
走行中に急に点灯する警告灯、中には大トラブルに繋がるものもアリ
メーターパネル内にはクルマに不調が生じた場合、ドライバーにいち早く知らせる警告灯が設置されています。これを無視して走っていると思わぬトラブルに見舞われるので、きちっと理解し、その対応方法についても知っておきたいもの。
警告灯および表示灯は、すべてのクルマに設置義務のある重要な装備。これは、国際規格(ISO)で表示色(赤、黄、緑)やデザインが取り決められています。
その色分けは、緊急性を要する事象は「赤=危険」、緊急性は要しないが点検が必要な場合は「黄=注意」、特に点検・修理を必要としないのが「緑=安全」となっています。急に警告灯がついて驚くことがありますが、赤のアイコンが光ったらガチでヤバいと考えてもOKです。
緊急性の高い【赤】の警告灯は、すべてその意味を知っておきたい
警告灯ですが、その意味を知ることでクルマの状態をある程度知ることができます。現在、国産車・輸入車ともに使用されている緊急性の高い警告灯(赤)について説明していきます。
◆マスターウォーニングランプ◆
各システムに緊急度の高い異常が発生すると、該当箇所の警告灯・表示灯と一緒に点灯・点滅します。マルチインフォメーションディスプレイ装着車は、警告メッセージが表示されます。さらに警告内容によっては同時にブザーが鳴ります。
◆ブレーキ警告灯(赤)◆
▲エンジンがオンになっている時に表示されている場合、パーキングブレーキがかかっている状態を示します。またブレーキフルードが不足している場合にも点灯します。走行中に警告灯が点灯した場合は、すぐに安全な場所に停車する必要があります。
◆油圧警告灯◆
走行中、エンジンオイルの圧力に異常があると点灯。点灯したままで走り続けるとエンジンを破損する恐れがあるので、すぐに安全な場所に停車する必要があります。
◆充電警告灯◆
走行中に、充電系統に異常が発生したときに点灯します。十分な発電がされていない可能性があり、そのまま使用しているとバッテリー上がりの危険性があります。すぐに安全な場所に停車する必要があります。
◆水温警告灯◆
▲エンジンを冷やす冷却水の温度が異常に高くなったときに点灯または点滅します。メーター内に水温計が装備されている場合は、水温計がH方向に振り切ってしまっています。オーバーヒートの危険性が高いので、すぐに安全な場所に停車する必要があります。
◆半ドア警告灯◆
運転席、助手席、後部席もしくはバックドアなどのいずれかのドアが閉まっていない状態で点灯します。走行中にドアが開いてしまう可能性があるため、必ずドアが閉まっていることを確認しましょう。※メーカーにより若干デザインが異なる場合があります。
◆SRSエアバッグ/プリテンショナー警告灯◆
SRSエアバッグもしくはプリテンショナー付きシートベルトに異常があるときに点灯します。正常な状態の場合、エンジンONで点灯した後、数秒後に消灯します。
◆ハイブリッドシステム異常警告灯◆
ハイブリッドシステムに異常が発生したときに点灯します。さらに同時にブザーが鳴りだします。重大な事故につながる可能性があるため、すぐに安全な場所に停車する必要があります。
◆パワーステアリング警告灯(赤)◆
電動パワーステアリング装置に異常が発生した場合に点灯します。ハンドルが重くなったりして通常の運転が困難になる場合があります。点灯した場合は、すみやかに点検をする必要があります。
◆パーキングブレーキ表示灯◆
▲パーキングブレーキがかかっているときに点灯します。パーキングブレーキをかけたまま発進したり、完全にかかっていなかったりすると点滅して異常を知らせます。点滅したときは、パーキングブレーキを確認し、点滅が消えたことを確認して発進させましょう。
◆排気温度警告灯◆
触媒装置に取り付けられた排気温センサーによって、排気温度やマフラー内の温度が異常に上昇したときに点灯する警告灯です。不完全燃焼による排気ガス温度の上昇が原因なので、停車させるときは、枯葉など燃えやすいものが近くにない安全な場所に止めるようにしましょう。ちなみに、この排気温度警告灯は、1997年に保安基準が改正され、これ以降のクルマには装備されなくなっています。
◆運転席・助手席シートベルト非装着警告灯◆
▲エンジン(スイッチ)オンの状態で、運転席または助手席のシートベルトが装着されていない場合に点灯します。このまま発進させると、しばらくするとアラート音が発生します。安全のため、シートベルトは必ず着用しましょう。(助手席に乗員がいない場合でも、重い荷物を置いた場合、センサーに反応して警告灯がつく場合があります)
以上の警告灯・表示灯は、緊急性の要するものを紹介しました。走行中に点灯または点滅した場合は、安全な場所にすみやかに移動して停車する必要があります。停車した後は、販売ディーラー等に連絡して、対処してもらいましょう。
なお、警告灯が点灯した後、いつの間にか消えることがあります。なんらかの原因で誤点灯した可能性もありますが、その場合も早めに点検してもらったほうが安全でしょう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(旅行)
厚さわずか5センチ!キャスターも外せる! 「Rollink(ローリンク)」は、消費者のニーズを元に柔軟な発想で設計された革新的なスマートラゲッジブランドで、2018年にイスラエルの旅行と製品づくりの専[…]
日本といえば、世界からみても独自の文化がいくつも存在します。その1つが食文化、日本食は歴史や伝統を重ねながら、独自の文化として根づいてきました。 さらには、日本国内でみていくと地域ごとに生まれて根づい[…]
ゴールデンウィーク(GW)まであとわずか。いよいよ本格的にお出かけシーズン突入し、すでにあちこち出かけたり、予定を組んだりしている方も多いのではないでしょうか。 旅行やドライブといえばご当地グルメは外[…]
日本全国には、眺めの良い風光明媚な場所がたくさんあります。景勝地であったり、穴場のスポットであったり、通りがかりに見られる絶景だったりとさまざま。また、同じ場所でも季節によって見られる景色は変わってき[…]
新鮮な食品、珍しいメニューが際立つSA 駿河湾沼津サービスエリア(下り)の写真ギャラリー1 ※写真タップ(クリック)で拡大 駿河湾沼津サービスエリア(下り)の写真ギャラリー2[…]
最新の関連記事(メンテナンス)
くすんだ樹脂パーツ部分をお手軽メンテで復活させる 愛車のメンテナンスとはいえ、あまり時間も手間もかけたくないので、今回は市販の樹脂パーツ専用コート剤を使ってみた。 【KURE ルックス ブラック&ブラ[…]
トムスブースに展示されていた、真っ白のボディ。そこにはプロのこだわりの技が注がれる 「トムス」といえば、1974年の設立以来、トヨタのオフィシャルチューナーとしてレーシングカーの製作やチューニングパー[…]
トヨタ自動車が直接運営することで体制強化、直系専門店ならでは濃密なサービスをオーナーに提供 70数年にわたり世界中のユーザーから愛され鍛えられてきたトヨタ ランドクルーザー。2023年よりランドクルー[…]
水も石鹸も不要! サッとひと拭きでキレイに! KTC(京都機械工具株式会社)と言えば、自動車整備のプロやセルフメンテナンス派のカーオーナーが愛用する、総合ハンドツールメーカとして有名で、クオリティと信[…]
+ネジはナメやすい!確実に外すためには…? 数あるハンドツールの中で、ドライバーはもっとも使用頻度が高い物の一つにあげられる。 ところが、意外に正しい使い方をしている人は少ない。ネジを緩めたり締めたり[…]
人気記事ランキング(全体)
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
車の足元は暗くて見にくい、そんな時のコンパクトライト 車の座席の下は暗くて、何か物を落とすと見つけにくい。例えば夜、足元に小銭を落とした際などは、車内はとても暗くて、次の日の明るい時間にならまいと見つ[…]
ベース車両はトヨタのノア トヨタ・ノアの最大の魅力は、広い室内空間と高い実用性にある。3列シートを備え、7人または8人乗りの設定があり、多人数での移動に適している。スライドドアを採用しているため、狭い[…]
争奪戦必至のSTIコンプリート、ボディカラーは5色を設定 S210は、WRX S4をベースに、スバルが2008年から参戦しているニュルブルクリンク24時間レースで得られたノウハウが投入されている500[…]
大人数でもOK! ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。大型の荷室は、快適な車中泊空間や収納スペース、キッチンやベッドなどのレイアウトに柔軟に対応可能。カスタムの幅が広く、[…]
最新の投稿記事(全体)
プロトタイプといいつつも、スガタカタチはほぼ完成形 このたびインテリアやメカニズムが公開された次期プレリュードは、“プロトタイプ”こそ取れないものの、そのスガタカタチはどうみても製品仕様に限りなく近い[…]
パーキングメーターの時間を超過した…いったいどうなる? ゲート式駐車場/クイック式駐車場など、一口に駐車場といってもその形態は多種多様。都市部の大通りに設置されていることの多い「パーキングメーター」も[…]
ベース車両はトヨタのハイエース 圧倒的な耐久性と広い荷室を備えた日本を代表する車種の1つ、トヨタ・ハイエース。ビジネスユースからアウトドア、さらにはキャンピングカーのベース車両としても高い人気を誇る。[…]
軽自動車でも『車中泊』は『快適』にできます。ベース車両はスズキのエブリイ。 エブリイの最大の強みは、その広い荷室空間にある。軽自動車でありながら広い荷室空間は、後部座席を畳めば大人が横になれるほどのス[…]
見た目は普通でも中身はスペシャル、あえて別ネームで差別化 「トヨタ・1600GT」は、1967年に発売されたトヨタのスポーツクーペです。 もしこの段階で名称をWEBで検索してその画像を見たとしたら、「[…]
- 1
- 2