
●まとめ:月刊自家用車編集部(ハラ)
マツダ
CX-8
価格:299万4200~505万8900円
・最新購入情報
車両本体目標値引き額:25万円
納期の目安:1~2か月
リセール予想:C
【プロフィール】売りは多人数乗車だけじゃない。プレミアム視点でもマツダSUVのトップモデル
2017年に発売されたCX-8は、日本国内に展開するマツダSUVとしてはフラッグシップに相当するモデル。ハードウェア的にはCX-5のロングストレッチ仕様で3列シートを備えることが最大のセールスポイントだが、単純にCX-5のホイールベースを伸ばしたのではなく、サスペンションなどは北米向けのCX-9用の改良型を使われている。実態としてはCX-9を日本国内向きに全幅を最適化したナロー仕様といってもいい。なお設計年次は異なるが、最新のFRプラットフォームを採用した最新モデルCX-60よりも車格設定は上になる。
最新の魂動デザインのエッセンスが注がれたエクステリア。サイズ寸法は、全長☓全幅☓全高は4925☓1845☓1730mm。ホイールベースは2930mm。CX-5と比べると全長が350mm、ホイールベースは230mmほど長くなっている。
パワートレーンはデビュー当初はディーゼルターボのみだったが、毎年のように実施される年次改良でバリエーションを拡大。最新モデルは2.5LのNA(190PS/25.7kg・m)と2.5Lのターボ(230PS/42.8kg・m)、2.2Lのディーゼルターボ(200PS/45.9kg・m)の3タイプを用意している。人気の中心となるのは、パワースペックと価格のバランスに優れるディーゼルターボ車だ。
以前のマツダはファミリーユーザー向けに多人数乗車に対応できるミニバンをラインナップしていたが、CX-8は2690mmの室内長を誇るビックキャビンを活かすことで3列のシートを装着。乗車定員を7名もしくは8名に設定することで、これまでマツダのミニバンに乗っていたユーザーをカバーする役割も期待されている。
広々とした空間やセカンドキャプテンシートが選べるなど、後席乗員が寛げるキャビンの仕立ては大きな魅力。さらに価格はかなり高くなってしまうが、上級グレード向けに本革仕様も設定されるなど、国内外のプレミアムSUVとも十分に戦える実力を持つことも強みになっている。
2列目シートは左右2名掛けのキャプテンシート仕様(写真)と3人掛けのベンチシート仕様が用意。3列目シートは小ぶりだが、つま先まわりの工夫もあって座り心地は良好。ロングドライブにも耐えうる実用性を持つ。
【試乗インプレ】走り視点で選ぶならば、ディーゼルターボ車がベスト
素直で癖のないハンドリングや反応が良いフットワークの傾向はCX-5に近いが、ロングホイールベース化の影響もあって、走りはCX-5よりも落ち着いた雰囲気が強まっている。街中で使うには大柄なボディサイズや小回り性能は少々不便にも感じてしまうが、上級SUVに名乗るにふさわしい重厚な走りは、他のマツダSUVでは味わえないもの。特に長距離走行への適性はツーリング性能に秀でるマツダ車の中でもトップレベルだ。
3つあるパワートレーンはいずれも車格相応で、2.5LのNA車でも必要十分の動力性能があるが、ターボ車とディーゼルターボ車はその余裕がさらに高まる印象。高速道路でのコントロール性なども優れる。ただしターボ車は、低中速域のコントロール性を意識した味付けのため、高回転域での伸び感はほどほど。ディーゼルエンジンとしては高回転まで気持ちよく吹き上がるディーゼルターボの方が爽快さは上。燃費の良さも含めて、できることが多いディーゼルターボ車がベストの選択といえる。
最新改良モデルはディーゼルターボの出力向上に加えて、6速ATの応答制御も改良。従来車以上にキビキビとした走りを実現。実用性と楽しい走りのバランスがさらに良くなっている。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(マツダ)
マツダの世界観を具現化するビジョンモデルが世界初公開される。 出展テーマは「走る歓びは、地球を笑顔にする」 今回の出展テーマは「走る歓びは、地球を笑顔にする」で、技術革新と社会インフラ整備[…]
クリーンディーゼルエンジン搭載車の商品強化を図る 今回導入される「XD Drive Edition」は、幅広いニーズに応えるため5モデルすべてに設定される。各モデルともディーゼルターボエンジンを搭載し[…]
初期型 NA6CE(1989年) 未知の需要に果敢に挑戦して大ヒットを記録 初代ロードスターこと、「ユーノス・ロードスター(NA系)」が発売されたのは1989年です。年号が昭和から平成に切り替わった年[…]
東洋工業(マツダ)は、戦後復興に貢献した3輪トラックのトップメーカーだった プロ野球チーム広島東洋カープは、かつて野武士集団とも形容された個性的な市民球団だ。その歩みは長く、球団オーナーを務める松田家[…]
前期型 ロータリーエンジンの開発は、自動車メーカーとして生き残りをかけたマツダの賭けだった コスモスポーツの開発は、単なる新型車の開発ではなく、マツダの社運をかけた一大プロジェクトだった。当時の松田恒[…]
最新の関連記事(カスタム)
今年2月に開催された「Modulo THANKS DAY」の1カット。 モデューロと無限の熱き共演が実現 「Modulo 無限 THANKS DAY 2025」は、ホンダアクセスが手掛けるホンダ純正の[…]
多くのファンを持つクラシックボルボを自分だけの1台に クラシックボルボは、その洗練されたデザインと今のクルマにはない佇まいで、多くのファンを持っているクルマだ。特に、ボルボ240やボルボ940などは人[…]
カスタマイズ経験は当たり前の時代に ホンダアクセスが全国の20歳から69歳のドライバー1000人を対象に行った調査によると、クルマを購入したあとでもカスタマイズできることを知っていた人は9割を超えた。[…]
仕向け地に合わせて作り分けられた”双生児”の個性 最近では少なくなってきましたが、かつてはいわゆる兄弟車がたくさんありました。トヨタならカローラとスプリンター、日産ならサニーとパルサーとラングレーにロ[…]
荷台をまるごと交換するFTポーターエンデューロ 三菱のトライトンは、国内市場では珍しいピックアップトラックタイプの車両だ。また、SUVのように悪路走破性の高いため、アングラー(釣り人)からの注目度や人[…]
人気記事ランキング(全体)
給油の際に気付いた、フタにある突起… マイカーのことなら、全て知っているつもりでいても、実は、見落としている機能というもの、意外と存在する。知っていればちょっと便利な機能を紹介しよう。 消防法の規制緩[…]
日常の延長にある「もうひとつの居場所」 ハイエースなど一般車両ベースのキャンピングカーの人気が高まっている理由は、「特別な装備を持ちながら、普段の生活にも溶け込む」ことにある。このモデルもまさにその代[…]
家族で出かけたくなる「軽」な自由空間 週末に川遊びや登山、キャンプなどで思い切り遊んだあと、そのままクルマで一晩を過ごす――。そんなシーンを想定して生まれた軽キャンパーがある。限られたボディサイズの中[…]
なぜ消えた?排気温センサー激減のナゾ 排気温度センサーは、触媒の温度を検知し、触媒が危険な高温に達したときに排気温度警告灯を点灯させるためのセンサーだ。このセンサーは、いつのまにか触媒マフラーから消滅[…]
自動車整備の現場では、かなり昔から利用されているリペア法 金属パーツの補修材として整備現場ではかなり昔から、アルミ粉を配合したパテ状の2液混合型エポキシ系補修材が利用されている。 最も名が通っているの[…]
最新の投稿記事(全体)
リビングのような空間と先進運転支援技術で受注好調。ハイウェイスターに人気が集中 新型「ルークス」は、外観に「かどまる四角」をモチーフとしたデザインと、日本の伝統建築にインスピレーションを得た新たな2ト[…]
世界中から支持されるランドクルーザー、その人気は永遠なり! もともとランドクルーザーは、単なる移動手段ではなく、人々の命を預かる「道具車」として、特に僻地や未開の地で切実なニーズに応え続けてきた歴史を[…]
高い環境意識のもとに生まれたスタイリッシュなEV ボルボ史上最も小さなEVとして、2023年11月に日本導入されたのがEX30だ。 サイズでいえば全長4235×全幅1835×全高1550㎜なので、日本[…]
車中泊を安心して、かつ快適に楽しみたい方におすすめのRVパーク 日本RV協会が推し進めている「RVパーク」とは「より安全・安心・快適なくるま旅」をキャンピングカーなどで自動車旅行を楽しんでいるユーザー[…]
電動SUVが“旅の相棒”になる、新しいカタチ アウトランダーPHEVをベースにした「イーポップ」は、電動SUVの持つ走破性と静粛性をそのままに、快適な旅の空間をプラスしたキャンピングカーだ。最大の特徴[…]
- 1
- 2