
4月11~12日に岡山国際サーキットで開幕を迎えた日本最高峰のツーリングカーレース「SUPER GT」。国産3メーカーがしのぎを削る上位クラスのGT500に対して、ポルシェやフェラーリ、ランボルギーニなどのスーパーカーも走るGT300。その幅広い車種のバリエーションを予選結果とともに見ていきましょう。
●文/写真:松永和浩(月刊自家用車編集部)
内外のスーパースポーツが競い合うGT300
4月11~12日に岡山国際サーキットで開幕を迎えた日本最高峰のツーリングカーレース「SUPER GT」。クラスはトヨタ、日産、ホンダの国産3メーカーが威信をかけてマシンを作り上げ戦うGT500クラスと、プライベーターが国産や海外のスーパースポーツで競い合うGT300の2クラスに分かれます。
777号車 D’station Vantage GT3
国産ではレクサスLC500h、レクサスRCF、GRスープラ、GR86、スバルBRZ、日産GT-R、日産フェアレディZなどが走り、海外勢はアストンマーチンVantage GT3、フェラーリ296 GT3、ランボルギーニHURACAN GT3、メルセデスAMG GT3、ポルシェ911 GT3Rなどが覇を競います。
ここで注目なのがレクサスRCF、日産GT-R、そして海外勢はFIA-GT3というカテゴリに属しており、レーシングカーとして市販されていることが特徴です。レースの規定により錘を載せたり吸気制限などが科せられる場合がありますし、ある程度のセッティングも可能ですが、基本的には買ってきた状態でレースを走るということになります。
その他の国産車は市販車をベースにSUPER GTの規定に沿っての改造されて参戦となりますが、規定に準拠すればGT300クラスのマシンはほぼ同程度の性能として競い合うことが出来る、ということになっています。その上で、各チームが使うタイヤメーカーも様々で、その部分でもレースの勝敗に大きな差が生まれることもあります。
またGT300クラスは出場者にとっても人気が高く、その参加台数は参戦枠いっぱいいっぱいの29台となっており、この台数で予選を行うことはタイムが出にくいなどのトラブルも多くなることから1次予選をQ1として2組に分け、各組の上位9台が2次予選であるQ2に進出することとなります。
それでは、そのQ1のA組に出走したマシンを見ていきましょう。
ウェイト無しのガチンコ勝負だった開幕戦の予選
777号車 D’station Vantage GT3
Q1のA組をトップで通過し、Q2も制してポールポジションを獲得したのが777号車 D’station Vantage GT3。SUPER GTではそれまでの順位に応じた獲得ポイントに対してサクセスウェイトという錘を載せられるのですが、開幕戦の岡山では誰もウェイトを積んでいない状態となるのでハンデの無いガチンコ勝負の予選が繰り広げられます。そこで速さを見せたD’station Vantage GT3のポテンシャルは相当に高いということになります。
Q1 A組の2番手と3番手は共にレクサス。2番手の31号車 apr LC500h GT は市販車を改造して参戦マシンとしているのでハイブリッドシステムを搭載しています。96号車 K-tunes RC F GT3とベースのエンジンは同じです。ハイブリッドシステムの有無で戦略に差が出るところに注目してみて欲しいですね。なおQ2での予選順位は31号車 apr LC500h GTが3番手、96号車 K-tunes RC F GT3が9番手となります。
Q1の4番手は4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG、5番手は9号車 PACIFIC ウマ娘 NAC BMW。いわゆる痛車と言われる2台が近しい順位となりました。9号車 PACIFIC ウマ娘 NAC BMWは久しぶりのBMW参戦として注目を集めています。マシンはBMW M4 GT3 EVO
Q1 A組の6番手は昨年、2025シーズンのチャンピオンである65号車 LEON PYRAMID AMG。Q2の順位は11番手となっています。7番手は87号車 OPEN HOUSE Lamborghini GT3で、Q2では12番手。
Q1 A組の8番手は32号車 ENEOS X PRIME AMG GT3で、Q2では16番手。9番手は6号車 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIで、Q2では大躍進の4番手。32号車 ENEOS X PRIME AMG GT3は巷の噂では、2025シーズンでGT500クラスを引退した石浦宏明選手がドライブしていることもあって、あのGR GT3の開発のためのデータ取りがされているのではないかと囁かれています。ENEOS X PRIME AMG GT3のチームはトヨタの豊田章男会長が所有するRookie Racing、石浦宏明選手はトヨタでGRシリーズの開発ドライバーにも名を連ねているところからくる都市伝説の様な話ですが、本当だったら面白いですね。
Q1 A組では9番手の6号車 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIまでがQ2進出となりました。
Q1 A組の10番手は666号車 seven x seven PORSCHE GT3R EVOで決勝グリッドは19番目、11番手は26号車 ANEST IWATA GAINER Zで決勝グリッドは21番手となります。26号車 ANEST IWATA GAINER Zは2025シーズンはレクサスRC F GT3で戦っていましたが今シーズンからはメンテナンスガレージとなるGAINERが開発したフェアレディZベースのマシンにスイッチしての参戦となりました。
12番手は5号車 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号で決勝グリッドは23番目、13番手は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTで決勝グリッドは25番目となります。マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号は現役のSUPER GT参戦マシンとしては最古参な存在でデビューは2018年。それでもポテンシャルは高く、2025シーズンの最終戦もてぎではGT300クラスを優勝で締めくくっています。61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTは今シーズンからマシンを一新。エンジンはEG33ボクサー6のツインターボとして、こちらも全く新しいものとなりましたが、開幕戦の予選では本領を発揮できずに順位が低迷してしまいました。
14番手は25号車 HOPPY Schatz GR Supra GTで決勝グリッドは27番目、15番手は22号車 アールキューズ AMG GT3で決勝グリッドは28番目となります。HOPPY Schatz GR Supra GTは伝説のドライバーに数えられることの多い土屋武士さん率いるつちやエンジニアがGRスープラをベースに独自開発をしたマシンで、小規模なチームとしての意地が詰まった1台となります。
ポールポジション777号車 D’station Vantage GT3のスターティンググリッド
Q1をA組とB組に分けなければいけないというエントリー台数となるほど大盛況なGT300クラス。上位陣は拮抗した強さでバトルを繰り広げていきます。
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