
すっかり人気が定着したSUVはオンロードを主眼に開発されているものが主流だ。となれば、その特性に合わせたプレミアムなタイヤが欲しくなる。ブリヂストンのアレンザは、まさにそうしたユーザーの希望をかなえてくれる存在だ。
●文:月刊自家用車編集部 ●写真:奥隅圭之/ブリヂストン
SUVの実力を引き出し「滑らかさ」「心地よさ」が味わえる
ブームが定着し車種も増えたクロスオーバーSUV。乗用車をベースにひと味ちがう個性を演出したモデルとして人気を集めている。
その成り立ちからハードクロカン車とは一線を画し、オフロード性能は未舗装路の走行を含むレジャー程度を想定。カテゴリーが上級になるほど、いわゆる道具感は薄まり、ラグジュアリー&スペシャリティな志向を強める。
アレンザはそうしたSUVに照準を合わせ、オンロードでの走行フィールや快適性を高めたシリーズだ。大径タイヤがお約束のSUVに対応するサイズラインナップを揃え、重心の高さや車重の重さといった特徴に対処する設計が施されている。
SUVだから騒音や多少のふらつきは我慢…といったこととは無縁で、さすがSUVのために専用設計されたタイヤだと実感させてくれる。
ラインナップはスポーティなハンドリングをもたらす001と、静粛性と快適性を究めたLX100の2タイプ。基本性能の高さは共通ながら、愛車のキャラクターや求める走りに応じて選べる。
詳細解説
ALENZA LX100
【特長】
●SUV専用設計による
ふらつき低減サイドのケース部材を2枚に増やすなどの高剛性ケース化により、ふらつきを防止。また、路面と内部構造(ベルト)の距離を確保するトレッドゲージ最適化を行い、入力伝搬低減により乗り心地を改良している。
●高次元の静粛性を実現
イン側の3Dノイズカットデザインがトレッドからの振動伝播を低減して中周波ノイズを、ダブルブランチ型消音器を備える3Dノイズ抑制グルーブが高周波ノイズを抑制。シークレットグルーブが摩耗時の溝形状を最適化する。
●高い耐摩耗性能
ブロック剛性の最適化によって、SUVタイヤに求められるライフ性能の向上を達成。シークレットグルーブの採用と相まって、耐摩耗性の向上と静粛性能維持の両面においてロングライフを実現している。
●サイズ(インチ):15〜22 ●タイヤ幅:175〜315 ●扁平率(%):35〜80 ●価格:2万900〜11万5940円
ALENZA 001
【特長】
●高い運動性能をSUVにも
パタンのブロック端は角を丸めてあり、制動時のエッジの巻き込み変形を制御。フラットな接地を実現し、プレミアムSUVに求められる性能を実現している。
●転がり抵抗を抑制して低燃費を達成
分子構造を操るブリヂストンの独自技術「ナノプロ・テック」採用のシリカを配合。シリカ同士の摩擦による発熱を低減し、低燃費性能を高めている。
●制動時の接地性を最適化
リブ端部の角の丸みを最適化して中央の接地圧を高めることにより、ウェットグリップが向上。全サイズにおいてウェットラベリング「b」以上を達成。
●サイズ(インチ):16〜21 ●タイヤ幅:215〜315 ●扁平率(%):35〜70 ●価格:2万8270〜11万5940円
オン/オフ性能の両立を図る「DUELER(デューラー)」に対し、「ALENZA(アレンザ)」はオンロードを主眼に開発されている。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ブリヂストン)
低燃費性能や省資源化といったサステナブル性能も追求 2024年2月に発売された「REGNO GR-XⅢ」(レグノ ジーアール・クロススリー)は、深みを増した空間品質と磨き抜かれた走行性能に加え、低燃費[…]
新型プリウスを支えるのはブリヂストンのタイヤ 新型プリウスは「Hybrid Reborn」をコンセプトに、強みである高い環境性能に加え、「一目惚れするデザイン」と「虜にさせる走り」を兼ね備えたクルマ。[…]
ブリヂストンは、月面を見据える 新たな領域に挑戦するNASAの宇宙開発ミッションには、月面の未踏の地を航行する有人自動運転が必要としている。NASAの有人月面探査車には、月面の激しい温度変化など過酷な[…]
プレミアムSUVの本質的価値を引き出す 重心が高く負荷変動が大きくなりやすいプレミアムSUVの物理的特性に応じて開発されたのがアレンザ。その第一弾として「001」が誕生し、新たな系統として「LX100[…]
最新の関連記事(タイヤ)
海外ブランドタイヤ直輸入で名を馳せたオートウェイ。ブースでは最新銘柄をアピール 海外ブランドタイヤでお馴染みのAUTOWAY。中国や東南アジアで生産される海外ブランドタイヤは、こなれた価格もあって注目[…]
雪上のモータースポーツでも真価を発揮のスタッドレスタイヤ 「シバタイヤといえばドリフト」と誰もが答えるであろうくらい、ドリフトと切っても切れない縁があるシバタイヤ。とくにドリフト走行技術を競うD1グラ[…]
低燃費性能や省資源化といったサステナブル性能も追求 2024年2月に発売された「REGNO GR-XⅢ」(レグノ ジーアール・クロススリー)は、深みを増した空間品質と磨き抜かれた走行性能に加え、低燃費[…]
タイヤの基本点検テクニック タイヤは安全に直結する最重要なパーツ。摩耗が限界まで進んでいたり空気圧が適正でないと、乗り心地ウンヌン以前に危険なので、キッチリとチェックしておきたい。 また、タイヤは足回[…]
タイヤに被せるだけの簡単取り付け 降雪地帯やアウトドアレジャー好きの方であれば、スタッドレスタイヤは当然用意するもの。しかし「稀に雪に見舞われる」程度の地域であれば、場所をとり、交換の手間がある上に”[…]
人気記事ランキング(全体)
春から初夏の車内での休憩にぴったりのアイテム ドライブの合間のちょっとした休憩、車の中でちょっと睡眠をとりたくなることはよくある。筆者は取材などでロングドライブすることも少なくなく、さらに趣味が釣りな[…]
ネジがナメてしまうトラブルを未然に防止するドライバー ネジを外そうと力を込めてドライバーを回すと、ビス山(ネジの十字の部分)から工具の先端部分が外れ、ビス山が潰れてしまう「ネジがナメた」と呼ばれる現象[…]
雷の語源を持つ「レビン/トレノ」の元祖とは? AE86系の車輌は、当時の販売チャンネルの関係から、「カローラ・レビン」と「スプリンター・トレノ」に分けられていました。そしてその分類は「AE86」が始ま[…]
不可能と思われたハイブリッド量産に挑んだG21プロジェクト 1997年暮れに世界初の量産ハイブリッド車として初代プリウスが発売されてから、すでに27年が歳月が過ぎた。しかもその間に、ハイブリッド車は世[…]
日産が提案する新しいくつろぎの空間は『部屋ごと出かけられるクルマ』 コロナ禍があけ日常が戻り、忙しさが増す生活の中で非日常を感じ、自然に触れて癒される空間があれば…そんな願望を満たすために開発されたの[…]
最新の投稿記事(全体)
一部改良をきっかけに、受注を再開 今回実施される一部改良では、ラインナップから内燃機モデルを廃止して、HEVモデルのみに変更。新グレードとして「GR SPORT」が追加設定される。人気SUVゆえに受注[…]
雷の語源を持つ「レビン/トレノ」の元祖とは? AE86系の車輌は、当時の販売チャンネルの関係から、「カローラ・レビン」と「スプリンター・トレノ」に分けられていました。そしてその分類は「AE86」が始ま[…]
日産が提案する新しいくつろぎの空間は『部屋ごと出かけられるクルマ』 コロナ禍があけ日常が戻り、忙しさが増す生活の中で非日常を感じ、自然に触れて癒される空間があれば…そんな願望を満たすために開発されたの[…]
ソフトウェアというとマルチメディアやエンタメを想像するが、Arene(アリーン)が目指すのは 交通事故ゼロ社会実現 筆者がArene(アリーン)という呼び名を初めて聞いたのは遡ること約2年前の2023[…]
ボディ表面に特殊表面処理を施工することで、マットメタルのメンテナンス性を強化 今回導入される「Z “THE LIMITED-MATTE METAL”」は、クラウン専門店「THE CROWN」専用商品と[…]
- 1
- 2