
都市部でも取り回しやすいサイズ感を保ちながら、本格的なキャンピング装備を備えた軽量バンコン。それがリンエイが手がける「コンパクトバカンチェスT」である。ベース車両にはタウンエースを採用し、全長は4045mm、全幅1665mmとコンパクトなサイズを維持しながら、車内は大人2人が快適に過ごせる広さを確保している。全高は通常モデルで1900mm、ソーラーパネル装着車でも1950mmに収まるため、都市部の立体駐車場にも対応できるのが嬉しいポイントだ。
●文:月刊自家用車編集部
二人旅にぴったりなダイネット装備モデル
搭載されるエンジンは1500ccガソリンで、2WDと4WDの両方が選択可能。長距離の移動はもちろん、悪路や雪道にも対応できる仕様となっている。NV200より全長は短いが、室内空間はそれよりもやや広めに設計されており、まさに「コンパクトバンコン」の理想形といえるだろう。
レイアウトバリエーションも充実しており、なかでも「ふたりのくるま旅」仕様は、対面でくつろげるダイネットが魅力のひとつだ。二人が向かい合って食事やお茶を楽しむための空間がしっかり確保されており、必要に応じて車内全体をベッドスペースへと展開することもできる。このレイアウトでは、大人2人が無理なく就寝可能なフルフラットベッドが展開できるため、宿泊地を選ばずにゆったりとした夜を過ごせる。
キッチンキャビネットにはシンクが備わり、8ナンバー登録にも対応。タウンエースの限られた空間を無駄なく活用し、旅の拠点としての機能性を高めている。乗車定員は5名で、日常使いとして家族の送迎や買い物にも対応できるマルチな使い方が可能だ。
ソロキャンプ派も満足の充実装備モデル
「ひとり旅&ふたり旅」仕様は、名前の通り一人旅に特化した設計ながら、ふたり旅にも対応可能な余裕あるスペースが特徴だ。常に自分が座るポジションから手を伸ばせばすぐ冷蔵庫にアクセスでき、テレビを見ながら軽食を楽しむといった贅沢な時間を演出してくれる。装備も非常に充実しており、100Wのソーラーパネルや走行充電に対応したサブバッテリーシステム、2000Wの正弦波インバーター、電子レンジ、40Lの冷凍冷蔵庫、そしてDVDプレーヤー内蔵のリア大型テレビまでが標準装備されている。
一般的にはハイエースクラスでようやく搭載されるようなこれらの装備が、コンパクトなタウンエースベースのキャンパーに惜しみなく搭載されている点は特筆に値する。全長と全幅に余裕があることから、ソロ旅用に作られてはいるが、実際には大人2人でも問題なく車中泊が可能なスペースが広がっている。
価格帯も抑えられており、装備の充実度を考慮すれば、コストパフォーマンスの面でも非常に優れた選択肢といえるだろう。
実用性と長期旅を両立する「MoMo」仕様
もうひとつ注目すべきレイアウトが「MoMo」モデルだ。これは前向き乗車4名、横向き乗車1名というレイアウトで、最大で5名が乗車可能な設計となっている。就寝定員は2名。車内レイアウトは、前述の「ひとり旅&ふたり旅」仕様と同様に高機能な装備を多数標準で搭載しており、ソーラーパネルやインバーター、大型冷蔵庫や電子レンジ、さらにはDVD内蔵テレビまでもがパッケージされている。
加えて、旅先での長期滞在にも対応できるよう工夫されており、キャビネットにはシンクを備えた8ナンバー登録が前提の仕様となっている。実用的でありながら、価格面でも「お得感」がしっかり感じられることから、コストを抑えつつ本格的なキャンピングカー生活を送りたい層に強く支持されている。
多様化する車中泊スタイルに応える一台
近年、キャンピングカーへのニーズはますます多様化している。夫婦でのロングトリップ、ソロキャンパーによる気ままな放浪旅、あるいはテレワーク拠点としての利用や、非常時の備えとしての活用も増えてきた。そうした中で、タウンエースというコンパクトなベース車両を採用しながら、ライフスタイルに応じた複数のレイアウトを用意し、しかも充実装備を惜しみなく盛り込んでいる「コンパクトバカンチェスT」は、まさに時代のニーズに応える一台と言えるだろう。
しかも、どのレイアウトも単に装備を並べただけではなく、実際の使用シーンを細かく想定し、動線や快適性を重視した設計がなされている。都市部での普段使いや、狭い道の多い地方への遠征、さらにはキャンプ場以外でのフレキシブルな車中泊にも十分対応できる性能を備えている。
「小さな旅の相棒」として
リンエイの「コンパクトバカンチェスT」は、その名前の通り、コンパクトさと旅の自由さを両立した一台だ。車両の小ささに反して装備は非常に本格的で、ちょっとした週末旅行から長期のバンライフまで、幅広いスタイルに寄り添ってくれる存在である。移動式のマイルームとして、あるいは非常時の避難空間として、これほど頼もしい存在はないだろう。
キャンピングカーの購入を検討している方はもちろん、今のライフスタイルにもう少し「自由」と「安心」を加えたいと考えている方にも、ぜひ注目してほしい一台だ。
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