
日産自動車は10月29日、2026年夏に発売を予定するフラッグシップとなる新型「エルグランド」を先行公開した。人気が高まり続けている高級ミニバンクラスがさらに活況を呈するのは間違いない。注目モデルの見どころを先取りチェックした!
●文/写真:月刊自家用車編集部
新型エルグランドのデザインコンセプトは「The private MAGLEV」
エルグランドは、広い室内と高級な内装を両立させた「プレミアムミニバン」のパイオニアとして1997年の初代モデルから好評を得てきたモデル。
16年ぶりにフルモデルチェンジする新型エルグランドは、第3世代となる日産のハイブリッドシステム「e-POWER」と、進化した電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」や、インテリジェントダイナミックサスペンションを採用することで、プレミアムミニバンにふさわしい乗り心地の良さと「運転の愉しさ」をレベルアップさせている。
デザインはジャパンフラッグシップとして、“威風堂々”とした存在感を感じさせるエクステリアを採用。デザインコンセプトは「The private MAGLEV(日本語名:リニアモーターカー)」とし、非日常の旅に出かける高揚感や期待感を感じさせる特別なデザインを実現している。
現行車からサイズを拡大したエクステリアは、ハイスピードでありながらスムーズで静かなリニアモーターカーの姿をイメージし、威厳とダイナミックなプレゼンスを兼ね備えた佇まいを表現。
デザインランゲージ「タイムレスジャパニーズフューチャリズム」を具現化したほか、フロントグリルには日本の伝統工芸である「組子」をモチーフとし、サイドパネルの大きな面構成と緻密なディテールのコントラストは、日本庭園のように広いスペースの「間」と緻密に仕上げられた細部「整」の考え方を取り入れている。
ボディカラーには、富士の黎明の一瞬を切り取った自然美を表現した「FUJI DAWN -フジドーン-」と、日本で古来より高貴さや格式の高さを象徴する色から着想した「至極-シゴク-」を新色として採用している。
国内モデル初の14.3インチ統合型インターフェースディスプレイを採用
インテリアは、特別なプライベートラウンジのような空間を目指して開発。運転席からの視界が広がる高くなったアイポイントにより、安心感とともに誇らしさを感じられる設計としている。
モダンで広がりのあるインストルメントパネルデザインと幅広で高いコンソールを採用するほか、日産国内モデルとしては初の14.3インチの大画面統合型インターフェースディスプレイを採用することで、上質で先進的な空間を実現している。
公開された新型エルグランド。
ドアトリムには、エクステリアの組子パターンと統一感を持たせたキルティングを施し 臨場感あふれる3Dサラウンド再生を楽しめるBOSE 22スピーカープレミアムサウンドシステムを搭載。さらにインストルメントパネルからドアにかけて連続的に繋がる最大64色の設定が可能な間接照明も配置される。インテリアのシート素材にはテーラーフィットを使用し、日本の美意識に息づく紫と青があしらわれた「紫檀-シタン-」を採用した。
ドアトリムにエクステリアの組子パターンと統一感を持たせたキルティングを施し、日本の美意識に息づく紫が採用された内装色「紫檀-シタン-」によって、高級感あふれる特別な空間を演出する。
第3世代e-POWERでクラストップレベルの燃費と静かさを獲得
搭載される第3世代e-POWERは、専用設計で効率を高めた新型ZR15DDTeエンジンと、モーター・発電機・インバーター・減速機・増速機の5つの主要部品をひとつにまとめた「5-in-1 e-POWERパワートレインユニット」で構成。静粛性と燃費性能を大幅に向上させている。
さらに新しい制御技術を導入することで、プレミアムミニバンにふさわしい力強く上質な走りを実現。プラットフォームも刷新され、高剛性ボディと徹底した遮音構造によって、静かで快適な乗り心地を提供している。
e-4ORCEは、日常からワインディングまであらゆるシーンで走行性能を飛躍的に向上させる進化型を採用。日常シーンでは前後モーターのトルクをバランスよくコントロールし、走り出しや加減速による車体の揺れを抑えてスムーズで快適な乗り心地を提供し、旋回中には、従来のモーターとブレーキの統合制御に加え、リヤモーターのトルクを積極的に活用することで、より気持ちのよいコーナリングを実現している。
サスペンションは、走行シーンに応じて4輪の減衰力を可変し、車体の揺れを抑えて不安なく落ち着いた挙動を実現するインテリジェントダイナミックサスペンションを採用。e-POWER、e-4ORCE、インテリジェントダイナミックサスペンションの特性を変化させる6つのドライブモードを備えることで、シーンに応じた走行も可能としている。
先進運転支援システムとして、高速道路での運転を支援する「プロパイロット 2.0」と「プロパイロット」を搭載。ナビリンク付き仕様の「プロパイロット」では、新たに渋滞時に時速50km以下のスピードでハンズオフ走行が可能となり、ドライバーによるウインカー操作の後に、車線変更支援を行う機能を追加している。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(日産)
実績のある三菱アウトランダーPHEVのOEMモデル 発表された「ローグ プラグインハイブリッド」は、Re: Nissan再建計画の一環として、米国での電動化モデルの製品ラインアップ拡充を期待して投入さ[…]
日産 エクストレイル価格:384万3400〜494万6700円登場年月:2022年7月(最新改良:2025年8月) ハリアー&新型RAV4との競合が極めて有効 今夏にマイナーチェンジを実施したことで値[…]
AOGとは? 湘南の意味は? どんな特徴があるの? ちなみにAOGとは「オーテック・オーナーズ・グループ」の略だ。そしてオーテックとは、日産のカスタマイズ・ブランドであり、それを実施する湘南に本拠を構[…]
偉大な歴史を作ったGT-Rを体感できるイベント GT-Rの歴史は、1969年に誕生した初代スカイラインGT-R(PGC10)に始まる。以来、約半世紀にわたり、GT-Rは”日産の走りの象徴”として日本の[…]
NV200バネット Outdoor Black Edition(車体色:サンドベージュ モノトーン) 快適な運転をサポートする機能装備を強化 NV200バネットは、荷物の積み込みが容易な大容量の荷室空[…]
最新の関連記事(ニュース)
実績のある三菱アウトランダーPHEVのOEMモデル 発表された「ローグ プラグインハイブリッド」は、Re: Nissan再建計画の一環として、米国での電動化モデルの製品ラインアップ拡充を期待して投入さ[…]
アストンマーティンとeggがタッグした究極のベビーカー 英国のゲイドンから、自動車産業と育児用品業界に新たな潮流を告げるニュースが届いた。英国が誇るラグジュアリーブランドであるアストンマーティンと、同[…]
AOGとは? 湘南の意味は? どんな特徴があるの? ちなみにAOGとは「オーテック・オーナーズ・グループ」の略だ。そしてオーテックとは、日産のカスタマイズ・ブランドであり、それを実施する湘南に本拠を構[…]
SUBARUとSTIが共同開発した、走る愉しさを追求したコンプリートカー 今回導入される特別仕様車「STI Sport TYPE RA」は、水平対向エンジンを搭載したFRレイアウトのピュアスポーツカー[…]
キャブオーバー から決別することで、ハイエースの運転席はどう変わる? まず、注目して欲しいのがプラットフォームの変化ぶり。お披露目されたハイエースコンセプトは、前輪の位置が運転席よりも前にある、新規開[…]
人気記事ランキング(全体)
ネクストキャンパーが「エブリイ Jリミテッド」に対応 2025年8月にスズキより販売された軽商用車「エブリイ Jリミテッド」は、商用車の実用性をそのままに、外観にこだわりを持たせたモデルとして人気を集[…]
運転中のちょっとした不満やストレス…。解消する方法は? 普段、クルマを運転している際に感じるちょっとした不満やストレス。それを解消できるアイテムがあれば、もっと快適にドライブが楽しめるのに…。例えば、[…]
ハイエースをベースにした特別モデル「ネクストアーク」 ダイレクトカーズが展開する「ネクストアーク」は、ハイエースをベースにしたシンプルかつ実用性の高いキャンピングカーである。これまで大規模イベントで高[…]
家庭用エアコンで、夏バテも心配いらず 今回紹介するレクヴィのハイエースキャンパーは、取り回しの良いナローボディ・ハイルーフ車をベースに仕立てた車両で、「ペットと旅するキャンピングカー」というコンセプト[…]
多様なパワートレーンとプラットフォーム戦略 TMS2025で公開されたトヨタ カローラ コンセプトは、従来の「生活に溶け込んだクルマ」というカローラのイメージを刷新する、低く伸びやかなボンネットと鋭利[…]
最新の投稿記事(全体)
実績のある三菱アウトランダーPHEVのOEMモデル 発表された「ローグ プラグインハイブリッド」は、Re: Nissan再建計画の一環として、米国での電動化モデルの製品ラインアップ拡充を期待して投入さ[…]
夏にたまったシートの汚れ…。解消する方法は? クルマの隅々まできれいにする洗車好きでも、なかなか手入れのしにくい部分、それがシートではないだろうか? ファブリックシートは、布が汚れや汗、ホコリなどを蓄[…]
高級クーペとは一線を画す若者にも手が届く価格で夢を提供したセリカ その地位を完全に定着させたのが、大衆セダンのフォードファルコンのシャシーにスポーティな専用ボディを載せ、特別仕立てのクルマ=スペシャリ[…]
「贅沢」を極めた新世代のスーパーハイト軽ワゴン デリカが持つ「悪路に強い」というタフなイメージを、日常使いで便利な軽自動車に注ぎこんだことで、記録的なヒットを遂げたデリカミニ。この秋に発売された新型は[…]
Mercedes-AMG GT 53 4MATIC+ (ISG) Final Edition 特別装備で走りのポテンシャルを向上したメモリアルモデル メルセデスAMG GT 4ドアクーペは、メルセデス[…]
- 1
- 2




























