
スズキが2026年度内の量産を目指す軽乗用BEVコンセプト「Vision e-Sky」は、通勤や買い物など、日常の足として軽自動車を愛用する人々に寄り添う“ちょうど良い”電動モデル。「ユニーク・スマート・ポジティブ」をテーマに、先進的かつ親しみやすいデザインと、航続距離270km以上を両立した、市販化を強く意識した設計が見どころだ。
●文:竹野由志雄(月刊自家用車編集部)
2026年度内の量産化を公言
スズキブースの目玉は「Vision e-Sky」と名付けられた、軽EVのコンセプトモデル。
スズキは「日々の通勤や買い物、休日のちょっとした遠出など、軽自動車を生活の足として愛用するユーザーの毎日に寄り添うEV」として開発したと説明する。
製品モデルに関しても、2026年度内の量産化を目指すとしており、今回披露されたのはコンセプトモデルだが、そう遠くない時期にスズキのラインナップに加わることが確実だ。
ワゴンRを彷彿とさせる全高1625mmのスクエアな軽ハイトワゴンスタイルを採用し、日常使いに適した居住空間と使いやすさを追求。航続距離270km以上を確保するため軽量化にも配慮したパッケージ設計も特徴のひとつ。
親しみを感じる、スズキらしい温かみのあるデザイン
エクステリアは、全長3395mm、全幅1475mm、全高1625mmという軽ハイトワゴンパッケージで、その姿はワゴンRを彷彿とさせるスクエアなフォルムを持つ。ただ、スズキはこのモデルをワゴンRの後継ではなく独自のモデルだと明言しており、従来のラインナップとは別のシリーズとして発売されるようだ。
フロント同様にクリーンかつシンプルなスクエア基調を維持。コの字型の3本ラインが特徴的なテールライトは、先進性と同時にスズキらしい親しみやすさを表現している。
格納式のドアハンドルなどに先進感を覚えるが、基本デザインは、スズキらしい親しみ感や愛らしさを感じさせるもので、既存のEVとは少し一線を画すイメージが強い。
メーター用とインフォテインメント用のモニターが一体となり、インパネ上部に配置。視認性が高く、すっきりとした先進的なコックピットになる。
インテリアは、外観からも想像できるように広々とした空間。内装にはリサイクル材などのサスティナブル素材も用いられ、ステアリング奥には、メーター用とインフォテインメント用の2つのモニターを1枚のトレイ状の造形に統合させたインフォシステムが与えられる。
シートは白を基調とした明るいカラーリングを採用。インパネから続くシンプルな構成と相まって、視覚的にも広々感が強め。後席まわりのゆとりも十分確保されるなど、ハイトパッケージの利点を損なっていない。なお、後席のドアはヒンジ式を採用。これは軽量化を意識した選択とのこと。
製品モデルでは加飾&意匠はともかく、機能装備としては採用される可能性が高そうだ。
物理スイッチは「必要」。一充電あたりの航続距離は270km以上を想定
また、物理スイッチがしっかりと残っていることもポイント。
操作インターフェイスから物理スイッチを排除しているEVもあるが、タッチパネルなどの操作感に戸惑いを覚えるユーザーも多く、スズキは物理スイッチは必要と考えているとのこと。
このモデルには、ステアリングスイッチやレバーなどはしっかりと配置される。シフトレバーはインパネに備えつけるタイプなので、ウォークスルーなどにも対応できるそうだ。
レバーやスイッチなど、物理スイッチを優先したキャビンレイアウトも、このモデルの特徴。
パワーユニットは、EVならではのレスポンス感を意識した選択になるそうで、上り坂の加速で不足を感じることはない、という。気になる一充電あたりの航続距離は270km以上を想定。これを実現するために、全体的に軽量化を重視して開発が進められているそうだ。
充電口は、普通充電口と急速充電口が上下に並ぶタイプ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(スズキ)
純正のハンドルを引くだけで、スマートな開閉が実現 2018年に発売してから、大ヒット継続中のスズキ・ジムニーシリーズ。アウトドアから街乗りまで幅広いシーンで大活躍する一方で、多くのオーナーが密かに抱え[…]
ジムニーを”ヘリテージSUV風”に。スキッドプレート標準装備の新作フロントバンパー カスタムパーツブランド「ARX(Auto Rubys Xact Parts)」を展開する株式会社AutoRubys([…]
専用ボディキットで理想のディテールを追求 「スズキセレクトプラス用品」は、パートナー企業や関連メーカーが製造する高品質なアフターマーケット向け製品をスズキが公式に「おすすめ」として選んだ製品。これまで[…]
あえて一人用に割り切った広大なデスクスペース 今回紹介するのは、数々の個性的な軽キャンパーを製造・販売しているビルダーのオートワンが手掛けた、電化キャンパーのニューモデルである給電ベースだ。オートワン[…]
「いつかは自動車を…」庶民の憧れを現実のものとした軽自動車 多くの商品の進化の過程は、経済発展にともなう庶民の欲望の変遷にシンクロしている。「いつか欲しい」と憧れる貧しい時代に始まり、やがて手が届くよ[…]
最新の関連記事(ニュース)
ベース額と上乗せ補助額で、プラス30万円も補助金がアップ 東京都が打ち出した新たな方針は、EVシフトを一気に加速させる破壊力を秘めている。 公開された補助額の体系・内訳(令和8年7月1日以降に初度登録[…]
BMWでもアルピナでもない!「ボーフェンジーペン」の最新プロダクト「05 GT」とは? ボーフェンジーペンは、ドイツ・ブッフローエを拠点とする家族企業であり、その前身は高性能ラグジュアリーカーで名を馳[…]
左から初代クラウン RS型、トヨタ スポーツ800 UP15型、トヨタ 2000GT MF10L型、スープラ JZA80型、LEXUS LFAの計5台で参加。 初代クラウンからLEXUS LFAまで、[…]
今週末に富士スピードウェイで開催された、S耐24時間レースの会場内でお披露目されたスバル・アセント。日米貿易合意を受けて施行された国土交通省の認定制度の利用を前提に、国内導入の検討が進んでいることが公[…]
「食・癒・泊」の新商業施設 「富士モータースポーツフォレストテラス」は、富士スピードウェイ(西ゲート)そばに誕生した複合商業施設。 富士の美食をバラエティ豊かに楽しめるレストランの「食」、富士山を真正[…]
人気記事ランキング(全体)
バブル景気に沸く中誕生した、日産の大ヒット高級車 1980年代までの日本において、3ナンバーの普通自動車は贅沢品の象徴であった。当時の自動車税制では、税額が4万円以内に抑えられていた排気量2L未満の小[…]
2代目から大きな進化を遂げて誕生した、3代目シビック “ワンダー”こと3代目の「シビック」が誕生したのは1983年のことです。初代の面影を多く引き継いだ2代目から、世界市場戦略車としてプラットフォーム[…]
愛車の印象を手軽に変えるワイルドなドアガード 「DZ578 ドアガード クロス Mサイズ」は、ドアエッジを保護しながら、SUVらしいタフなイメージを演出できるドレスアップアイテムである。一般的な透明タ[…]
なぜアトレーはレジャーでも選ばれるのか? アトレーは2021年に17年ぶりのフルモデルチェンジを実施。乗用登録の「アトレーワゴン」から、4ナンバーの商用登録「アトレー」へと姿を変えました。商用車になっ[…]
1970年代、トヨタとの販売競争で勝利を収めた「セドリック・グロリア」 日産の「セドリック(3代目・230系)」が発売されたのは1971年です。「グロリア」とは姉妹車として認識されている人が多いと思い[…]
最新の投稿記事(全体)
ドライバーの不満を解消! かゆい所に手が届くアイテムが登場! 普段、何気なく使用しているクルマの車内、よく見てみると、活用できそうなスペースが…。今回は、ダイハツの人気軽自働車、ミライース用の多機能ア[…]
最後発自働車メーカー「ホンダ」が変えた、マイカーへの意識 どの国においても、モータリゼーションの黎明期に誰もが憧れるのは、堂々としたステイタスを表現できるセダン。日本においても、初代サニーやカローラを[…]
日常使いと車中泊を完璧に両立するジャストサイズの人気ミニバン キャンピングカー選びにおいて、多くのファミリー層が直面するのがベース車両のサイズとデザインの妥協だ。休日のレジャーには大型のキャブコンバー[…]
“フルラインターボ”を掲げた三菱のフラッグシップだった え!? “種馬”じゃなかったの? 80年代の北米で三菱の名を轟かせた駿馬スタリオン スタリオンと聞くと、40代以下の人にとっては「ダビスタ」が思[…]
最新モデルだけが主役にあらず 自動車メーカーやディーラーが主催するキャンプイベントといえば、新車や近年に生産された高年式のミニバンやSUVばかりが集まっているものと想像しがち。三菱のスターキャンプも、[…]
- 1
- 2



























