「スーパーキャリイ」が走りながらCO₂回収!? 20km走行で約1kgを捕集 スズキが10年先を見据えた新技術を発表 │月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

「スーパーキャリイ」が走りながらCO₂回収!? 20km走行で約1kgを捕集 スズキが10年先を見据えた新技術を発表 

「スーパーキャリイ」が走りながらCO₂回収!? 20km走行で約1kgを捕集 スズキが10年先を見据えた新技術を発表 

スズキは2026年9月25日、「10年先を見据えた技術戦略2026」を発表した。そのなかで、軽トラック「スーパーキャリイ」をベースに、走行中にCO₂を回収する「CARBON CAPTURE CARRY」を紹介。車両から排出されるCO₂の一部を回収し、農業などに利用する技術だ。

●文:月刊自家用車編集部

スーパーキャリイにCO₂回収システムを搭載

「CARBON CAPTURE CARRY」は、スーパーキャリイをベースにCO₂回収装置を搭載したもの。走行時の排気ガスからCO₂を回収し、回収したCO₂を近隣の農業用ハウスなどで利用することを想定している。

スズキはこの技術について、農業分野でのCO₂利用と組み合わせることで、CO₂の排出量削減につなげる考えを示している。

スズキ スーパーキャリイ Xリミテッド。一般的な軽トラに比べてキャビンが大きいのがスーパーキャリイの特徴だ。

ビビッドなボディカラーやデカール類が遊びゴコロを感じさせる。

ステアリングを上から抱え込むような独特のドラポジ。視認性は非常に高い。

クッション性に優れたシートのため、長時間のドライブでも疲れにくい。

助手席を前に倒せば、シートバックテーブルを利用可能。タブレットを立てられる溝も設けられている。

運転席は40度までリクライニング可能。シートの後ろに手荷物やホビー用品などを置けるスペースがあって便利だ。

最新型は4速ATを採用。燃費性能の向上と高速巡航時の疲労軽減に貢献する。

ステアリングシャフトがすぐ横を通る構造のため、ペダル周りのスペースにはあまり余裕がない。軽トラならではのレイアウトだ。

キャブオーバーレイアウトのため、エンジンはシート下に配置されている。

20km走行で約1kgのCO₂を回収

資料では、具体的な回収量も示されている。

20km走行した場合、約2kgのCO₂を排出するケースを想定。そのうち約1kg、約50%を回収できるとしている。

スズキは、回収したCO₂を農業用ハウスで利用することで、農作物の成長促進などに活用することを想定している。

「吸湿材」と「吸着材」でCO₂を回収

CO₂を回収するための技術にも工夫がある。

スズキの説明では、排気ガス中の水分を効率よく除去する「吸湿材」と、CO₂を高効率・低コストで回収する「吸着材」を使用。

排気ガスから水分を取り除いたうえで、CO₂を回収する仕組みとしている。

カーボンニュートラル燃料との組み合わせで「カーボンネガティブ」へ

この技術で重要なのが、CO₂回収だけでカーボンネガティブを実現するというものではない点だ。

スズキは、カーボンニュートラル燃料とCO₂回収技術を組み合わせることで、排出したCO₂よりも回収するCO₂の量が上回る「カーボンネガティブ」の実現を目指すとしている。

つまり、CARBON CAPTURE CARRYによるCO₂回収と、使用する燃料のカーボンニュートラル化を組み合わせることがポイントとなる。

回収したCO₂は農業に利用

回収したCO₂は、農業用ハウスなどで利用することを想定している。

ハウス農業では、農作物の成長促進を目的としてCO₂を供給する場合があり、スズキは車両から回収したCO₂をその用途に活用することで、CO₂を単に回収するだけでなく、農業分野で再利用する仕組みを検討している。

今回の発表では、具体的な市販化時期や市販車への搭載予定などについては明らかにされていない。

●スーパーキャリイ Xリミテッド(パートタイム4WD・4AT)
●車両価格:180万700円
●全長3395×全幅1475×全高1885mm
●車両重量:850kg
●エンジン:水冷直列3気筒0.658L
●最高出力、最大トルク:50PS/59Nm
●WLTC燃料消費率:15.4Km/L
●サスペンション:前マクファーソンストラット/後リーフスプリング
●タイヤ:145/80R12

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