
2026年6月4日、ダイハツ工業は軽商用車「ハイゼット カーゴ」「アトレー」の一部改良を発表しました。
累計生産約330万台を誇るハイゼット カーゴは、配送業をはじめ幅広い業種を支える軽商用バン。一方で、アトレーは働く相棒であると同時に、車中泊・キャンプ愛好家から支持を集める一台として、アウトドア用途で選ぶユーザーも増えています。
今回の改良内容は一見すると配送現場向けのアップデートに見えますが、レジャーや車中泊用途で使う人にとってはどのような影響があるのでしょうか。“旅の相棒”という視点から、改良内容を見直してみましょう。
●文:月刊自家用車編集部
なぜアトレーはレジャーでも選ばれるのか?
アトレーは2021年に17年ぶりのフルモデルチェンジを実施。乗用登録の「アトレーワゴン」から、4ナンバーの商用登録「アトレー」へと姿を変えました。
商用車になったことで、一見レジャー向きではなくなったようにも見えますが、実際には広い荷室や積載性が評価され、アウトドア用途との相性を高めていったのです。
4ナンバー化によって、最大積載量は350kgまで拡大。後席を畳めば、フルフラットの広い荷室が出現します。荷室長は1800mm以上を確保しており、大人2人が横になれるだけの空間が確保できます。床面には防水性の高いイージーケアマットが採用され、汚れたアウトドア用品を積んでも水拭きで清掃可能。キャンプや釣り帰りの車内でも気兼ねなく使える仕様です。
その他にも2021年には工夫が施されました。換気面では、後席の窓は一般的な上下開閉ではなく、常時手で開けられるポップアップ式を採用。車中泊時にエンジンをかけずに換気したいときに重宝する、地味ながら嬉しい装備です。
さらに両側パワースライドドアには「ウェルカムオープン機能」を搭載し、キーを持って近づくだけで自動的にドアが開きます。両手がふさがりがちなキャンプ場での乗り降りにはありがたい機能であることはいうまでもありません。
アトレーX2WD。ボディカラーはトニコオレンジメタリック。
「スマートアシスト」機能向上&視認性の高い液晶メーター「アクティブマルチインフォメーションメーター」
今回の一部改良で変わったのは、大きく2つ。
ひとつは予防安全機能「スマートアシスト」の検知性能の向上です。
スマートアシストとは、車両に搭載したカメラが周囲の状況を認識し、ドライバーの運転をサポートするというもの。改良により対横断自転車の検知機能や、交差点右折時の対向車線車両、右左折時に対向方向から来る横断歩行者の検知機能が追加され、市街地の交差点での安全性が高まりました。高速道路や長距離移動というよりも、日常で起こりやすい交差点まわりのヒヤっとする場面への対応を強化したアップデートといえます。
もうひとつが、視認性の高い液晶メーター「アクティブマルチインフォメーションメーター」の採用。運転中の情報確認のしやすさに配慮したアップデートといえそうです。
これはアトレーの「RS」グレード、「アトレーデッキバン」、「アトレースローパー」に標準装備されます。シンプルで洗練されたグラフィックが特徴で、これまでのアナログ的なメーターから一歩進化した印象を与えます。
「アクティブマルチインフォメーションメーター」を新たに採用。
慣れない道こそ、安全機能の進化が気になる
警察庁の統計によると、令和6年に発生した交通事故全体の約58%は交差点内・交差点付近で起きており、車同士の出会い頭衝突はそのうち最多の約37%(62,248件)。信号のない見通しの悪い交差点では、この出会い頭事故が起きやすいとされています。
特に、対横断自転車や対向車線車両、横断歩行者の検知機能の強化は、走り慣れた市街地だけでなく、キャンプ場や河川敷へ向かう途中の、信号のない見通しの悪い交差点でも安全運転を支援してくれるでしょう。レジャー目的で慣れない道を走る機会が多い人にとっても、安全運転の一助となるはずです。
乗用車感覚の装備や質感にこだわった内外装デザイン。
アトレーX2WD。ボディカラーはトニコオレンジメタリック。
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