
●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
スバル
WRX S4
価格:400万4000円〜482万9000円
・最新購入情報
車両本体目標値引き額:18万円
納期の目安:2~3か月
リセール予想:B+
スバル車らしく納期は早めで、遅くとも3か月で納車が期待できる。競合相手としてはホンダ・シビックタイプRがあるが、最も効果的なのはスバルを噛み合わせる同士競合。居住地が県境に近いユーザーは、隣県のスバル販売店の争いを煽るのがオススメだ。ちなみにリセールの強さもスバルの中ではトップクラスだ。
【グレード選び】走り重視ならば、電制サス仕様のSTIスポーツ Rがオススメ
2021年11月にデビューした現行型は、最新設計の2.4Lターボ(275PS/38.2kg・m)やリニアトロックを大幅強化したパフォーマンストランスミッション、最新制御のシンメトリカルAWDといった「WRX」のビックネームにふさわしい本格メカニズムを採用。走り自慢が揃うスバル車の中でも1ランク上を主張する高性能スポーツセダンに仕立てられている。
グレード構成はコンペショナルなバネサス仕様となる「GT-H」と「GT-H EX」の2タイプ、電子制御サス(電制サス)仕様となる「STI スポーツR」と「STI スポーツR EX」の2タイプの合計4つを用意。EXは11.6インチの縦型センターディスプレイと12.3インチのフル液晶メーター、上級アイサイト(アイサイトX)が奢られる上級仕様という位置づけだ。
2.4L水平対向4気筒ターボは現行スバル最強のパワーユニット、トランスミッションは駆動伝達系を強化した上級CVTにアップデートされる。電子制御サス仕様は、走行モードを切り替えることでスポーティからコンフォートまで走りの味を変化させることができる。
まず最初に検討したいのは、バネサス仕様か? 電制サス仕様か? という問題。現行レヴォーグから導入が始まったスバルの電制サスは、加速度センサーで検知した路面状況情報に応じて、ダンパーの減衰力をリアルタイムで最適化する新世代のサスペンション。サスの味付けを変化できるドライブモードを活用することで、乗り心地重視もしくは操縦安定性重視とクルマのキャラクターを大きく変貌させてくれる。
WRX S4ではSTIスポーツ系にしか採用されていないが、バネサス仕様とは一線を画す走りは大きな武器。GT-HとSTI スポーツRの価格差はおおよそ40万円になるが、支払う価格以上の価値がある。
もうひとつのポイントは、標準仕様とEX仕様の選び分け。EX仕様のインパネのセンターコンソールに配置される11.6インチの専用センターディスプレイは、この先のスバル車に標準搭載されていく最新の車載システム。標準仕様はオーディオレスでお好みのナビシステムを導入できる利点もあるが、キャビンデザインとの一体感は間違いなくスマートにセンターディスプレイが配置されるEX仕様が勝る。
さらにEX仕様は、高速道路上でドライバーの負担を大きく軽減するアイサイトXが標準装備されることも強み。スポーツセダンでありながらプレミアムな雰囲気も体感できる。STI スポーツR(438万9000円)とSTI スポーツR EX(477万4000円)の価格差は40万円弱。追加される装備機能を考えればEX仕様は割高とはいえない。
本誌としては、伝統モデル「WRX」の魅力を最も楽しめるSTI スポーツRがオススメ。EX仕様まで必要かどうかは、ユーザーの予算次第で判断すればいい。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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