
市販カーナビで高い人気を誇る独特の形態が「フローティングスタイル」。2DINサイズの本体に大型のディスプレイユニットを組み合わせることで、大画面を搭載しながらも多くの車種への適合を実現している。今回は各メーカーから出そろった最新の“フローティングスタイルナビ”を紹介。購入予定のクルマに2DINサイズスペースがあるのならば、ぜひこの中から選んでほしい。
●文/写真:浜先秀彰 ●まとめ:月刊自家用車編集部
フローティングスタイル”のココが魅力!
■ドライバーがもっとも見やすい角度に設定OK!
ディスプレイユニットの部分は前後の角度調整や左右の角度調整、高さ、奥行などを好み通りにセッティングができる。ドライバーの運転姿勢に合わせたもっとも見やすい状態を選べるわけだ。
前後角度を調整することで直射日光の反射を防ぐことも可能。ただし調整機構はメーカーやモデルによってそれぞれ異なっており、車両取付時にしか調整ができない場合や調整できる範囲が限られていることもあるので注意が必要だ。
■インテリアに美しくなじむ!
写真はパナソニックのストラーダF1X PREMIUM10 CN-F1X10BGDをRAV4(ディスプレイオーディオレス仕様)に装着したものだが、違和感なく美しく納まっているのがわかるだろう。むしろ市販モデルならではの洗練されたデザインによって、インテリアに高級感をプラスしているようにも見える。
本体とディスプレイユニットをつなぐヒンジ部が気になる人もいるだろうが、横方向からわざわざ覗き込まない限りは見えない。
■大画面ナビをあきらめていた車種にも装着できる!
本体サイズは従来からの規格サイズである「2DIN」。そのため何百車種ものクルマに取り付けることが可能だ。現行車だけでなく数十年前のクルマに適合する場合もあり、驚くべき汎用性の高さといえる。とはいえオーディオスペースがシフトレバーと近い(コラムシフト、インパネシフトなど)場合には取り付けられないこともある。
各メーカーでは車種別の適合情報をウェブサイトに掲載しているので購入検討時には必ず確認しよう。
■手前にせり出しているからタッチパネル操作がしやすい!
本体はダッシュボード面だが、ディスプレイユニットはそこから数センチ手前にせり出しているためタッチパネル操作がしやすい。インダッシュ型のナビを使っていた人ならば使いやすさに驚くはずだ。
また、この数センチのせり出しは画面サイズをひと回り大きく見せる効果を持つ。9型ならば10型相当、10型ならば11型相当といった具合。カー用品店のデモ機などを使って自分の目で確かめてほしい。
Strada F1X PREMIUM10
CN-F1X10BGD
10型有機EL採用のフラッグシップ機
ストラーダはフローティングスタイルナビの草分け的な存在だけに他社をリードする多くの調整機構や完璧な振動対策を備えている。徹底して映像クオリティにこだわり、有機ELディスプレイやブルーレイディスクプレーヤーなど、このモデルならではのスペックを持つ。搭載地図はHD解像度に合わせて開発されたHD美次元マップ。
Strada F1X PREMIUM10
CN-F1X10GD
高機能を備えたDVDプレーヤー仕様
最上級となるCN-F1X10 BGDからブルーレイディスクプレーヤーを省略することで実勢価格を2万円程度下げたモデル。10型有機ELディスプレイをはじめ、その他の機能は共通となっている。地図表示、エンタメソース表示ともに従来からの液晶にはない鮮やかな色合いを実現。HDMI入力端子を利用すればスマホ映像も楽しむことが可能だ。
Strada
CN-F1D9GD
手が届きやすいFシリーズのベーシック
ディスプレイユニットは9型液晶となるが、そのぶん手が届きやすい価格を実現。HD解像度を採用しているためHD美次元マップならではの緻密な表示も行える。もちろん上級機譲りのストラーダならではの扱いやすさやハイレスポンスを持ち、優れた基本性能を達成。HDMI入力や高感度な12セグ対応地デジなどエンタメも充実する。
楽ナビ
AVIC-RF920-DC
通信機能搭載でナビもエンタメも充実
カロッツェリアのスタンダードナビである楽ナビは、この2023年モデルからフローティングスタイルを新たにラインナップ。ハイエンドであるサイバーナビ譲りの通信機能を標準搭載し、目的地検索やスマートループ渋滞情報などさまざまな場面で最新データを取得できる。タッチキー内蔵のフルフラットディスプレイは抜群の美しさだ。
楽ナビ
AVIC-RF720
機能を絞ってリーズナブルプライスに
AVIC-RF920-DCと本体、基本機能は共通だが、通信機能をオプション化し、無料地図更新期間を短く(3年→1年)することで実勢価格を5万円程度も下げている。できるだけ安く大画面ナビを購入したい人には注目してほしい存在だ。当然ながら楽ナビならではの扱いやすさや充実のナビ機能を備え、多くの人が満足できる1台に仕上げられている。
AVN-HS01F
イクリプスAVN初のフローティング
これまでインダッシュ型のみであったイクリプスAVNシリーズに初のフローティングスタイルが登場。6月上旬からの発売を予定している。エンタメ機能が充実し、高画質大画面の10.1型HDディスプレイを生かす地デジやDVD、HDMI入力などのAVソースを揃える。iPhoneを運転中も安全活用できるApple CarPlayに対応している。
彩速ナビ TYPE M
MDV-M910HDF
彩速ナビの最新&最上級モデル
TYPE Mは彩速ナビシリーズの最上級版。エンタメ機能がひときわ充実しており、Androidスマホのワイヤレスミラーリングや各種デジタル機器とのHDMI接続などを実現している。多彩なフォーマットのハイレゾ音源再生にも対応。モデルチェンジで音声コントロール機能を新搭載し、使い勝手を一段と高めている点も見逃せない。
彩速ナビ TYPE S
MDV-S810F
運転中も安全に声でコントロール
彩速ナビ TYPE Sはシリーズのミドルクラス。上級であるTYPE Mの高性能を譲り受けながらも手が届きやすい価格を実現している。ディスプレイサイズは軽自動車やコンパクトカーにマッチするややコンパクトな8型。運転中も安全にナビやエンタメソースのコントロールを実現する音声操作機能を搭載し、抜群の使い勝手を誇る。
フローティング ビッグX11 フルスペックモデル
XF11NX2
市販ナビ最大ディスプレイを搭載
圧倒的な大きさを誇る11型大画面は市販ナビとして最大だ。地図は見やすく、エンタメ映像を迫力たっぷりに楽しむことができる。アルパインならではの車種専用機能を搭載しているのも特徴で、装着車に合わせたオープニング画面や音響チューニングデータ、専用ガイド線( バックカメラ接続時)などを利用できる。
フローティング ビッグX11 シンプルモデル
XF11NX2S
100車種以上への適合を実現した11型大画面
DVD/CDメカを省略することで1DINサイズを実現し、さらにディスプレイユニットの位置調整機構を追加して100車種以上への取り付けを可能とした。市販カーナビ唯一のワイヤレスApple CarPlay対応モデルで、iPhoneをポケットやバッグに入れたままでもApple CarPlayを利用できる。アルパイン独自の車種専用機能も搭載。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(カーナビ/カーAV)
最新版CarPlay・Android Autoに対応するワイヤレスアダプター スマホと連携して、様々なサービスを使用できるディスプレイオーディオ、接続には大きく分けて、ケーブルを利用する場合とワイヤレ[…]
長年培ってきた音の技術が注がれるハイエンドモデル パイオニアが新たに立ち上げた車載用ハイエンドシリーズ「GRAND RESOLUTION」。そのスピーカー2モデル「TS-Z1GR」と「TS-HX1GR[…]
日本製の安心感、そして直感的に使えるユーザビリティで支持される「楽ナビ」シリーズ パイオニアの楽ナビシリーズは、直感的に操作できる親しみやすさから、多くのユーザーが愛用するモデルだ。時代とともに、カー[…]
ネットワークスティック同梱モデルには、「docomo in Car Connect」の1年間無償使用権も同梱 今回発表された「楽ナビ」シリーズのラインアップは、9V型HD(ラージサイズ/フローティング[…]
9インチ大画面ディスプレイから、スマホアプリを操作可能 「DMH-SF600」は、ワイヤレスで「Apple CarPlay」と「Android Auto」に自動接続できるほか、スマホ上で様々な操作が可[…]
最新の関連記事(カーアクセサリー)
「大手カーショップ」と「通販業者」との違いって 大手カーショップとは、全国各地に多数の店舗を展開する大規模なカー用品販売チェーンのこと。代表的な店舗として、オートバックスやイエローハットなどが挙げられ[…]
お部屋でも車でもコレ1台 これさえあれば、車載充電器と、スマホ充電器を2台持ち合わせる必要なし。車内で使用できるシガーソケットと、自宅や滞在先で使用できるコンセントの両用タイプだ。充電器を忘れたときに[…]
豊かなオーディオ文化を広め、楽しさと人間性にあふれた社会を創造する OTOTENとは、一般社団法人日本オーディオ協会が開催する「オーディオとホームシアター」のイベントだ。昨年のOTOTEN2022は3[…]
車内をもっと楽しく便利に! 近年、TVやDVDだけでなく、スマートフォンなどで動画配信サービスを楽しむ人が増えており、車の中での映像コンテンツの楽しみ方が多様化している。 パイオニアは、それらのコンテ[…]
安全運転指導少女とともに、安全快適なドライブを! 1977年から安心、安全な車社会の実現のため、「交通安全をドライバーに促す」を理念に45年以上にわたって進化を続けてきたレーダー探知機に富士サクラモデ[…]
人気記事ランキング(全体)
ベッド展開不要の快適な生活空間 全長5380mm、全幅1880mm、全高2380mmという大型バンコンでありながら、その中身は大人二人、あるいは二人+ペットでの旅にフォーカスされている。7名乗車・大人[…]
リアサスは、固定式リーフスプリングからコイルスプリングへ進化していった 長い間、リアの車軸は固定式で、それをリーフスプリングで支えていた。コイルスプリングが実用化されると、一部の高級車でそれを使うもの[…]
快適性を追求した軽キャンの完成形 「ミニチュアクルーズ ATRAI」は、岡モータースが長年にわたり築き上げてきた軽キャンパー製作のノウハウを、現行アトレーのボディに惜しみなく注ぎ込んだ一台である。全長[…]
最新版CarPlay・Android Autoに対応するワイヤレスアダプター スマホと連携して、様々なサービスを使用できるディスプレイオーディオ、接続には大きく分けて、ケーブルを利用する場合とワイヤレ[…]
濡れ物・汚れ物も気にしない。唯一無二の「防水マルチルーム」 イゾラ最大の特徴とも言えるのが、車両後部に備えられた「防水マルチルーム」だ。これはレクビィ独自の装備であり、実用新案登録もされている。アウト[…]
最新の投稿記事(全体)
リアサスは、固定式リーフスプリングからコイルスプリングへ進化していった 長い間、リアの車軸は固定式で、それをリーフスプリングで支えていた。コイルスプリングが実用化されると、一部の高級車でそれを使うもの[…]
ベッド展開不要の快適な生活空間 全長5380mm、全幅1880mm、全高2380mmという大型バンコンでありながら、その中身は大人二人、あるいは二人+ペットでの旅にフォーカスされている。7名乗車・大人[…]
最新改良で新しい外装塗料を採用。美しさと耐久性が向上している 5月に実施された一部改良(7月より改良モデルは発売)では、外装の美しさと耐久性を向上させつつ、原材料費の高騰に対応した価格改定を実施。この[…]
最新改良で2WDモデルを廃止。全車4WDモデルのみのラインナップへ 2024年11月に実施した最新改良では、従来はメーカーオプションだった機能の一部グレードで標準装備化が図られた。 具体的には、Xグレ[…]
デッドスペースにジャストフィット! 車内の温度較差を解消! 暑いシーズンのドライブは、車内の環境がシビアになりがち。炎天下に駐車後に乗り込む際や、夏場の渋滞中など、クーラーだけではなかなか車内温度が下[…]
- 1
- 2