
トヨタは、新型クラウン(エステート)の概要を発表した。価格は635万〜810万円。
●まとめ:月刊自家用車編集部
新世代クラウン、全4モデルが出揃うことで、シリーズラインナップが完成
クラウンは1955年に誕生して以降、日本経済の発展と共に歴史を重ねてきた日本を代表するモデルのひとつ。歴代クラウンは「革新と挑戦」のDNAを受け継ぎながら進化発展を続けてきており、2022年に導入が始まった現行世代では、従来のクラウンを枠を超えた異なる魅力と個性を持つモデルが投入されている。
【トヨタ クラウン エステート RS】 ●全長×全幅×全高:4930×1880×1625mm ●ホイールベース:2850mm ●車両重量:2080kg ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:2487cc直4DOHC(177ps/22.3kg-m)+モーター(134kW/270Nm) ●トランスミッション:電気式CVT ●WLTCモード総合燃費:20.0km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)/マルチリンク式(R) ●タイヤ:235/45R21
今回発表された「エステート」は、クロスオーバー、スポーツ、セダンに続く、クラウンシリーズとして4つ目となるモデル。ダイナミックな造形や、仲間や家族とのアクティブライフを楽しむことができるユーティリティを追求していることが特徴で、クラウンが持つ品格と機能性が同居する「大人のアクティブキャビン」といえるプレミアムモデルに仕立てられている。
クラウンエステートの生産はトヨタ自動車の堤工場が担当。月販基準台数は全体で1500台/月。PHEV車は500台/月。
| グレード | パワートレーン | 駆動 | 価格 |
| ESTATE Z | シリーズパラレルハイブリッドシステム(A25A-FXS 2.5L) | E-Four | 635万円 |
| ESTATE RS | シリーズパラレルプラグインハイブリッドシステム(A25A-FXS 2.5L) | E-Four | 810万円 |
ワゴンとSUVを融合させたようなスタイリッシュなボディパッケージを採用。アクティブながら流麗な趣を盛り込むことで、ダイナミックなシルエットを実現している。
新型クラウンエステートの車両概要
「上質」「洗練」「余裕」と「機能性」を併せ持つ、ワゴンとSUVを融合させた新しいデザイン
- GA-Kプラットフォームを活かした伸びやかなキャビンに、車両前後を貫くシャープなショルダーラインを取り入れることで、フロントフード上のキャラクターラインとシームレスに繋がるデザインを実現。21インチの幅広大径タイヤ(アルミホイール)を装着し力強さを加えることで、伸びやかでありながらダイナミックなプロポーションを手に入れている。
- フロントマスクにはバンパー一体型フロントグリルを導入。グリルをバンパーと一体化し、ボディと同色とすることでスタイリッシュな独自性のある意匠を実現したほか、上から下にメッシュパターンが変化するデザインがプラスされることで、洗練さを表現している。
- 水平基調のデイライトランプを採用したハンマーヘッドフェイスや、バックドア面に配した一文字のリヤコンビネーションランプにより、ワイド感と先進性を強調。
- インテリアには、クラウンシリーズ共通となる「アイランドアーキテクチャー」を採用。メーター・ディスプレイを水平に配置し、視線移動を最小限にとどめるデザインとすることで、運転操作に集中でき、長距離移動も苦にならないようなドライバー空間を実現。
- ビンテージ調の「雲柄」をサドルタンとグレイッシュブルーのトリム部分にあしらい、上質でありながらアクセントの効いたデザインを採用。
- ボディカラーは、モノトーンカラー5色とバイトーンカラー5色を設定。多様なライフスタイルに対応するラインアップとしている。またPHEV専用色として、特別感を演出する「プレシャスメタル」と「マッシブグレー」のバイトーンカラーも用意される。
- インテリアカラーは3色を設定。クラウンシリーズ共通の「ブラック」と、大人の華やかなアクティビティに寄り添うイメージの「サドルタン」、アクティブで洗練された印象の「グレイッシュブルー」をPHEV専用色として、クラウンシリーズで唯一採用。
フロントマスクの存在感を効果的に高めるBi-Beam LEDヘッドランプ。
リヤのLEDコンビネーションランプは、横一線形状を用いることでワイド間と先進なイメージを強調。
最新のGA-Kプラットフォームを採用。ボディには結合剛性を高める「レーザースクリューウェルディング(LSW)」などが採用されることで、外からの力に対してねじれにくい高剛性ボディを実現。
大人のアクティブライフに寄り添う機能性と、くつろぎ空間
- 通常時は570L、リヤシート格納時は1470Lの荷室容量を確保。また、後席折りたたみ時に長さ2mの完全フルフラットスペースを生み出す新機構「ラゲージルーム拡張ボード」をトヨタとして初めて装備。
- 荷室床面には、肌触りの良い上質な素材を採用。
- ラゲージ部には引き出し式のデッキチェアやデッキテーブルなど、フルフラットスペースの過ごし方をより魅力的にするアイテムを新規採用。荷室内で調和が取れるシックな色合いとクラウンの王冠マークをあしらうことで、統一感と特別感を感じられるデザインも見どころのひとつ。
通常時の荷室長は1070mm、荷室容量は570Lを確保。9.5インチゴルフバックを3個を収納することが可能。拡張ボードを利用したフルフラット拡張時は荷室長は2000mmとなる。
レジャーシーンで重宝するデッキチェア&デッキテーブル。ESTATE RSに標準装備(ESTATE ZはディーラーOP)となる。
大人のアクティブキャビンに相応しい、余裕のあるストレスフリーな乗り味
- 「大人のアクティブキャビン」のコンセプトに基づき、しっかりとした操舵感や質感高い乗り心地が得られるようなサスペンションを設定。
- 軽快ながら重厚感のある走りを実現するために、DRSに独自のセッティングを施し、AVSにも減衰力の向上と摩擦低減を図る独自の設定を加えている。「ノーマルモード」、「スポーツモード」、「リヤコンフォートモード」の3つのドライブモードによる差を明確にすることで、ドライバーや同乗者の好みに合わせた上質で快適な走りを実現。
- 後席の乗り心地に配慮した「リヤコンフォートモード」は、専用のDRS制御とAVS制御により、全席で揺れの少ないストレスフリーな乗り心地を実現。
- 「2.5L ハイブリッドシステム」効率向上と性能向上を追求した高効率ハイブリッドシステムを搭載。フロントモーターの出力をクロスオーバー、スポーツ搭載分に対して約5割向上させている。
- 「2.5L プラグインハイブリッドシステム」出力密度の高い駆動用モーターを搭載することで、気持ち良い加速と静粛性が両立した走りを実現。クラウンスポーツと同様のエネルギー密度が高い大容量リチウムイオン電池を床下に配置することで、車内空間を損なわずにEV走行距離:89kmを確保。日常生活の大部分をEV走行でカバーすることが可能になっている。
2.5Lハイブリッドシステム。システム最高出力は179kW(243ps)を発揮。
2.5Lプラグインハイブリッドシステム。システム最高出力は225kW(306ps)を発揮。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(トヨタ)
モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」を結集 今回、TGRが発表した2台のハイパースポーツは、TGRが目指している「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を深化させ、GR[…]
トヨタのレジェンドモデルが高速走行を繰り広げる! 今回発表された「GR GT」は単なる新しいスポーツカーではない。TOYOTA 2000GT、Lexus LFAと続いてきた系譜を継ぐ、トヨタの思いが込[…]
トヨタセーフティセンスの機能強化を実施 今回実施された一部改良では、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を強化。先進機能付与による検知対象の拡大や、交差点での支援強化、運転状況に応じたリ[…]
電子ミラーの限界を、物理ミラーが補ってくれる 近年、採用する車種も増加傾向にあり、市場の大きく成長しているデジタルルームミラー。日本だけでなく、海外でもルームミラーのデジタル化は進んでいるようだ。 デ[…]
キープコンセプトが、クラウンの宿命だった時代 エクステリアを一見しただけでは6代目と区別が難しい7代目クラウン(MS125系)。数少ない特徴を挙げるならば、きらめくパネルを透明な樹脂で覆ったクリスタル[…]
最新の関連記事(SUV)
佳き時代の面影を残す、ルーフラゲッジとスペアタイヤホルダーを特別装備 Gクラスはクロスカントリービークルとして誕生以来、基本的なスタイリングと堅牢なボディを保ちながら進化を続けており、2024年発表の[…]
「堂々・威厳」をデザインコンセプトに開発 このCR-V用純正アクセサリーは「堂々・威厳」をデザインコンセプトに開発。スポーティーで洗練された印象の「アーバンプレミアム」と、さらなる風格とタフな存在感を[…]
内装イルミで夜間の快適性を大幅に向上 今回の一部改良では、より上質な室内空間を目指して室内の造形や素材の美しさを際立たせる64色のイルミネーションを新規採用したインテリアイルミパッケージを導入。 さら[…]
究極のオールラウンダーとして開発された最上級SUV 6代目となる新型CR-Vのグランドコンセプトは「感動CR-V」。「SUVだから」という妥協を一切排除し、相反する価値である快適性・走行性・ユーティリ[…]
納車はFWDが2026年1月末、AWDが同年3月を予定 今回導入される「BYD SEALION 6」は、国内導入第5弾モデルであり、電気を主役にしたハイブリッドSUVとして投入される。 このモデルは、[…]
人気記事ランキング(全体)
冬のエアコンは“いきなり全開”が一番ムダになる理由 冬の朝は車内が冷え切り、シートもハンドルも硬く感じる。そんな状況で暖房を思い切り上げてしまうドライバーは少なくない。しかし、暖房はエンジンの排熱を利[…]
見た目からは想像できない“意外性の塊”のカーアイテム インターネットでカーグッズを探っていると、ときどき用途が想像できない奇妙な形のアイテムに出会うことがある。TOOENJOYの「ドアステップ103」[…]
わさびを主成分とした抗菌剤で、エアコン内部のニオイを抑制 エアコンフィルターに装着して除菌消臭効果を格段に向上させるという製品が、自動車部品のグローバルメーカーValeoのわさびデェールだ。この製品は[…]
なぜLEDライトは雪を溶かせないのか? LEDヘッドライトが普及の中心に座り始めて久しい。高い光量と応答性、寿命の長さなど、多くのメリットがあることは自動車好きなら説明不要だろう。しかし冬の寒さが深ま[…]
電子ミラーの限界を、物理ミラーが補ってくれる 近年、採用する車種も増加傾向にあり、市場の大きく成長しているデジタルルームミラー。日本だけでなく、海外でもルームミラーのデジタル化は進んでいるようだ。 デ[…]
最新の投稿記事(全体)
目玉の「ミゼットX 大阪Ver.」には、ダイハツの地元を象徴する大阪城マークを採用 出展テーマは“わたしにダイハツメイ。小さいからこそできること。小さいことからひとつずつ。”とし、「わたしにぴったり」[…]
BEVでも「走りの楽しさ」は深化できる このモデルはマスタードライバーを務めるモリゾウ(豊田章男会長)の「クルマ屋が残していくべき技術・技能を次の世代に受け継がなければならない」という強い想いのもと、[…]
モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」を結集 今回、TGRが発表した2台のハイパースポーツは、TGRが目指している「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を深化させ、GR[…]
トヨタのレジェンドモデルが高速走行を繰り広げる! 今回発表された「GR GT」は単なる新しいスポーツカーではない。TOYOTA 2000GT、Lexus LFAと続いてきた系譜を継ぐ、トヨタの思いが込[…]
固着したネジが動かない…作業を止める小さな“壁” どれほど簡単な整備手順でも、一本のネジが固着しているだけで作業は急に難しくなる。サビが食い込み、雨ざらしのボルトが内部で膨張し、樹脂パーツとの隙間に汚[…]
- 1
- 2



































