応えるPalmは、これからの軽キャンパー選びにおいて注目すべき一台である。
写真ギャラリー
助手席がフラットになるため、荷物の積載スペースを広く確保することができる。
バックドア側から見た車内。
テーブルは使いやすくも邪魔にならない適度なサイズ感。用途に応じて取り外し可能だ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
ネジのトラブルの代表例、溝がつぶれてしまった場合の対処法 自動車のメンテナンスを自分で行う場合、ドライバーを使用してネジを外すという作業は基本中の基本となる。また、日常においてもドライバーを使用した作[…]
邪魔になりがちなサンシェードを、サンバイザーに収納するという発想 5月ともなると日差しも徐々に強くなり、地域によっては真夏日を記録するなど、2026年の夏も強烈な暑さになりそうな雰囲気も漂わせている状[…]
誰もが憧れた秘密基地を再現するジャストサイズの軽キャンパー 今回紹介するのは、キャンピングカーの老舗ビルダーであるホワイトハウスキャンパーが手掛けた、遊び心あふれる軽キャンパー「N-VAN コンポ」だ[…]
操縦安定性の研究者が提案したミッドシップは小型車のスタディだった エンツォ・フェラーリ、フェルディナント・ポルシェ、フェルッツィオ・ランボルギーニなど、世界的なスーパースポーツカーには、夢と情熱でそれ[…]
最終型に「プロ」の顔を移植する背徳感 会場で一際赤い輝きを放っていた初代シティ。ベースは最終型ということだが、初期に登場した1981年式の商用バン「シティプロ」のグリルやフェンダーミラーを移植した「先[…]
最新の投稿記事(全体)
日産は、長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」を掲げており、今回の「自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展 2026」では、AIを中心とした「AIディファインドビークル(AIDV)[…]
物流のプロたちが投げかけた「本気の質問」 「ジャパントラックショー」は、大型トラックや物流システムが主役の硬派な展示会だが、フィアットブースに展示されていた2台の商用モデルは、スタイリッシュなスタイリ[…]
「ラグジュアリー=大排気量」にあらず 約16年ぶりにフルモデルチェンジした新型エルグランド。最大の見どころは、日本におけるラグジュアリーミニバンの先駆者として、今の日産が考える最高峰のラグジュアリーを[…]
サンシェードを使用しても、車内の温度上昇は避けられない まだ5月だというのに、すでに各地で真夏日を記録。日差しの強さを実感している人も多いのではないだろうか。また、クルマで出かけた際にも、強烈な日差し[…]
欧州で圧倒的な人気を誇るベストセラーを日本仕様に 今回紹介するのは、キャンピングカーの製造で国内トップクラスの実績を誇るナッツRVが手掛けた、フィアットのデュカトをベースにしたキャンピングカーだ。ベー[…]
- 1
- 2























