
キャンピングカーの室内の快適性は華奢な装備だけでは十分とはいえない。室内にこもる湿気に、はびこるカビ。内装材がケミカルな異臭を放ったら車中泊どころではないはずだ。クルマ旅は日常生活圏から離れ、自然と調和しながら解き放たれた時間をすごすのが醍醐味の一つ。それを実現するために作られたのが三島ダイハツのクウォッカジャパンディだ。人にも環境にもやさしい軽キャンパーを紹介しよう。
●文:月刊自家用車編集部
これが軽トラパネルバン? かわいらしさと幸福感を感じさせる軽キャンパー
三島ダイハツは静岡県駿東郡長泉町に本社を構えるダイハツのディーラーで、オリジナルのキャンピングカーの製造•販売も展開。今回紹介するクウォッカジャパンディもその一つだ。
クウォッカとはオーストラリア南西部に生息する小型カンガルーで、いつも笑っているような口元から“世界一幸せな動物”と呼ばれている。
このクウォッカのかわいらしさと幸福感をオマージュして開発された軽キャンパーが三島ダイハツのクウォッカシリーズで、その第3弾がクウォッカジャパンディになる。
Japandi(ジャパンディ)とは“Japanese”と“Scandinavian”を組み合わせた造語で、クウォッカジャパンディは和と北欧デザインを融合させた『北欧和風』が室内空間のテーマ。
木の温もりがあふれるかわいらしいインテリアだけでなく、幸福感のある快適性を提供する空間を作り上げている。その詳細を早速チェックしていこう。
『北欧和風』をイメージした室内。とても元軽トラパネルバンの荷台とは思えないナチュラルでモダンな雰囲気だ。
無垢の富士ヒノキとホタテ漆喰ペイントで『北欧和風』を表現しつつ、人にやさしい空間を作り出す
クウォッカシリーズのインテリアの特徴の一つが、三島ダイハツの地元、静岡県産富士ヒノキの使用だ。無垢の天然木が温もりを感じさせ、ヒノキの抗菌、防虫、耐湿効果や、香りによるリラックス効果が期待できる。
さらに壁や天井の壁紙には、紙と木が主原料で優れた消臭効果と結露やカビの発生を抑えるルナファーザーを使用。
その上に漆喰ペイントで“和”を表現しているが、この室内塗材にも秘密がある。ホタテ貝の貝殻を砕いて練りこんだ『ホタテ漆喰ペイント』の採用だ。
ホタテ漆喰ペイントはホタテの貝殻が主成分。多孔質で調湿並びに臭いを吸収分解し、高アルカリでカビの発生を抑える効果がある。また素材の持つ微細な孔が、ホルムアルデヒドなどVOC(揮発性有機化合物)を吸着・分解する。
軽キャンパーの室内は物理的に狭く、空気がこもりやすい。富士ヒノキと人にやさしい壁材の融合が、車中泊により適した室内環境を作り出している。
壁や天井は富士ヒノキとホタテ漆喰ペイントで『北欧和風』を表現。高湿度時は湿気を吸収し、乾燥時は湿度を上げる調湿性にも優れる。主原料は自然素材で燃えにくく、万が一の火災でも有毒ガスを出さない安全な内装でもある。
トランスフォームベッド採用で手軽にベッド展開が可能。室内の自然な風合いと調和したデザインも◎
クウォッカジャパンディが新たに取り入れた装備が、ベッドマットとトランスフォームベッドだ。
ベッドマットは中綿に通常のウレタンではなくファイバーマットを採用。厚さは30mmだが、ファイバーマットの優れた弾力性と反発性でくつろぐときも寝るときも快適な居心地を約束する。
ファイバーマットは洗うことができ、清潔感もキープできる。
トランスフォームベッドは、簡単に横向きベンチシートとベッドの変換が可能で、シート展開時は背もたれがあるためゆったりとくつろげそうだ。台座を引き出し、ベットマットを広げれば、フラットなベッドにトランスフォーメーション。
ベッド展開時のサイズは長さ1840mm×幅1060mm。就寝定員2名で、一人旅ならのびのびとこの上ない就寝スペースが広がる。
トランスフォームベッドは室内で存在感のあるインテリア。富士ヒノキを使ったベースとアースカラーのマットカバーが室内のナチュラルな風合いを押し上げ、ホタテ漆喰ペイントの壁にもマッチ。森の中の瀟洒なタイニーログハウスのような空間で自然に溶け込み、上質なくつろぎの時間がすごせそうだ。
和の趣と北欧のミニマリズムが融合。“Japandi”らしさあふれるテーブルカウンター
室内のリア左側にはテーブルカウンターを装備する。富士ヒノキを使った壁はログハウスの片隅のような温もりのある空間を演出。自然素材を使いシンプルでミニマム、そして機能的なカウンターは、キャンピングカーにおける北欧デザインインテリアの一つの形といえるだろ。
さらにカウンター下の収納庫の各扉にはホタテ漆喰ペイントを施し、和の趣を加えることで洗練された落ち着きのあるデザインに仕上げられている。
薄型ながら食事をするには十分なスペースのテーブルカウンター。折り畳み式テーブルを下せば、収納庫すべてを閉じることができる。
展示車にはオプションのシンクを搭載。オプションの給・排水タンク各10Lが収納庫に収まる設計で、水回りがマストなユーザーの要望にも応えている。
オプションでシンクを用意。シンクレスの場合はカウンターから延長の天板になる。
充実のオプション装備で快適性がアップグレードできる
内装に自然素材をふんだんに使い室内の快適性に優れるクウォッカジャパンディだが、展示車はオプション装備の導入で室内環境の良好さをさらにアップ。
テーブルカウンター上部には吸排気ベンチレーターを装備。窓が少ないパネルバンの弱点をカバーしている。ミニマルキッチンで車内調理を楽しんでも匂いや湯気を排気し、雨の日におこもりしても新鮮な空気を取り込むことができる。
室内前方には車載クーラーも搭載。暑い季節のクルマ旅も快適にすごせる。ほかにもFFヒーターやAC入力、AC充電器、室内コンセントなど多彩なオプション装備が用意され、快適性や利便性がアップグレードできる。
展示車は運転席、助手席にオプションのレカロシートSR-Cを架装。ドライブの快適性も向上されている。
機能的でおしゃれでかわいいミニマルキャンピングカーはひとり旅が良く似合う
外装も室内もかわいらしいクウォッカジャパンディの展示車には、女性の見学者が途切れることなく訪れていた。
このキャンピングカーに似合う有名人は? と聞かれれば、多くの人は女性が頭に浮かぶはず。それは伊藤沙莉かもしれないし、石田ゆり子かもしれないが、女性を中心に幅広い年代の方に「こんなクルマでひとり旅がしてみたい!」と思わせる軽キャンパーだ。
また、ベース車がハイゼットトラックパネルバンで窓が少なく、プライバシーを守りやすい点も女性向きと言えるだろう。
展示車の車両本体価格は319万円(税込)。オプション装備料込みで546万6600円(税込、諸費用別途)。
『北欧和風』という癒しの空間で、プライスレスなクルマ旅が楽しめる。
キャンパー部標準装備品
- 富士ヒノキ&漆喰ペイント&ルナファーザー
- 100Aディープサイクルバッテリー
- 走行充電器
- 集中スイッチ
- 後部ベッドマット
- 室内LED照明4灯(スライド可動式)
- ベッドマット4分割
- DC&USBコンセント
- 富士ヒノキ部自然健康塗料塗布
- 断熱材(天井•壁•床)
- 後部集中ドアロック(5TM車は別途キーレスが必要)
展示車に装着されているオプション•参考装備品(価格はすべて税込)
- 外部AC入力&充電器&室内コンセント 7万7000円
- 全塗装&遮光カーテン 59万9500円
- 200Aリチウム&走行充電 31万2400円
- 吸排気ベンチレーター 6万6000円
- 14インチアルミ&タイヤ 18万円
- アクリルウィンドウパッケージ 24万2000円
- 12Vセパレートクーラー 30万8000円
- シンク&給水排水タンク•残量計 9万3500円
- レカロSR-C 2脚 36万5200円
- アウトドアリビングテーブル 3万3000円
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