
クルマのカスタマイズに興味を持つ人であれば、一度は車高調整を考えたことがあるかもしれません。車高調整は、サスペンションやスプリングなどのパーツを変更するのが一般的となっていますが、車高のカスタマイズ方法として広く知られる「車高調キット」と「スプリング交換」は、具体的に何が違うのでしょうか。また、車高を低くする理由についても解説していきましょう。
●文:月刊自家用車編集部(ピーコックブルー)
そもそも車高を低く(ローダウン)することによるメリットとデメリットは?
ローダウンには、走行性能とスタイリングの両面でメリットがあります。
まず、車高を下げることで重心が低くなり、コーナリング時の安定性がアップします。また、クルマがどっしりと低く構えた見た目になり、よりスポーティーで迫力のある印象になることも魅力です。
ただし、車高が低くなることで段差や縁石への接触リスクが高まるため、運転の仕方やドライブルート選びには細心の注意を払う必要があります。さらに、乗り心地が硬くなる傾向があるため、長距離ドライブでは疲れやすくなる可能性も否定できません。
車高を低くすることで起こるデメリットもあるため、運転する際は注意が必要。
過度なローダウンは車検時に問題となる場合もあるため、決められたルールに則ってカスタマイズしましょう。
車高調って何?車高のカスタマイズは主に2種類!
車高調とは「車高調整式サスペンション」の略称で、クルマの足回りをカスタマイズする専用パーツのことです。車高を下げる「ローダウン」や、上げる「リフトアップ」に使用されています。純正サスペンションは車高が高めで、乗り味がソフトな傾向があるのに対し、車高調はより細かな調整が可能な点が特徴となっています。
車高調の主な機能は、車高調整と減衰力調整によるクルマの乗り味やハンドリングのカスタマイズです。車高調キットとは、クルマの車高を自由に調整できるサスペンションパーツのセットのことです。このキットは、サスペンション自体を変更する際に使用されるものであり、ダンパー(ショックアブソーバー)とスプリングが一体となったものが一般的です。
車高をカスタマイズするには、サスペンションのスプリングのみを交換する方法と、サスペンション自体を変更する方法の2通りがあります。
車高調キット
車高調には、「Cリング式」、「ネジ式」、「全長調整式」の3種類があります。Cリング式は最も安価ですが調整に制限があり、ネジ式は調整が簡単ですが乗り心地に影響する可能性があります。全長調整式は性能を維持したまま調整をすることが可能となっていますが、高価な傾向にあるのが現状のようです。
車高調キットは車高をミリ単位で調整できるため、ドライバーの好みや走行状況に合わせて細かなカスタマイズができるのがメリットです。また、多くのキットでは減衰力の調整も可能であり、路面からの衝撃吸収性能や車体の挙動を、より緻密にコントロールすることができます。
そのため、サーキット走行時の高い運動性能から、日常走行時の快適な乗り心地まで、幅広いニーズに対応できるのが強みですが、車高調キットは比較的高額な点がデメリットとして挙げられます。
取り付けには専門的な知識と技術が必要となるため、自分自身で取り付けることが難しく、専門店での施工がおススメです。
さらに、純正サスペンションに比べて耐久性が劣る場合もあるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
車高調キットは車高を上げたり下げたりするために使用される。
スプリング交換
一方で、スプリング交換はクルマの純正サスペンションのスプリングのみを交換する方法です。この方法では、ショックアブソーバーはそのままに、スプリングだけを新しいものに替えることで車高を調整しています。
主に車高を下げる「ローダウン」を目的としておこなわれることが多く、手軽なカスタマイズ方法として人気があります。
スプリング交換の大きなメリットは、車高調キットよりもはるかに安価なことです。また、取り付けも比較的簡単で、車高調キットよりも施工難度は下がります。さらに、純正のショックアブソーバーを使用し続けられるため、乗り心地の大幅な変化を抑えつつ、見た目や走行安定性を向上することができると言えるでしょう。
しかし、スプリングは固定長のものを使用することから、車高の調整範囲は限られてしまいます。また、純正のショックアブソーバーとの相性によっては、乗り心地が悪化する可能性も考えられます。加えて、極端に車高を下げすぎると、ショックアブソーバーの動作範囲を超えてしまい、本来の性能を発揮できなくなる恐れもあります。
乗り心地の悪化など、性能低下の可能性も。
車高調キットとスプリング交換のどちらの方法を選ぶかは、予算や目的によって変わるため、それぞれのメリット・デメリットを考慮したうえで、自分に合った選択をすることが大切です。どちらを選ぶかは個人の判断に委ねられますが、安全面や法規制にも関係する重要な要素なため、慎重に検討しましょう。
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